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2019年9月30日 (月)

熊本城と金栗巡りでたらたらと時が過ぎる

少し前に修復中の熊本城と金栗ミュージアムを巡る町内会のバスツアーが開催されて値段も安いしちょっといいかもとこれに乗ってのんびり見物してきた。もう随分前のことのような気がしていたが調べると凡そ半月前のことだ。何かに書き留めておかないと次々に起こったことは片っ端から時空のかなたへ飛び去ってしまって何も残らないような気がしている。考えてみれば残らなくてもいいのかもしれない。正確な日付は9月12日のことだ。
自宅直ぐ近くのセブンの前にバスが来て乗り込む、こんな近くからバスツアーが出るのはとんでもなく楽だ。30数人の参加者は殆どが女性だ。Kumamotojyo 思い返せばバスツアーというのはとにかく女性中心だし、海外旅行ツアーも大半が女性だと感じる。一体男は何しているのだろうか。不思議な世の中だ。
途中一回トイレ休憩しただけで福岡から真っすぐ熊本城に向かい、城の正面から左手に回って二の丸駐車場にバスは到着する。堀の手前側の遊歩道を歩きながら城をながめる。工事中で堀のInuiygr 向こうの城のエリアには入れないが修復中の全体像が却って分かりやすい。解説は専門のボランティアが手際よくやってくれる。城の石垣や櫓は未だにボロボロと崩れたままで、今は天守閣と小天守の修復に全力が注がれている様に見える。全部が元の様な姿に復するまでにはまだまだ相当な年月がかかる感じだ。以前報道で「奇跡の一本石垣」として話題になっていた辛うじて石垣一列が崩れず生き残っていた飯田丸五階櫓は、文化財的に価値が低いという判断から取り壊されていた。それでも別の似た様に石垣一列が残って支えられている戌亥櫓が残されていて、地震の破壊の凄まじさを生々しく見ることができる。人の力には限界があることを思い知らされる。
堪能した後食事と金栗四三ミュージアム訪問に熊本県玉名郡和水(なごみ)町に向かう。福岡県との県境近くだがあまり太い道はなく結構時間がかかる。こんなところに住んでいて車がなければ歩くか走るほかなく確かに足は丈夫になりそうだ。三加和温泉という温泉も湧いていて福岡からの日帰り温泉でも十分楽しめそうなところだ。以前福岡に住んでいた時からマラソンの話になると金栗翁という文字がたびたび新聞に現れてなんなのだろうと思っていたが、ここへきての大河でやっとそんなことだったのかと感じていた。地元開催の福岡国際マラソンは初めは金栗賞朝日マラソンと呼ばれていたとか、高校の創立時の顧問が嘉納治五郎だったとかもあって、金栗は昔から自分の周りに現れていたとも思ってしまう。
Kanakr 放送されているドラマ自体は舞台の様にやたら大声で叫ぶシーンがあって今ひとつのめり込んで見る雰囲気ではないが、こんなことがあると悪くもない。
こんな風にたらたらと時が過ぎ去っていく。夏ももう終わって時は渡り鳥は忙しい季節になってきたようだ。

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2019年9月27日 (金)

