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2018年8月31日 (金)

くじゅうの夏

暑い日が続く。昼から雷雲という日も多くなりなかなか高原に出かけるのがためらわれる日もまた続いたが、もうこれで今年の夏最後のチャンスかという日、日帰りでくじゅうまで出かけた。2日前のことだ。
9時過ぎに福岡の自宅を出発して11時過ぎに長者原に到着する。学校の夏休みも終わり静かなたたずまいだ。鳥はとビジターセンターで聞くと野鳥の動きはあまりないらしい、暑さ

Kujyuu

のせいか、そんなものだろう。
ともかく地上よりは6℃位は涼しい、花でも見るかとのんびり
タデ湿原を歩きだした、何かをせねばならない何かを見たいということが全くない、ただ来ることが目的の様な散策だ。
歩き始めるとやはり直射日光下では暑い。少ない木陰で休み休みして歩く。名物のヒゴダイはそれなりに咲いている、マツムシソウも去年よりは多い感じだ。しかし何しろ暑いので花も気合が入らない風情だ。サワ

Higodai

ギキョウも咲いているが暑さ負けかちょっとよれている。後めぼしいのはシムラニンジン位でユリは一つもない、カンゾウ類も全て終わっている、少し寂しい。
ゆっくり歩いていると、10数人の外人(白人)のツアー客を日本人ガイドが案内している一行ともつれながら歩く羽目になる、ここでこんなツアーに出会ったのは初めてだ。こういう魅力を海外にどれほどアピールしたか或いは英語をしゃべるネイチャーガイドをどれほど確保していたか、と感じる。nature tourは日本は結構魅力的なはずだ、観光協会などでは対応しきれないのではないかとも思ってしまう、スポーツとしての登山客よりもネイチャーツアーとして知的好奇心を満たしながら見て回るだけというのは観光業から見れば射程に入っていないのかもしれない。自分も鳥見に各地を訪れると何が良くてわざわざ遠くから来るのだろうかという現地の人の声を一度ならず聞いたことがある。普通にあるもの普通にいる生き物、日常的光景の価値を現地に住んでいる人はなかなか実感できないという現象にあちこちで遭遇した記憶がある。
日本の自然の価値は、欧州や米国に住む人にとっては珍しい生き物の宝庫となっているはず、という視点で見ないととても理解できないような気がしている。ヒヨドリはほぼ日本固有種だしトビもこんな風には見れないという声も聞いた、スズメも欧米のイエスズメとは違う、植物、昆虫もまたしかりであらゆる生き物が珍しいはずだ。外国人の立場でしっかり説明してくれる人や図鑑に近いパンフレットがあればと思う。

鳥は僅かにセッカが草原の上を低く短く飛ぶばかりだ、ほとんどいないという雰囲気

Sekka3

だ。男池にも回りたくて適当に引き上げようとしたところで、川のそばの木の茂みの中でしきりに動いている鳥に気が付く、セッカのようでもあるが羽の模様がヒバリのようだ、とりあえず遠めの写真を撮って自宅で見てみるがボケていて苦労する。色々な角度のぼけた写真から総合するとヒバリのようだ。木の茂みにいるヒバリなぞ見たことがなかったが暑いとこんなこともあるのだろう。
男池ではまずはクルマで名水の滝までいく、確か駐車場があるはずと思ってたどり着くと向かい側の路肩が少し広くなっていてようやく2台停められるくらいのスペースがある。無いわけではないというくらいの駐車スペースだ、今日は誰もいなくて問題なく駐車する。滝のほぼ真横で遊歩道を滝を見ながら下っていくと1-2分で滝壺の横に出る。涼しい。風、しぶき、振動、と滝を目一杯感じながら色々な角度から
写真を撮ったりする、

Meisui

下流へ流れ出す景観もなかなかいい。景色を独り占めして暫く時を過ごした後、男池水源に移動して奥日光の湯川沿いの様な景観を散策する。どこか懐かしさを覚える。鳥はヤマガラが数羽くらいでこちらも少ない。時間を見ながら引き上げる。
帰りは四季彩ロード経由天ヶ瀬インターで高速に乗るルートをナビが候補として示してくれてこれはいいかもしれないと走ってみる。計算上時間が15-20分余計にかかるとなっているが最短の九酔渓経由九重インターに向かうルートよりはるかに走りやすいし高速代も600円くらい安い。走った感じでは実時間は同じくらいだ。

