天気が不順で
む 8月というのに涼しくなり方が速い
北から冷たい空気が下がってきてまだ十分に暑い夏の空気と丁度ここ九州北部でぶつかり合って活発な停滞前線を形作っている。雨の降りが厳しい。こんなことはなかったよな、と去年の同じ日の天気図を見ると前線の位置は少々北の南東北あたりだがちゃんとある。自分の身に降りかかるま でこんなことが今の季節に起こるなんて気が付かない、勝手なものだ。 僅かな違いが人間には大変なことに思えてしまう、自然と対していると時々そんなことを思う。自然はきちんと物理法則に従ってその有様を変えているだけなのに人は自然が襲ってくるようにさえ思ってしまう、本当に勝手なものだ。
不順な天気だとあまり出かけることもなくなってしまうが、時にはと10日ほど前にアクロス弦楽合奏団の定期演奏会を聴きに行った。福岡の音楽ホールであるアクロスの音楽活動の一環としてオリジナル編成の弦楽合奏団の活動がもう15年も続られている。初めて聴いたのは6年前だったがかな り高い能力のいい合奏団という印象があって以来毎年聴いている。
今年の出し物は ロッシーニの弦楽のためのソナタ第4番、モーツアルトの交響曲第40番、バッハの 3つのバイオリンのための協奏曲、スークの弦楽セレナード という4つだ。モーツァルトの40番以外は全く知らない曲だ。
いつものようにいい演奏だったが、最初の2つはバイ オリンが多すぎるように思えてバランスがどこかしっくりしないところを感じてしまった。好みの問題かもしれない、40番のあの軽やかなところ が、 と思ってしまう。勝手なものだ。天気のせいもあるのだろう。
心地よかったのは後の2つの曲で、編成もバイオリンが少し減りこの楽団らしいキラキラしたところが感じられた。バッハの「3つのバイオリン。。」は3人のソリストが引き継ぎながら掛け合うように奏でるというスタイルで、新鮮さキラキラさが心地いい。最後のスークの曲も鮮やかさがあっていかにもこの楽団らしい演奏となった。
聴いている時の自分の気分で心地よかったりアレっと思ったりする、音楽を聴くのも自然に対するのも同じようなことなのかもしれない、そんなことを思っている。 まだまだ雨は降り続く。