ラグビーワールドカップを福岡レベルファイブで観戦

ラグビーワールドカップが福岡でも見れるというのでネットでチケットを買って見に行った。福岡である3試合のうちアイルランド=サモア戦が面白そうだったが安い席の切符はあっても並びで2席は取れないと返してくるので、とにかく並びで2席とれるイタリア=カナダ戦とした。
福岡のレベルファイブスタジアム周りは当日クルマでは入れなくなるようなので地下鉄で空港まで行ってそこから連絡バスとした。近いので直ぐつくだろうと思っていたが規制のため大回りして競技場から結構離れた降車場で降ろされる。立ったまま結構な時間乗ってまた坂道を下ったり登ったりさせられて足の動きが鈍くなってきた。これは体にこたえる、しかしタクシーも寄り付けないようで他に選択肢はない。誰でも歓迎という観戦ではない、主催者中心の仕掛けを感じる。
手荷物チェックが混む予想で60分位かかるというおしらせが事前に主催者側からメールで来ていてキックオフ1時間半前現地着の目標で来たのだがゲートの手荷物検査は空いていて直ぐに検査が始まった。熱中症防止用にペットボトルにお茶を入れてもってきたが、検査の人は駄目です、という、熱中症防止用で医療目的だから許されるはずだというと、今度はペットボトルはいけないという、送られてきた注意事項では医療目的の持ち込みは可能Rwc2019fukuoka2 でできるだけプラスチックの容器にするように、とあったのでわざわざペットボトルに入れてきたと言うが、らちが明かない。そのような連絡が出されているのを知らないようだ、責任者を出してくれというと、リーダーと思われる人が現れて医療目的であれば問題ないペットボトルで問題ない一応飲めるところを見せてくれというので飲んで見せるとあっさりOKとなった。どうにも飲み物の持ち込みについては現場が混乱しているようだ。とにかく熱中症防止用のペットボトル飲料は持ち込める。
天気の方は下層に暖気が南から上がってきて大気は不安定さを増していて悪くすれば雷かと構えていたが直前のMSM計算値ではギリギリ持ちそうなので一応簡易カッパを持参する位とした。結果的には雨にはならずに済んだ。
肝心の試合は思いのほかカナダにミスが出て48対7でイタリアが快勝した。スタンドは価格が一番高い席辺りにやや空席があったが他はほぼ満席でカナダ応援と見られる外国人もそこここにみられたし少ないがイタリア人応援もそれなりに来ている。スタンド全体の応援は負けていることもあってカナダ、カナダの声が優勢だ、太平洋を挟んだ隣の国ということもあるのだろうか。ウエーブも2周したり観客も結構盛り上がっていてワールドカップというお祭りの雰囲気がそれらしい。
試合で解りにくいのは審判の判定で、何度もビデオ判定のシーンがあったが、トライが取り消されたりあるいはペナルティトライとなったり、どうしてそうなのかが、ついていけない気がした。トライに関わるところ位には野球のように一言審判からの説明が場内にあってもいいのでは、と思ってしまった。全体に審判の判定については解りにくく、ラグビーというゲームの見るスポーツとしての問題点のように思えた。

帰りはずっと座っていたのもあって地下鉄福岡空港駅まで歩いてみた。結構歩く。20数分位ぞろぞろと歩いてやっと地下鉄に乗る。最後が一番疲れた。こんな方法しかアクセスがないワールドカップのレベルファイブにはもう来たくない、それが正直な感想だ。なんとかならないものだろうか。

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2019年9月25日 (水)

福岡アジア文化賞を受賞したレオナルド・ブリュッセイ氏の講演が面白くて

市政だよりをぼんやり見ていたら福岡アジア文化賞 の学術研究賞を今年受賞したオランダ人のレオナルド・ブリュッセイ氏の講演があるというのが目に入って、申し込みをして六本松まで聴きに行った。
福岡アジア文化賞というのは良く知らなかったが1990年福岡で開かれたアジア太平洋博の記念事業として毎年アジアの固有かつ多様な文化の保存と創造に顕著な業績を挙げた個人又は団体を顕彰する賞で大賞(賞金5百万)学術研究賞、芸術・文化賞(賞金各3百万)がそれぞれ選考授与される。運営は福岡よかトピア国際交流財団の資産運用益と財団が受ける補助金で賄われており委員会事務局は福岡市役所内に設置されているようだ。福岡地域での官民あげFukuokaprize2 ての受賞スキームということになる。
基本的に人文系の賞でノーベル賞のような理工系を含む賞ではない。今年で30回目になるが過去の大賞受賞者からはノーベル賞受賞者も輩出しており文系の賞としてはそれなりのステータスがあるようだ。