暑い時期には高原に限るが高原も暑い、でも何回も訪れた場所ではあるが面白い、毎回違うことを感じ別の景色を見る。何だか生きていくことの本質を感じさせてもくれる。いい生活のような気がしている。

とにもかくにもやっと暑い8月は終わって明日からは9月へと時は転がっていく、生きていく時間の流れは続く。

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2018年8月26日 (日)

アクロス弦楽合奏団の演奏会と連鎖する時間と

今年の夏はとりわけ暑い、赤道付近の温まり方がいつもより過剰でその余波が及んでいるとしか思えない。ハドレ―循環の下降風で形成される太平洋の高気圧がいつもより頑張って日本列島に南風を休みなく運んでいる、暑いわけだ。

 

Acros12

 

夏の暑い時期には冷房の効いたホールで音楽でも楽しむに限る。
8月は例年どおり今年もアクロス弦楽合奏団の定期演奏会が開かれたので勿論聴きに行った。会員向けに格安料金で聴けるとあってほぼ満員となっている。
5年前に初めて聞いた時にこれはレベルが高いと感じていた。メンバーはN響、九響、都響、日フィル他からの演奏者、国内外のソリスト、それにアクロスが育てた若手演奏家が加わり、質の高い室内楽を繰り出してくる。
今年はハープが東響から加わっていた。
プログラムはヘンデルのハープ協奏曲から始まる、どこかで耳にすることのあるメロディだ、ハープが正面に出て演奏される。巧みな指さばきで当然のように歌うように奏でられる、ハープ奏者はどうやって練習するのだろうか、ハープを自分で所有するのだろうが子供からは持つことはできまい、何時からハープ奏者の道を進むのだろうか、そんなことをつらつら思いながら聴いてしまう、ともかく明るい雰囲気から演奏会がスタートする。。
続くバッハのブランデンブルグ協奏曲6番はいい演奏だが曲がちょっと重い感じかなと思ってしまったものの、次のヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲はヴァイオリンの歯切れがいい。さすがと思わせる弦の響きが迫ってくる、気持ちが刺激される。ここで休憩になる。今年もなかなかの出来栄えだ。
休憩のあとはマーラ交響曲第5番4楽章となっている、マーラーというのでは管楽器パートはどうなるのか大編成になるかと思えば、弦楽合奏の曲だ、頭が出てくるとあああのヴィスコンティンの「ヴェニスに死す」だと、15年位前に訪れた欧州旅行のことを

 

Rido1

 

思い出していた。ヴェニスではこの映画の舞台となったまさにそのホテル(Hotel des Bains)に宿泊した。水上バスでリド島に渡る、五月では映画のような海水浴の光景はなかったが、品のいいロビーホール、しゃれた調度品、いかにもイタリアという雰囲気があったと蘇ってくる。まさに映画のままだった。朝はクロウタドリのうるさいまでのさえずりがあったことも思い出す。
10年位前にこのホテルはアメリカ資本に売られてその姿を変えてしまったらしく泊まれただけでもよかった旅だった。最近美少年ダッジオという言葉が朝ドラで図らずも使

Rido

われたりして、時々あのイタリア旅行のの残影が浮かび上がることがある。
時間と場所の流れの中に我々は生きている、あるタイミングというものがある、外しても外した代わりの時空が流れる。
この時の旅行は本当は前年の秋に行くはずだった、それがあの9.11事件が勃発して旅行自粛の波にのまれて次の年の5月に延期とした、その旅行だ。あらゆる事象が糸のようにつながっている、どうしようもない連鎖だ。連鎖の果てが今だ。

演奏会でただただ椅子に座って大人しく聴いていても自由な想いが次々に流れていく、安心して浸れる演奏のなせる業なのかもしれない。

 

 

 

 

 

演奏はこの後バルトークの弦楽のためのディヴェルティメントで終わり、アンコール2曲で閉じられた。いつにもましていい演奏会だった、すこぶる個人的な感傷があるのかもしれないが。

 

 

 

