久しぶりの奄美-1日目
5月14日-17日の日程で奄美に遊びに行った。奄美は2回目だ。今回は昔の鳥仲間との交流が主で、まあ前回見損なったところを見ればいいか、くらいの感じだ。
福岡から奄美はJALのおともでマイルを使うので飛行機賃は大したことではないが、往きが朝7時10分発、帰りは18時20分発のそれぞれ1便しかなく選択の余地がないというのがちょっとたじろぐ。まあしようがない。5時前に起きてドタバタと出かける。寝不足になるのは避けられない。
福岡空港は先月も沖縄出発のクルーズ船の旅で使ったばかりだが感じがどこかもう変わっている。この4月1日から民営化となって新しい風が吹き始めている。離島便はボーディングブリッジではなくてバスで移動しての搭乗となるのだかこのバスが市内を走っている西鉄バスそのものであれェと思う。確かにこれで十分だと思わせる。無駄な費用の削減はこの辺りから始まっている感じがする。
機体はブラジル製のエンブラエルE170で76人乗りのいわゆるリージョナルジェットだ、初めて乗る機種だ。前回はボンバルディアのターボプロップDash8だったのでどこか安心感がある。やっぱりプロペラ機は振動もあり速度も今ひとつでジェットの方が感じがいい。座席も革張り風で安っぽさがない。ハブ・アンド・スポークのスポークのところはエアラインにとってはターボプロップが安くていいという議論が昔あったように思うが、実際に乗るとお客はジェットを選ぶようになるのは避けられない感じがする。
YS11の後継機として考えられていたYS33計画が世界の航空界にインパクトを及ぼしてこのクラスのエンジン等の機器開発が進められたのに日本で機体開発か着手できなくて結局ブラジルに市場を制覇されてしまっているという苦い思いが頭をよぎる。MRJは先行しているエンブラエルに対しどこまで頑張れるだろうか。
とにかく奄美だ。5年半前の12月に来た前回ほどのひどい雨ではないがやはり雨だ。奄美は雨の島と思って間違いないようだ。
雨は予想されていたことなのでレンタカーを借りだした後予定通りまずは屋内施設を巡る。前回行かなかったあやまる岬の奄美歴史民俗資料館から始める。資料館に無論客は他には誰もいない。旧石器時代から人が住み続けていた歴史が発掘資料で明瞭に示される。これほどの重層した遺跡群のある奄美という島は日本の歴史の中でももっと注目してもいいのではないか、そう思う。旧石器時代に丸木舟で外洋を渡った人がいたはずだというだけで驚きだ。
雨はひどいが前回ついに見つけられなかった国の重文建築物、泉家住宅を続いて探してみる、今度は資料館で場所を細かく教えてもらえたのでたどり着けるだろうとの算段だ。宇宿小学校の右
手にあるとのことで小道を入り込むと確かに特徴的な高倉の倉庫が見えてくる。クルマを止めるところもなく、個人の住宅の形なので勝手に入るわけにもいかずクルマの中から写真を少しだけ写して立ち去る。こんな雨でなければ手前の土産屋の駐車場にクルマを置いて歩いていくのがいいのかな、と思う。また今度だ。これが奄美のペースなんだろう。
雨もひどいので奄美パークによって展示見学と早めの昼食をとる。鶏飯を久し振りに食べてやっと落ち着いてきた。
次は名瀬の奄美博物館とハブセンターを訪れようと名瀬に向かう。4-50分位走って少し迷ってとにかくハブセンターに到着する。入ると他に客は1人で、まずはハブ生態の説明やマングースとの闘いの様子をしっかりビデオで見せてくれる。登場する説明者の目が怖い、長年ハブと付き合うとこうなるのだろうか。終わって地下で動物園のように飼育されている数種類のハブを見る。10匹くらいが絡まって止まり木の上でとぐろを巻いているのが印象的だ。逃げ出しでもしたら大変だ。5-6月が活発な時期という、気を付けねば。ともかくハブはどんなものか分かった、これは大事だ。
次は奄美博物館だ。駐車場につくと今日は休館ですよ、と駐車場に戻ってくる人に教えられる。火曜日は休みではないはずと博物館の入り口に行ってみると改装のため長期休館中との説明が貼ってある。なんだ、しようがない、こんなこともある。廻りをぶらぶらして建物の写真を撮って立ち去る。後は宿のある国直付近の施設を回るべく野生生物保護センターに向かうほかない。ゆっくりここで時間を使うのもいい。この頃には雨はほとんど上がって気楽になる。
駐車場の植え込みでアサギマダラを見た、と声があったがまずは展示を見たり館の人から話を聞いたりする。庭も広くていいところだ。ずいぶんのんびりした後帰ろうとして駐車場所に戻ると確かにアサギマダラが低い木に集まっている、少し大き目の綺麗なのや羽が半分ムラサキのがいて、珍しい。とにかく写真にとって後で調べるとアサギマダラの他はヒメアサギマダラ(写真)とツマムラサキマダラと判明する。南西諸島ならではの蝶のようだ。気をよくして宿のさんごビーチに向かう。18時が夕食で19時からナイトツアーに出発する予定だ。
昔の鳥仲間と再会して盛り上がった後湯湾岳にむけてナイトツアーに出る。鳥の仲間の知人で地元の方が善意で案内してくれる。有難い。
昼間の雨嵐の影響もあって山中の道には葉っぱや石ころが飛び散り少々荒れている、が一応走れる。リュウキュウコノハズクの声を聴きながら進むとアマミハナサキガエル、イシカワガエル、オットンガエルなど珍しいカエルがいろいろ出てくる。堂々としていてあまり逃げない。そのうちアマギヤマシギも現れる(写真右)、飛ばないようにクルマの中からそっと写真を撮る、昼間は出ないらしい,ともかく見るのは初めてだ。クロウサギが出ないなとフォレストポリスから湯湾 岳の上りに入り曲がった道を上がっていくと突然3匹が目の前に現れた。クロウサギにしては素早く逃げてしまったがやや逃げ遅れている1匹を何とか写真に撮ってみた。画像チェックしてみても暗くて撮れているかどうかよく解らない、何しろ闇夜のクロウサギだ。ISO6400まで上げていて画質はともかく何か撮れればいいという気持ちだ。後で見ると証拠写真程度には映っている。
頂上下の駐車場まで行って戻る。帰りにもヒメハブが道に出たり飽きない。宿に戻りついたのは夜の11時頃だ、案内された地元の方に頭が下がるばかりだ。
後は寝るばかりとなって長い一日が終わった。
とりとめもなく書いてしまったが思い返しても奄美は2回目でも依然として驚きに満ちた島だ。
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