講演は「17世紀の東アジア海域と三人の冒険商人」と題されており、角倉了以、フランソワ・カロン、鄭芝龍 の3人の話となる。3人の歴史的活動の紹介が大半で講演者の強い主張がある話でもなく却って聞きやすい。こういう人たちがいた豊臣=徳川初期のアジアの時代の雰囲気が解ってくる。
講演は英語で同時通訳があるが本人は日本語も話せて続くパネルディスカッションでは日本語でやり取りしていた。
角倉了以及び息子の素庵は京都の豪商・起業家で1592年から朱印状貿易をベトナムのホイワン(ここには日本人町が形成された)拠点に行って財を成し京都の河川の水運の整備に尽力した、保津川の浚渫や運河(高瀬川)また鵜飼を現在に残したりしている。京都嵐山の景観もこの2人に負うところが大きいようだ。公共事業で後世に名が残ったといえる。
これも面白いが次の2人の話が興味を引く。
まずは元はフランス人だが両親がオランダに亡命してオランダ人となったフランソワ・カロンだ。1619年、19才の時東インド会社の仕事で平戸に来る、その後22年日本に滞在。平戸の江口十左衛門の娘と結婚 日本語堪能で6人の子供ももうけている。
1639年 平戸商館長になる。 (1640年)幕府より平戸商館破壊を命じられすぐ実行、幕府の信頼を得る。以後長崎出島へ移る。
1641年 日本退去 オランダへ 6人の子供も連れて行っている。その後バタビアに移り一時は台湾総統にもなったが東インド会社を円満退社。その後程なくしてフランスの東インド会社設立に際しフランスから招聘され長となった。その後、1666年鄭成功が台湾に入った時 オランダはカロンに助けを求めたが断った、という経緯もある。1672年 英仏は オランダと 戦いを始めた、 カロンは蘭と戦うことを拒否。翌年航行中に 突然船が座礁して沈没、亡くなった。貫いたのは忠誠心だったかもしれない。(カロンは平戸時代に鄭芝龍と交流がありその関係から鄭成功と戦うことを拒んだのかもしれない)。
鄭芝龍、またはイッカン(一官)とも呼ばれる。
平戸にいて平戸 ← →台湾の交易をおこなう。
1623年 マツと結婚、1624年平戸で鄭成功出産
その後台湾を経て福建省に移り明の亡命政権を支えた。最後は清に降伏したものの
(子の鄭成功を抑えられず)清で首をはねられる。
 子の鄭成功は旧明王を支え続け、1662年台湾を植民地としていたオランダを打ち破ってこれを追い出した。(しかし4か月後に病で死亡)。
ここでも貫かれたのは忠誠心だった。この辺りの話は近松門左衛門が国姓爺合戦として歌舞伎にしている。

東南アジアの争いに日本人は傭兵として加担し続けていたがこれも1621年にはとまった。

時代の流れの中でこの海域での国境を越えた人々の活発で興味深い動きをこれら3人にみてとれる。
個々のイベントを包む長い流れ、フェルナン・ブローデルのいう longue dureeを感じることができるともいえる。
民間貿易は海賊貿易と同義であったりもする時代だ。面白い。

久し振りに文化的刺激を受ける話を聞いた思いがする。3年前に平戸を訪れた時に鄭成功誕生の地も見た記憶がある。それとは別に台湾はオランダと日本という2度占領をうける歴史を持つという記述に遭遇してオランダ??といぶかしく思ったこともある。勿論京都の嵐山の景観も数回訪れたことがあるが話を聞いてそれが角倉了以の仕事の結果だったとは、という軽い驚きもある、幾つかの見聞きしたことがつながっていく様はどこか新鮮な感触を与えてくれる。
少しは質問もしてみたかったがそんな時間は用意されていなかった、それが残念でもあった。台湾を植民地化した後オランダやポルトガルは隙あらば(アメリカ大陸で行ったように)中国本土も占領しようとしていたのではないのか、そんなことが聞いて見たかった。秀吉の直観はそれを感じ取ってキリシタン追放を急に出してきたのではないのか、キリシタン弾圧は歴史の必然ではなかったか、そんなことを思ってしまう。

それにしても福岡を大きく変身させたのはアジア太平洋博だったと今更のように思い知る。都市には時々そう言う大掛かりなイベントが必要なようだ。

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2019年9月17日 (火)