この合奏団はいつまで続けられるのだろうか、CD化してくれないのだろうか、会場を後にしながらそんなことも思っていた。

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2018年8月21日 (火)

フィッシング

仕事を離れてのんびり過ごしていてもこの時代らしい おや ということに時々遭遇する。
もうひと月ほど前になってしまったが、なんとカードデータ詐取、いわゆるフィッシングに引っかかってしまった。情けない話だ。
暑くて夜中に目が覚めてしまって寝付けないのでパソコンでもとgoogleで何かを検索していると(何を検索していたかもう忘れてしまったが)突然画面にgoogleをお使いのあなた、おめでとうございます!Googleギフトが当選しました!の文字がGoogleらしいフォントとGoogleマークを伴って現れてきた。無作為に抽出されたユーザーがこの招待状を受け取っている むねの文字が続く。その先に簡単なクイズが3問あってこれに答えると、全問正解です、商品を選択して下さい、とあってiphoneX64GBエクスペリアとipadともう一つが示される。当選した人のコメントもそれらしく書かれている。何故かiphoneXだけの選択が有効でこれを選択すると135円でiphoneXを入手できるという画面に移って送り先とカード情報を入れる画面になった、通販と同じ感じだ。寝ぼけていたのもあってフーンと素直に入力すると終了する。何となく変な感じがして、覚えている画面の文字を入力して検索すると 最近また増加しだしたフィッシング詐欺、とのサイトにすぐに行き当たる、まったく同じ手口が書いてある。やられた!とあせる。カード情報を入力してしまっているのでカードをストップするしかない。真夜中だし、と思うがカードの裏に紛失盗難の連絡は24時間受付とあり、これは盗難の一種だとカード裏に書かれていた番号にすぐ電話する。焦りながら状況を説明すると、ややあって、今の処135円が引き落とされただけである、このカードはストップして別の番号のカードを作りましょうと言ってくれる。少し時間はかかるがこれしかない、お願いして新たなカードを発行してもらう手続きをそのまま進める。カードから定期的に自動支払いにしている先が2つばかりあるがこれは急ぎ別のカードに切り替える手続きを翌朝すぐに行う。
更にパソコンにウイルスが送られた可能性があるので改めてフルスキャンでウイルスチェックをする。これには相当に時間を要したが恐れた通りトロイの木馬型ウイルスが発見された。勿論対処されて事なきを得たが念のため色々なパスワードは全て変えていった。
1週間ほどで新しいカードが送られてきて一段落となったが、暫くは情けなさで落ち込んでいた。
こんなこともある、自分の身に及んでしまう程だから結構な人が襲撃されているに違いない、とんだことで簡単に生活が脅かされる時代になった、それは明らかだ。

いい心地はしないが気持ちが引き締まっただけ良かったかもしれない、当面はそう思って過ごすことにしている。

世間の荒波からは離れているようでも時代の空気からは逃げられない。

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2018年8月20日 (月)

スイカを育てる

去年スイカの種から発芽させてスイカを実らせようとして失敗したことが少し引っかかっていた。今年はスイカの苗からやってみようと苗を買ってきて育て始めた、6月の半ば過ぎのことだったと思う。初めから思い出してみる。
近頃は少し前に起こったことも記憶からぽろぽろこぼれていくような気がしている。普通の日記を手書きで書いた方がよさそうだが、日記というと何か暗いイメージがある、秘密を抱え込んでしまうイメージがある。ブログの方が随分ましだ。しかし実名記述ができないことやプライバシーが出てしまうことは避ける様に書かねばならない等、どっちみち気楽でもない。でもこのスイカの話では気を使うこともない。

