熊本城と金栗巡りでたらたらと時が過ぎる
少し前に修復中の熊本城と金栗ミュージアムを巡る町内会のバスツアーが開催されて値段も安いしちょっといいかもとこれに乗ってのんびり見物してきた。もう随分前のことのような気がしていたが調べると凡そ半月前のことだ。何かに書き留めておかないと次々に起こったことは片っ端から時空のかなたへ飛び去ってしまって何も残らないような気がしている。考えてみれば残らなくてもいいのかもしれない。正確な日付は9月12日のことだ。
自宅直ぐ近くのセブンの前にバスが来て乗り込む、こんな近くからバスツアーが出るのはとんでもなく楽だ。30数人の参加者は殆どが女性だ。 思い返せばバスツアーというのはとにかく女性中心だし、海外旅行ツアーも大半が女性だと感じる。一体男は何しているのだろうか。不思議な世の中だ。
途中一回トイレ休憩しただけで福岡から真っすぐ熊本城に向かい、城の正面から左手に回って二の丸駐車場にバスは到着する。堀の手前側の遊歩道を歩きながら城をながめる。工事中で堀の 向こうの城のエリアには入れないが修復中の全体像が却って分かりやすい。解説は専門のボランティアが手際よくやってくれる。城の石垣や櫓は未だにボロボロと崩れたままで、今は天守閣と小天守の修復に全力が注がれている様に見える。全部が元の様な姿に復するまでにはまだまだ相当な年月がかかる感じだ。以前報道で「奇跡の一本石垣」として話題になっていた辛うじて石垣一列が崩れず生き残っていた飯田丸五階櫓は、文化財的に価値が低いという判断から取り壊されていた。それでも別の似た様に石垣一列が残って支えられている戌亥櫓が残されていて、地震の破壊の凄まじさを生々しく見ることができる。人の力には限界があることを思い知らされる。
堪能した後食事と金栗四三ミュージアム訪問に熊本県玉名郡和水(なごみ)町に向かう。福岡県との県境近くだがあまり太い道はなく結構時間がかかる。こんなところに住んでいて車がなければ歩くか走るほかなく確かに足は丈夫になりそうだ。三加和温泉という温泉も湧いていて福岡からの日帰り温泉でも十分楽しめそうなところだ。以前福岡に住んでいた時からマラソンの話になると金栗翁という文字がたびたび新聞に現れてなんなのだろうと思っていたが、ここへきての大河でやっとそんなことだったのかと感じていた。地元開催の福岡国際マラソンは初めは金栗賞朝日マラソンと呼ばれていたとか、高校の創立時の顧問が嘉納治五郎だったとかもあって、金栗は昔から自分の周りに現れていたとも思ってしまう。 放送されているドラマ自体は舞台の様にやたら大声で叫ぶシーンがあって今ひとつのめり込んで見る雰囲気ではないが、こんなことがあると悪くもない。
こんな風にたらたらと時が過ぎ去っていく。夏ももう終わって時は渡り鳥は忙しい季節になってきたようだ。