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2018年8月31日 (金)

くじゅうの夏

暑い日が続く。昼から雷雲という日も多くなりなかなか高原に出かけるのがためらわれる日もまた続いたが、もうこれで今年の夏最後のチャンスかという日、日帰りでくじゅうまで出かけた。2日前のことだ。
9時過ぎに福岡の自宅を出発して11時過ぎに長者原に到着する。学校の夏休みも終わり静かなたたずまいだ。鳥はとビジターセンターで聞くと野鳥の動きはあまりないらしい、暑さ

Kujyuu

のせいか、そんなものだろう。
ともかく地上よりは6℃位は涼しい、花でも見るかとのんびり
タデ湿原を歩きだした、何かをせねばならない何かを見たいということが全くない、ただ来ることが目的の様な散策だ。
歩き始めるとやはり直射日光下では暑い。少ない木陰で休み休みして歩く。名物のヒゴダイはそれなりに咲いている、マツムシソウも去年よりは多い感じだ。しかし何しろ暑いので花も気合が入らない風情だ。サワ

Higodai

ギキョウも咲いているが暑さ負けかちょっとよれている。後めぼしいのはシムラニンジン位でユリは一つもない、カンゾウ類も全て終わっている、少し寂しい。
ゆっくり歩いていると、10数人の外人(白人)のツアー客を日本人ガイドが案内している一行ともつれながら歩く羽目になる、ここでこんなツアーに出会ったのは初めてだ。こういう魅力を海外にどれほどアピールしたか或いは英語をしゃべるネイチャーガイドをどれほど確保していたか、と感じる。nature tourは日本は結構魅力的なはずだ、観光協会などでは対応しきれないのではないかとも思ってしまう、スポーツとしての登山客よりもネイチャーツアーとして知的好奇心を満たしながら見て回るだけというのは観光業から見れば射程に入っていないのかもしれない。自分も鳥見に各地を訪れると何が良くてわざわざ遠くから来るのだろうかという現地の人の声を一度ならず聞いたことがある。普通にあるもの普通にいる生き物、日常的光景の価値を現地に住んでいる人はなかなか実感できないという現象にあちこちで遭遇した記憶がある。
日本の自然の価値は、欧州や米国に住む人にとっては珍しい生き物の宝庫となっているはず、という視点で見ないととても理解できないような気がしている。ヒヨドリはほぼ日本固有種だしトビもこんな風には見れないという声も聞いた、スズメも欧米のイエスズメとは違う、植物、昆虫もまたしかりであらゆる生き物が珍しいはずだ。外国人の立場でしっかり説明してくれる人や図鑑に近いパンフレットがあればと思う。

鳥は僅かにセッカが草原の上を低く短く飛ぶばかりだ、ほとんどいないという雰囲気

Sekka3

だ。男池にも回りたくて適当に引き上げようとしたところで、川のそばの木の茂みの中でしきりに動いている鳥に気が付く、セッカのようでもあるが羽の模様がヒバリのようだ、とりあえず遠めの写真を撮って自宅で見てみるがボケていて苦労する。色々な角度のぼけた写真から総合するとヒバリのようだ。木の茂みにいるヒバリなぞ見たことがなかったが暑いとこんなこともあるのだろう。
男池ではまずはクルマで名水の滝までいく、確か駐車場があるはずと思ってたどり着くと向かい側の路肩が少し広くなっていてようやく2台停められるくらいのスペースがある。無いわけではないというくらいの駐車スペースだ、今日は誰もいなくて問題なく駐車する。滝のほぼ真横で遊歩道を滝を見ながら下っていくと1-2分で滝壺の横に出る。涼しい。風、しぶき、振動、と滝を目一杯感じながら色々な角度から
写真を撮ったりする、

Meisui

下流へ流れ出す景観もなかなかいい。景色を独り占めして暫く時を過ごした後、男池水源に移動して奥日光の湯川沿いの様な景観を散策する。どこか懐かしさを覚える。鳥はヤマガラが数羽くらいでこちらも少ない。時間を見ながら引き上げる。
帰りは四季彩ロード経由天ヶ瀬インターで高速に乗るルートをナビが候補として示してくれてこれはいいかもしれないと走ってみる。計算上時間が15-20分余計にかかるとなっているが最短の九酔渓経由九重インターに向かうルートよりはるかに走りやすいし高速代も600円くらい安い。走った感じでは実時間は同じくらいだ。

暑い時期には高原に限るが高原も暑い、でも何回も訪れた場所ではあるが面白い、毎回違うことを感じ別の景色を見る。何だか生きていくことの本質を感じさせてもくれる。いい生活のような気がしている。

とにもかくにもやっと暑い8月は終わって明日からは9月へと時は転がっていく、生きていく時間の流れは続く。

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