スイカの苗は大きめの鉢に入れて育てた。花が咲いてくると問題の人工授粉をやらねばならない。最初の雄花は捨てて、雄花と雌花が次々に咲きだしたころ合いに雄花をちぎって雌花に押し付ける。多様性を保って生き延びるべく同じ株から自家受粉するのはなるべく避けたいという植物の願望から雄花と雌花の咲くタイミングは微妙にずれている。しかしとにかく1株しかない、ちぎって時間遅れに合わせて雌花を見つけて受粉させる。同じような花だが根元が少し膨らんだのが雌花だ。数日で雌花の根元がはっきり膨らみを増し受粉成功が解る、一安心だ。
あとは日差しを受けやすくして水やりを欠かさないようにして見守るだけだ。途中3泊4日の旅行に出かけて水を切らすが、どうということはなく育つ。乾燥には強いようだ。
半月を過ぎたころからスイカらしくなってくるが大きさが小さい。葉や茎も少し元気がない。肥料もやったりして眺めているとアリがやたら多いのに気付く。甘い植物だからだろうと思っていたが多すぎる。アリが養分を吸い取っているのだろうかとせっせとアリを手で駆除してみる、少々気持ちが悪い。でもアリが吸うかなとネットで調べるとアブラムシだと気づく。よく見ると葉の裏側にアブラムシがたくさんくっついている。手では取れないので水で吹き飛ばす、また日が当たるのを嫌がるというから葉を少しひねって裏側に日が射すようにもしてみる。色々やっては見るがスイカの大きさはあまり大きくなっていかず、概ね受粉して

Suika

40日を迎える、収穫時期だ。アブラムシに気づいたのが遅すぎたのだろう、しょうがない、随分小玉だが収穫する。中はどうなっているだろうかと2つに割ると一応赤い。恐る恐る食べてみるとまさしくスイカだ、十分甘みがあっておいしい。これ位の小玉でも売っていれば買ってもいいと思う位だ。
来年こそは大玉を実らせよう、そう思っている。でも今年でもまだいけるかもとまた買ってきて食べたスイカの種を植えている。発芽してくると頼りないが生き物らしい生きようとする姿がよくてとにかく育てている。花が咲くまで位にはなるだろうか。行けるところまで行ってみようという気になる。生物の進化を学んだところでもあり、育

Suika2

てるのは面白い。いくらでも面白いことがこの世にはある、また思ってしまった。

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2018年8月15日 (水)

群馬防災ヘリの墜落

暑い日が続いてのんびり家の中で過ごしているとテレビがヘリ墜落のニュースを流す。
また上越エリアでの墜落だ。昨年11月に上野村にヘリ墜落事故があったばかりだ。山岳へりは安全運航が難しいのはその役割から宿命的なのかもしれない、とっさにそう思う。
今解っている範囲の事実を整理してみる。、
8月10日/2018年 午前10時頃 群馬県と長野県の県境である渋峠近くに群馬県の防災ヘリが墜落した。搭乗者9名全員死亡。
機体は JA200G 、ベル412EP で製造番号は36132、登録は1996年12月、
「はるな」と名付けられていた。機体の操縦・整備は整備担当会社である東邦航空が行いパイロット・整備員は同社から運航者である群馬県防災航空隊に派遣された形となっているようだ。群馬県防災航空隊は群馬県の組織で1997年1月1日に発足、今回の事故機「はるな」1機で活動していた。隊員の実体は県内消防本部と東邦航空からの要員で構成されており計15名の態勢であった模様(wikipediaによる)。
報道によれば
「はるな」の総飛行時間は7000時間を超えたあたりであったという。
機体:ベル412EP:ベル社製双発タービンヘリコプタ(乗客13名)エンジンPT6T-3(900eshp )x2、最大離陸重量5397kg,ローター直径14m ベル412シリーズは民間・軍用として世界的に多用されているヘリで長年改良を重ねており機体としては技術的に安定していると思われる。
機長は飛行時間5000時間のベテランパイロットと東邦航空は説明している。昨年春から群馬県防災航空隊に派遣されている。
搭乗者は群馬県防災航空隊員として機長、整備士各1(東邦航空からの派遣)、隊長、隊員各1 の4名に吾妻広域消防本部の職員5名の総計9名であった。
群馬県が魅力ある山岳アクティビティとして整備推進してきた「ぐんま県境稜線トレイル」のルートが全線開通したのを記念したセレモニーが翌日開かれるのに合わせて、全ルートを空から視察し救助活動が必要になった時に備えておく というものであったようである。「ぐんま県境稜線トレイル」は北の谷川岳エリアの土合から南は四阿山の南の鳥居峠までに至る全長100kmの稜線道でこれまで未開通だった野反湖北のエリアの三坂峠―白砂山の開通に合わせて8月11日に全通セレモニーが予定されていた。パンフレットや紹介ビデオを見ると1500m-2500mの山を連ねるロングトレールは景色も良く花も楽しめそうで山歩きとして魅力的に見え、行ってみたくなるコースとなっているように感じる。群馬県が力を入れるだけのことではあるようだ。
10日は午前9時15分に群馬県防災航空隊の4名が乗り込んで群馬へリポートを出発、途中 西吾妻福祉病院のへリポートで吾妻広域消防本部の職員5名を乗せて9時28分に離陸、南側からコースの視察に入った模様。
「はるな」にはヘリコプター動態管理システムが搭載されていて20秒ごとに飛行データがイリジウム衛星を経由して消防庁のサーバに送られこれにつながっている各自治体のパソコンでリアルタイムにヘリの情報を見ることができる。今回はデータ送信が途