アオバトを見に豊前へ

 

少し前に豊前市の海岸にアオバトが海水を飲みに来ているという話題があった、ちょっと面白そうだとネットで幾つか情報を探し出して具体的な場所の目星をつけて訪れてみた。2週間くらい前のことだ。情報のかけらからネットで手繰っていけば具体的な情報がまとまってくるのは驚くばかりだ。今回は野鳥の会筑豊支部のサイトに転載されている豊前市在住の個人発行の手書きの情報紙が有難かった。見てこれならたどり着けそうな気がした。

福岡市から豊前までのルートは高速は使わず直線距離で短い下道で行ってみた。結構疲れる。

休憩も入れて2時間20分位走って豊前市近くまで来たが昼時になっているのでまずは昼食場所をと探しながら進むとセブン(椎田湊店と思われる)の向かいに小さなランチ屋があって覗いてみる。メニューを見ると貝汁定食というのが看板のようだ、良さそうなのでそれに決める。11時半くらいで客は未だおらず程なく注文の品が出てくる。期待通りうまい、しかしボリュームがあるというかありすぎる、どう見ても労働していない身には多いがしようがない。
くだんの情報紙の記載から海辺の墓場の裏の林が良さそうなので、ナビの目的地をそこらあたりに入れて海辺の集落の中を進むがどうにも細い道だ。Aobat0903q Aobat0903s1 クルマを止めるところもなく場所が違っているかもしれないという不安に満たされる。ようやく路肩のさしさわりのなさそうな空き地を見つけてここに止めて海岸沿いの道を歩く。

暑くてアオバトの姿は見えない。潮は大潮の満潮の時間帯にあたり時間が良くないかと懸念していたがその通りかとも思う。海辺の小道を歩いていくと1-2羽、木の陰にハトらしい鳥がいたようだがみえなくなった。その内近くの茂みからアオバトのアーウーオーという特徴的な声がして録音機を片手にゆっくり進むと左の茂みから20羽位の群れが急に飛び上がって直ぐに飛び去ってしまった。写真もまともに撮れない。人の気配で逃げたのかとがっかりして墓場のあたりに戻ると木の上に猛禽がいる。ハヤブサのようだが何となく雰囲気が違う、後で調べるとハヤブサの幼鳥だ。パッと見た目ミサゴかとも思ってしまったくらいでハヤブサとはどこか違った印象を受けてしまう。
それでもアオバトが一斉に逃げてしまったのはこの猛禽のせいと思って間違いない。
Hayabusa0903 暫く待ってみてまたアオバトの声が聞こえ始めたが木の茂みの奥に用心して引っ込んでいるようで姿を見つけられない。
懸念したようにここでは満潮では水を飲みには浜に出ないようで小雨も降りだしたこともあって引き上げることにする。田んぼにはセッカの姿があったり鳥はその時期によって色々出る感じだが何せ来るには遠い。福岡からは諫早干拓より遠いような気がしてしまう。
場所が分かったくらいでよしとする。
帰りは北九州周りの高速を使ってみるが休憩に停められるところが古賀までなく大回りなのでそれ程時短にもならず、あまりいい印象を受けなかった。次に行くとしたらやはり下道だろう。結構難しいところだ。

久し振りに鳥を観に遠出してみたが、やはりこんな時間の過ごし方が性に合っている。
そろそろ秋だ。

 

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2019年9月12日 (木)

