久し振りの東京
10日ほど前久しぶりに東京へ行った。人が多いのにはやはり疲れた。
往きはLCCのピーチの格安切符で成田経由だ。会合が始まる13時には飛行機に遅れさえなければ十分間に合うはずだった。LCCは折り返しはややきつめのタイムスケジュールで運航されており朝の便が遅れるとその日はその機体の便は全て遅れる、そんなことから朝の便のタイムキープはかなりしっかりやる、それを信頼しての選択でもある。懸念は天候だった。台風崩れの熱低が気になっていたが、それではなくてG20大阪サミットのセキュリティで到着遅れ、出発遅れ、が朝から起こってしまった。機体は関西から飛来したが確かにこの日は大阪G20の初日だ。福岡空港でもゲートでブザーが鳴ってボディータッチを受けたが聞くとG20で感度を上げているという。ベルトのバックルが引っかかったようだがこんなことは初めてだ。とにかくG20で遅れたというとどうしようもない、受け入れるばかりだ。
座席で気づいたのは非常口のところは座席間隔がかなり広いということだ、LCCのハイピッチではそれが余計に目立つ。次にLCCに乗る時は非常口横の窓側の席にしよう、未だに新しい発見をするのがうれしい。
到着が40分くらい遅れ、予定していた京急のアクセス特急羽田行きには間に合わず、金を余計に払ってでもJRの成田エクスプレスにしようかと心が動いたが、隣の窓口のバス会社に試しに聞くと東京駅まで1時間半では行きそうで京成バスは1時間でとも言う、1000円というのが魅力的でもありバスを選択した。 今回は空港内の窓口で予約して乗車券を買い求めたが1000円バスは予約切符を買わない方がむしろいいようだった。ターミナル1では31番乗り場で待っていると次々と来る幾つかのバス会社のバスにその場での現金支払いで乗れて、これが良さそうだった。今回はすぐ来たバスはやり過ごして少し待って予約の京成バスに乗ることになったがそれなりに走行技術が高く結局1時間かからずに予定より早く八重洲北口まで到達した、悪くもない選択ではあった気がする。約束の食事場所には数分遅れで到着できてめでたしとなった。前にも思ったがこの1000円バスは信頼感が思いのほか高い。成田‐東京はこれに限るようだ。
今回の東京旅行では大学の同期会2つと学科全体の同窓会1つに出た。同期会の方は集まり方が良くなってきている。いずれもだ。仕事を終わってやることがなくなった人が増えたということかもしれない。それぞれに別の場所で同じに流れてきた時間を語り合うことが楽しい。立体的な生きる構図が見えてくる思いがある。
それにしても集まりがいいのは、会えるうちに会っておかないと向こうもこっちもいつ倒れるか分からない年代に差し掛かってきたということもあるようだ。今回は今年クモ膜下出血で倒れてしゃべることができなくなっている同期の友人も見舞った。いつ何時自分の身に起こるかもしれない。他人ごとではない。物故者も出て出席が物理的に可能な人数がボロボロと減っていく。避けようがない。
せっかく東京に来たのだからと丁度開催されているクリムト展を上野に観に行く。開場前から長蛇の列だ、とにかく並ぶ。入場が始まっても入場制限をかけていてすぐにはは入れない。女性の数が多い。観客に馬力がある。しっかり見ている。東京という街のエネルギーを感じる。
見たことの無い精緻な絵などずいぶんと出品数も多いが、これは、と思ったのは小さな赤い手帳だった。大きな天井絵や壁画を作るにあたっての構想図が小さな手帳に描かれている、なんだか普通だ、発想をまとめるに一目でわかる小さな絵からスタートしているところに親近感を覚える。これでいいんだ、そう思う。
帰りはJALのマイルフライトで要するにタダだ、こんな旅にはあまりお金をかけられない、しかし自分自身の時間の旅のようでもあり貴重だ。
3時間くらい前に羽田に着いたので前の便に変更しようとするがここでも長蛇の列だ。やっとの思いで1便前のに変えたがこれがなんと到着遅れで出発が50分近く遅れてしまった。元の便も15分位は遅れたようなので福岡着はそれでも30分位は早くつけたのだが何だかくたびれもうけだ。
東京という街の人の多さには改めてうんざりする。街の能力の限界に近付いているのではないか、そう思ってしまうほどだ。
いい旅というものでもない。しかし思い出に残ってしまう旅なのだろう、こういう旅は
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