Kasanexp1

切れて40分経ってやっと群馬県防災航空隊事務所の職員がこれに気づいたという対応遅れが指摘されてはいるが、事故に至る飛行情報が残されているのは貴重だ。
地図に飛行軌跡データ(赤)を重ねたものは添付の図のようになる。軌跡データはYoutubeのテレビニュース報道に写されていた動態管理システムのデータである。9時57分頃渋峠(標高2172m)を通過して群馬県側に入り尾根を越えて暫く飛んだあと急な180度旋回をして尾根にまた向かいそこでデータは途切れている。墜落現場は10時01分のデータが途切れた地点から北西に約1km+のあたりという報道に従うと図の丸で囲った横手裏ノ沢の南側斜面ということになる。
急旋回とその後に速度の急減急増があったと報じられているので上昇反転の様な曲技的なマニューバを行っていたことになる。9人も乗ったヘリがこんなマニューバをやるというのは何があったのだろうと思う。
一つには進行方向に雲底が迫っていてこのままではまずい、囲まれそうだ、直ぐに引き返そうと小さな上昇反転を打ったことが考えられる。

20180810100000gazou

当日の気象状況は衛星写真(可視画像)を見ると中部山岳地帯には低層雲が地面に張り付く、山岳霧が各地に出ている。事故地点付近では風は弱いが10時頃には高度2000m-3000m(800-700hp)に広く湿気が入ってきており霧が出やすい条件になりつつあった(MSM予測データ、湿数の図)。霧発生の目撃者談もあるようだ。群馬側なら大丈夫かと峠を越えても改善されずむしろ悪化して、少しでも視界がとれる元来た方へ引き返そうと無理なマニューバをしたのではなかろうか。
無理がたたって10時1分の段階で機体の一部が立ち木に接触して少な

Xmsmyosoku

くもアンテナが壊れデータ送信が停止し、多分ローターも損傷を受け、なんとか体勢を立て直そうと努めたが叶わず1km先の地面に激突したということのように思える。飛行コース上のどこかに接触痕が見つかればもっとはっきりしてくるだろう。

こんなきつい気象条件で飛行を続行してしまったのは何故か、翌日のセレモニーというのが心理的圧力になっていたのかもしれない。台風13号の接近で8日、9日と現地では悪天候が続き、なんとか10日には飛ばねば、ということだったのかもしれない。

ベテランパイロットが自分の庭の様な空域で事故を起こす、またかと思う。事故をパイロットミスと片付けては決してならないように思える。県・消防の体制も含め運航のやり方・手順全体を根本的に見直し、ゆくゆくは機械的に安全を判断する装置を開発するという、システム的対応が望まれているように思えて仕方がない。

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2018年8月 8日 (水)

「生物の進化と多様化の科学」を学ぶ

このところ放送大学の受講を続けていて今期は生物の進化を学んでいる,「生物の進化と多様化の科学」という講座だ。

講義を聞いていて幾つも思うことがある。
一つは、これが生物学の現状とするなら、現在の生物或いは過去の生物それぞれのスタティックな解明には歴史的に力を注がれてきたところがあるがフローの解明即ち肝心のどう進化してきたのかそれはどういうメカニズムなのかについてはアバウトで解明の知恵がまだあまり十分には働いていない印象を受ける、そんなあたりだ。

