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2018年10月31日 (水)

ハイタカやハイイロチュウヒや

秋のタカの渡りはハチクマやサシバばかりではない。
鳥仲間から唐津の鏡山でハイタカの渡りが見られて面白いと教えてもらって天気のいい日に出かけた。鏡山は行ったことがなくどんなところだろうということもある。
唐津湾に面した標高300m弱の低山で頂上付近までクルマで行けるし虹の松原のすぐ南に位置していて眺めがいい。駐車場も広く遊歩道も設置され良く整備された公園の雰囲気がある。別名領巾振山(ひれふりやま)ともいう。松浦佐用姫が任那に渡る夫にこの

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山の頂で領巾を振って別れを惜しんだ(宣化(せんか)天皇2年(537年))という故事があって山上憶良も天平2年(760年)この地を訪れて領巾振山の歌を詠んでいる(万葉集巻5)。万葉の昔から既に有名な場所であったようだ。
確かに壱岐もよく見え、半島へ渡る船路がはっきりと見渡せる景観は古代から貴重な存在だったのだろう。
この日はよく晴れていて昼頃に眺めていると5-10分に一羽位の割合で壱岐方面からハイタカがぽつらぽつらと渡ってくる。数十羽の大群によるタカ柱という光景はないが十分楽しめる。タカ模様も見えていい眺めだ。ハイタカが北から渡ってくるのがよく見えるポイントがあるとは気が付かなかった。本州では半分留鳥のような感じがしていた。Haitaka12aa1a
7羽位見たところで引き上げる。気持ちのいい鷹見をしたとの思いがある。
1週間ほどして今度は諫早干拓地に色々鳥が出ているようだと教わってまた鳥見に出かけた。今度はやや遠く片道130km位クルマを走らせなければならない、まあ日帰りの範囲ではある。
Amur Falcon (和名アカアシチョウゲンボウという、英名の方が何だかかっこいい)が来ているらしいというので、土手に上がったりしてあちこち見ているとそれらしいのがいる。やや遠くて写真にとるのはちょっときついが双眼鏡ではよく見える。3羽位がホバリングしたり元気よく飛び回っているがその内取り入れが済んだ農地で別のタカ類と争うよう

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にやりあっている。別のタカは何かと思えばハイイロチュウヒだ、こちらはやや大き目で動きが少しは緩いこともあって何とか写真に撮れる。ナベコウ等も来ているらしいが見つからなかった、それでも結構楽しめたのでまあいいかと引き上げる。
帰りがけに大村湾PAで休憩しているとハクセキレイが3-4羽じゃれあうように駐車場の一角でからみつつ飛んでいる。そういえば諫早干拓地でも随分ハクセキレイを目にした。彼らもやはり北から動いてきているのだろう。

迫りくる冬を迎え鳥はその備えに忙しい。今年は本当に暖冬なのだろうか、そんなことを思ってしまう。どこか暖冬でない普段の寒い冬がきちんと来てほしい、そうも願っている心を感じる。

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とにかく、もうそこまで冬が来ている、廻る四季が有難い。

 

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