「ラファエル前派の軌跡」を観る

め「Raphaeru ラファエル前派の軌跡」という美術展が久留米の久留米市美術館(旧石橋美術館)で開かれていてもうそろそろ終わりになるというので見に行った。先週のことになる。ここが終わると大阪あべのハルカスに巡回する様だ。
ラファエル前派の展覧会は宇都宮にいる時も何回か見に行った記憶があり、悪くないという印象があった。
久留米までは電車で行ってみるかとのつもりもあったが大気不安定で午後は雷雨かもしれない空模様でもあったのでやはり車で行くことにした。高速も時間的にそれほど速くはならなそうなのもあってここは節約して下道とした。高速道路のような県道17号線を使えばそれほど時間もかからないだろう。走ってみると1時間半くらいでついた、悪くない。下道で行くと最後が2車線の道を右横断して美術館の駐車場に入ることにはなるが他はどうということもない。
平日だけに行列はないが終わり近い展覧会ということもあって結構人が入っている。
見始めると見るべきものの量が多い、これほどとは思わなかった、お陰でぼんやりしていた「ラファエル前派」とは何か、が少しは解ってきた。要するにきらびやかなルネサンス後期の否定でありその前の、すなわちラファエル以前の時代に戻ろうという一派ということになる。イギリス画壇だ。しかしラファエル前派ばかりうんざりするほど見てしまうと、嫌なところをどうしても感じてしまう。即ち:
小難しいイギリスの画壇
印象派の明るさがない
男のような顔の女性
きつい顔の女性
あげつらいだすと色々出てくる。
何かが足りない
技巧的 職人的
題材が神話、キリスト教 に偏って 生活感がない。等々。。。

圧倒されるのはその表現技法というか描写技術だ。
水彩の技術は驚くばかりで 線が細かい
鉛筆画の迫力 リアリティは圧倒的だ。
印象は一様ではない。
装飾的な壁紙などをビジネスとして提供し始めるに至ったというのも自然の成り行きのように思えてしまう。
こんな世界がある、ということなのだろう。日本の絵が影響を及ぼしているようでもある。
色々考えさせてくれる、それだけにいい展覧会だったと思ってしまう。

ちょっと複雑な思いで絵を見終わってランチをとった後石橋文化センター内の庭を散策する、ぶらぶらしているとハクチョウが2羽いる、コブハクチョウだ。何だか大きいし近い。何か餌でもと手持ちの菓子の残りを探していると近づいてきて更には池から上がろうとする動きまでしてギョッとする。ドバトでも気持ちよくないのにこんなのが襲ってきたら敵わない。急いで菓子の残りを投げてやると大人しく食べてほっとする。
Hakucyou0905 ここで飼っているのだろうか、そうでなくとも日本にいるコブハクチョウは元は全て飼い鳥だ。あまり有難い感じはないが公園にいると様になっていい。戻ってコブハクチョウについて少し調べると、特に子育て中は気が荒くなって近づいてきた人間を羽で打倒してその後足で踏みつけて溺れさせ遂に殺害してしまった事件があったという、恐ろしいことだ、確かに向かってくる時の動きは人を恐れる風がなく嫌な感じだった。

コブハクチョウに対する、見た目はいいがどこか安心できない、という感じがこのラファエル前派と通じるものがあるように思えてくる、後からか考えると何だか面白くもある。
暑いので散歩は早々に切り上げて帰る。ともかくこんな展覧会はちょっと出かけてみてもあれこれ刺激を受けてなかなかいい。

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2019年9月 9日 (月)

アランフェスを聴く

 

Aranjuez 九州交響楽団の9月の定期演奏会でアランフェス協奏曲を初めて生で聞いた。

近頃は暑いのもあって遠出しなくなった。年齢もあるかと思うが暑い、天気が悪い、足が痛い、とダメな理由ばかり思いついて、ぐるぐるとネガテイブサイクルに入ってしまっている。こんな時はせめても音楽を聴きに出かけることでもせねばと思ってしまう。
アクロスの次のコンサートはと見るとアランフェスとなっている、演奏は九州交響楽団にスペインのギタリスト(アギーレ)で指揮も南米の気鋭の指揮者らしい(レーニンガー)。この前九響は聞いたばかりとの気がしていたが、これは聴くべきかなと思って切符をネットで手配する。手配の時期が遅いのもあって前から3列目の右寄りの席となる、前回同様随分と舞台に近い。全体を見渡すことはできないがギターを聞くだけなら前がいいので、今回はそう悪くもない。