生命活動のキーは自己複製を行い反応が持続的に続くというところにあると思われる。
生物の始まりは真正細菌(即ち現存する普通の細菌)が存在を始めた40億年位前にさかのぼるのだが、この時点つまり生命の発祥から既にDNAに書き込まれた遺伝情報の必要個所をプロモーター(開始地点)とターミネーター(終了地点)で判定しmRNAが転写してリボソームがこれを翻訳してたんぱく質を合成するという現在のすべての生命体内で行

Saibou

われているプロセスがすでに出来上がっていたとみられる、というあたりが驚きだ。こんな複雑怪奇なプロセスが原始地球で無生物的な反応からたまたま生まれるなどということがありうることなのだろうか。
RNAワールド仮説という、始まりはDNAからではなくRNAからだったという仮説が一定の支持を集めているようだがそれでも転写されるもとはどうやってできたのか転写するという行為はどうやって獲得されたのか,RNAに書き込まれた暗号をリボソームが翻訳したんぱく質を合成するというプロセスがどうやって獲得されたのか何も答えてくれない。要するにほとんど解っていないということのようだ。解っていないところについて詳しく説明がないのが全体像を理解しにくくしている本質だという気がしてくる。解っている事柄を事細かに説明しそこに終始してしまう印象がある。フローとしてつながらなくなる。生物学とはスタティックな学問と映る。

恐らく数値モデルによる数値実験手法が確立されていないというところにもどかしさの原因があるのではないかという気がしている。無生物的反応から生物が生まれうるものなら必ず数値的に再現するやり方があるはずだ。追及されているのかもしれないがその雰囲気が感じられない。

原核細胞から真核細胞に進化したというところも解りにくい。古細菌タイプの原核細胞がミトコンドリアとなる真正細菌を取り込んで共生し始めたのが始まりとされるが核はどのように形成されていったのか、小器官・細胞骨格の形成はどのように進んでいったのか、葉緑素を持った動物が出現しなかったのは何故なのか、疑問だらけだ。植物と動物が細胞レベルから見事に分化しているがその経緯も説明されない。
何故この世界はこうなってきたのか、が知りたいところだったが十分には充足された気がしない。まだきちんと説明できるほどにわかっていないということのように思えている。

やっと植物が原始の海から陸上へ現れだしたのは4.8億年前という。20億年位前に真核細胞が現れてここまで15億年もの長い期間主として環境が整わなかったために進化は殆ど進まなかったということになる様だが、その過酷な時代のことを思えば数度の温暖化で大騒ぎする人類が情けなく見えてくる。失うものをあまりに多く抱えてしまった人類ということかもしれない。
植物についてみれば陸上植物は植物本体の姿でもある胞子体で染色体が減数分裂して配偶体という別の形を作りそこで精子卵子がつくられて受精しもとの染色体数の胞子体に至るというサイクルを持っている、こんな面倒臭いサイクルがなぜできてきたのか、動物のようにはならなかったのか、よくわからない。このかなり複雑なサイクルを陸に上がった段階で既に持っていたというのが驚きだ、後の進化は進化というよりそのバリエーションのように見える。大した進化もしていないのではないかと思えてくる。

DNAから生物を眺めていると進化した生物だからDNAが大きいかというとそうとも限

Genom

らないとの説明があり本当かと思ってしまう、ネットで調べると例えば日本固有種の植物であるキヌガサソウの細胞一つあたりのDNA量(ゲノムサイズ=C値)はヒトの約50倍あることが最近見出されているという、確かにそのようだ。
生物の進化は要するに環境に適合できる形態変化の連続であり生物を生み出す基本的な仕組みからはゴキブリでもヒトでも大差ないということのように思えてくる。ここに至ると地球上にある生き物全てがいとおしくなる。

このほか宿主をあやつる寄生生物の話(ダンゴムシに寄生するプラギオリンクスは最終宿主のムクドリに移るべくダンゴムシにムクドリに食べられやすい行動をとらせるという興味深い話)など面白い内容の講義ではあったが 久しぶりに生物の講義を聞くとやたらとなじみの薄い用語が次々に登場して理解がついていけないところもあったり、色々で、如何にも学ぶという雰囲気が蘇った気もした。
なかなか面白い半年だった。

放送大学の講義は例えばAIについては表立った講義がない等範囲がまだ広くないのはどうしようもないが、学びの面白さを思い出させてくれるところがよくてなかなかやめられない。次は何を受けようか。