「ひらおのてんぷら」で夕食を済ませてホールに入る。入ると間も無くロビーコンサートでファゴット2本の演奏がある。楽器を見てああバスーンか、と思っていたらファゴットという。どうみてもバスーンと昔教わった楽器のように思えるが何が違うんだろうと戻って調べると、少なくとも日本Acros0830 では同じものを指すようだ。ドイツ・フランスではファゴットといい英語圏の英米ではバスーンというと思っていいらしい。何も争っているわけではなくフランスにはバソンという似たようだが違う楽器があり区別する意味でもファゴットと呼ぶのが自然のようだ。
日本では20年くらい前に音楽指導要綱でバスーンからファゴットへ呼び方を変えたらしい。いかにも日本的だ。名前一つでも色々経緯があって面白い。演奏の方は安らかに心地よく聞けた思いはあるが細かくは思い出さない、音楽はその場で空中に消えてしまうのが本質だ。
本番の演奏プログラムはファリアの三角帽子から1曲あって(第1番)、アランフェスとなる。
ギターの音はオーケストラに比べ随分音が小さいためかギターの前にマイクとそばにスピーカーがセットされる。しようがないのかなと思うが、1楽章冒頭のギターが威勢良く始まると不自然なところはまるでない。生の音がそのまま聞こえているように思える。
昔からレコードやCDで繰り返して聞いた曲で、自分でもギターで昔少し弾いてみたこともある曲なので、のめり込んで聞いていく。ギターとオーケストラの掛け合いが実にスムーズだ、せいぜい数日のリハーサルがあっただけと思うがフレーズの受け渡しがギターからオケへオケからギターへと流れるように動いていく。それにしても圧倒的に巧みなギターだ。2楽章後半に聞きなれたのとちょっと違うところが出てアレ間違えたかと思うがそういう演奏なのかもしれない。オケも含めていい演奏だ。
万雷の拍手でアンコールにギター独奏のパコデルシアのフラメンコとアルハンブラが演奏された。それぞれアンコールというより立派なプログラムとしてもいい曲だ。いい雰囲気を漂わせたまま休憩に入る。
休憩の後はバーンスタインの曲(管弦楽のためのディヴェルティメント)と南米のヒナステラの組曲(エスタンシア)と初めて聴く2曲だ。バーンスタインの曲は1980年にボストン響の百周年の記念として作られた曲で小澤征爾の指揮で初演されている。どこかウェストサイドストーリーに似たフレーズで始まり次々に脈絡なく曲想がつなげられていく気がする。演奏そのものは現代の曲らしい上下運動をよく表現していてこのオケAguirre に合っているという気がするが曲自体がピンとこなくて、そうですか、という感じだ。ヒナステラの曲はこれとは随分と趣が違うがどこか単調であまりいい印象を持てなくて終わった。アンコールでもう1曲演奏したのが活気があって立体的でリズム感が良くてこれはいいという印象を受けた。アンコール曲が何だったか後で調べようとしても直ぐにはわからない、snsの書き込みではヒナステラの曲の最後の楽章をまたアンコールでやったとする書き込みに幾つか行き当たる、えっと思う、とてもそんな感じではなかった、ノリが全然違った。未だに不思議だ。空中に消えてしまった音楽はどうしようもない、そういうところが演奏会の面白いところなのだろう。
終わってギタリストのアギーレのサインをCDにもらって帰る。サインがあるとその場では消えてしまった音楽や雰囲気が後で想い起こしやすい。思い出とともに時を過ごしていくことに備えているわけではないが そんなことも考えてしまう。
もう秋がそこまで。

 

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2019年9月 2日 (月)

2019年8月の福岡市南区周辺の野鳥

 

野鳥の数、種類はめっきり少なくなって夏枯れ状態。このところ夏を越すマガモの数が増えてきているように思える。無理して北へ戻る危険を避けているのだろうか。オスはエクリプスばかりとなり繁殖しているようにも見えない。居残りがホシハジロの♀1だけやマガモの♀1だけというところもあってなかなか興味深い。

手元のメモに残された記録は下記の通り: 