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2018年8月 2日 (木)

2018年7月の福岡市南区周辺及び訪問先の野鳥

月の前半は旅行等で記録は少ない。上旬の大雨の後は猛暑が続き鳥の動きも少ない。渡らなかったマガモやホシハジロが痛々しい。八女付近では例年現れる野鳥が今年も姿を見せている。暑い夏でも野鳥はどこかにはいる。

手元のメモに残された記録は下記の通り:

Fukuro

2018.7.2 14時 福岡市南区長丘周辺の野鳥 鹿介池 ムクドリ16 アオサギ1 ドバト2 スズメ6-10
    中公園 ツバメ4 スズメ5-10 ドバト6 ムクドリ 

2018.7.4 10時 福岡市城南図書館裏西ノ堤池の野鳥
      マガモ5   ホシハジロ♀1  バン1  ドバト1  (ウチワヤンマ、チョウトンボ)

Aobazk

2018.7.14 am6 晴 Sc040 calm 福岡市南区長丘周辺の野鳥
中公園:カワラヒワ1 ヒヨドリ1 ハシブトガラス5 スズメ4、ムクドリ2  新市楽池:バン2+鳴き声1、ヒヨドリ1、スズメ2、カワラヒワ声1 鹿助公園:バン1、ツバメ1、スズメ1、ハシボソガラス3、ハシブトガラス1、ムクドリ1、メジロ2

2018.7.15 am10-12  八女市各所の野鳥
    八女市馬場の神社 フクロウ2、カササギ2 黒木町の神社 アオバズク1 日向

Buppous

神ダム ブッポウソウ2 ミサゴ2 ハシボソガラス1、トビ1

2018.7.16 am6  晴 福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:ムクドリ6、スズメ3、ハシブトガラス2 、ドバト2 
新市楽池:ハシボソガラス1、バン2  鹿介池:バン1、アオサギ1、ツバメ3、ドバト1、スズメ2、ムクドリ4、ハシボソガラス2

2018.7.18 am7  晴 福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:スズメ2、ハシボソガラス3、ムクドリ3、マガモ♀1 新市楽池:バンヒナ1+成鳥3 鹿介池:ムクドリ3、スズメ2-3、バン声

2018.7.19 am6  晴 福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:スズメ6、ハシボソガラス8 、ムクドリ4、 新市楽池:バン2 鹿介池:アオサギ1,ツバメ1、バン2、ハシブトガラス1
 
2018.7.20 14時 福岡市城南図書館裏西ノ堤池の野鳥
    マガモ3(♂2♀1)、ハシボソガラス2、バン1、

2018.7.21 am7  晴 2Cu015 風力2 福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:スズメ4、ツバメ1、ハシボソガラス3、ハシブトガラス4 新市楽池:バン1+声 スズメ14、ハシブトガラス2 鹿介池:ツバメ1、バン声、ハシボソガラス2、スズメ3、ムクドリ3、ハシブトガラス2

Karasu


2018.7.22 am7  晴  福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:スズメ2-3、カワセミ1、ハシボソガラス1 新市楽池:バン1、アオサギ1、トンボ多数(チョウトンボ多数、ウチワヤンマ他)  鹿介池:バン声、マガモ3、ハシブトガラス、ムクドリ5、スズメ5

2018.7.26 am6:30  晴 calm 福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:ムクドリ1、スズメ2、ハシボソガラス1 新市楽池:バン1、マガモ1 トンボ多数 鹿介池:マガモ3、ハシブトガラス6 ハシボソガラス2、ツバメ4、バン声、スズメ1

2018.7.28 14時 福岡市城南図書館裏西ノ堤池の野鳥

Hosiha

  ドバト12、スズメ8、マガモ2、ホシハジロ♀1、アオサギ1、チョウトンボ多数

2018.7.30 am7  曇り・晴 5Sc060  福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:なし 新市楽池:マガモ3 鹿介池:ツバメ4、ハシブトガラス1、マガモ3、ムクドリ5、ドバト

2018.7.31 pm16  晴 風力3 3Cu040 福岡市南区長丘周辺の野鳥 鹿介池b:なし、中公園:カワセミ2、スズメ8、ア

Kawasemi0731

オサギ1、ハシブトガラス2、コゲラ1


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