Kawau0801 Hosihamesu0803 2019.8.1 10時30分 晴れ  福岡市城南図書館裏西ノ堤池の野鳥
ドバト20+、スズメ20+、ハシブトガラス8、ホシハジロ♀1、マガモ9(♂エクリ5♀4)、バン1、アオサギ1、カワウ1

2019.8.2 18:00 晴れ  福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:ムクドリ20、スズメ10、ハシブトガラス2

2019.8.4 14時30分 晴れ風力3  福岡市城南図書館裏西ノ堤池の野鳥
ドバト15、スズメ12、マガモ8、ホシハジロ♀1

2019.8.8 18:30 薄曇り  福岡市南区長丘周Mukuwaka0809 Magamoecli0809 辺の野鳥 中公園:-、  新市楽池:アオサギ1、マガモ♀1、バン声1

2019.8.10 am7:00 曇り  福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:アオサギ1,コサギ1 新市楽池:マガモ♀1、スズメ1 鹿助池:ハシブトガラス2、ムクドリ3、バン1、スズメ4 

2019.8.11 am6:40 晴れ  福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:- 新市楽池:メジロ2、ハシボソガラス2、スズメ2、バン声1 鹿助池:バン3(親2、子1)マガモ6(♂エクリ3♀3)、アオサギ1

2019.8.12 am6:50 晴れ  福岡市南区長Banfamily0812 Magamomesu0813 丘周辺の野鳥 中公園:- 新市楽池:バン1、マガモ♀1、ハクセキレイ1、アオサギ1 鹿助池:バン2(親1、子1)マガモ1(♂エクリ1)、アオサギ1、メジロ1 

2019.8.13 am7:00 晴れ  福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:スズメ4 新市楽池:マガモ♀1、バン2、他声1、ハシブトガラス1、スズメ2

2019.8.16 14時 曇り  福岡市城南図書館裏西ノ堤池の野鳥
マガモ8、ホシハジロ♀、アオサギ1、スズメ4、ムクドリ3、ドバト10、

2019.8.19 14:00 雨・曇り  福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:- 新市楽池:マガモ♀1、バン1、シジュウカラ1、

Kijibt0813 Suzumewaka0831 2019.8.21 14:00 雨・曇り  福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:アオサギ1 新市楽池:バン1、

2019.8.22 14:00 曇り  福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:ハシブトガラス1、ムクドリ12、メジロ10 新市楽池:バン2 (ギンヤンマ産卵)、

2019.8.23 16:30 曇り 風力3 福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:- 新市楽池:バン2
、アオサギ1 鹿助池:アオサギ1、マガモ5(♂エクリ3,♀2)、キジバト2、バン声1

2019.8.24 15時 小雨  福岡市城南図書館裏西ノ堤池の野鳥
マガモ8(♂エクリ3♀5)、ホシハジロ♀1、ドバト6、アオサギ1、スズメ4

Tubame0811 2019.8.25 17:00 小雨  福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:- 新市楽池:バン1、マガモ♀1、

2019.8.26 16:00 小雨  福岡市南区長丘周辺の野鳥 鹿助池:スズメ2 新市楽池:スズメ1、マガモ♀1 中公園:ムクドリ1、ハシブトガラス2

2019.8.29 16時 曇り  福岡市城南図書館裏西ノ堤池の野鳥
ムクドリ40、スズメ40、アオサギ1、マガモ8、ホシハジロ♀1

2019.8.30 14:00 曇り  福岡市南区長丘周辺の野鳥 中公園:ムクドリ30、スズメ16、ハクセキレイ1 新市楽池:バン1、シジュウカラ声1、メジロ声1

2019.8.31 15時 曇り  福岡市城南図書館裏西ノ堤池の野鳥
マガモ10、ホシハジロ♀1、アオサギ1、ムクドリ10、スズメ30、ドバト10

2019.8.31 16時 曇り 福岡市城南区西南の杜湖畔公園の野鳥
 アオサギ1 (のみ)

写真は順に カワウ、ホシハジロ♀、ムクドリ、バン親子 、マガモエクリプス、キジバト、マガモ♀、スズメ 若、ツバメ

 

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