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2019年10月25日 (金)

虫が面白い

秋も深まってきた。今年は紅葉はどこに行こうか、そんなことをちらちら考えはじめたが、天気だな、そう思っている、天気がいい時に英彦山にでも出かける位がいいかもしれない。

秋になってもまだアゲハチョウの幼虫を育てていた。今年は何故か青虫との縁があった気がする。
Monsiromusi青虫との付き合いは春の終わりにモンシロチョウの幼虫に花キャベツを食い荒らされたところから始まった。殺してしまうのも気が引けたのでキャベツの切れ端を時々与えて見守っていたが、終齢幼虫になった後姿を消して、蛹になるところまでは見れなかった。居なくなったのは蜂の幼虫が寄生していたのかもしれない、そうも思った。
Agehamusi1 その内アゲハチョウの幼虫が小さなレモンの苗について青葉を食い荒らしていたのを見つけてこれはまずいと、玄関先の空いた植木鉢に木酢の葉を入れてそこに移して育て始めた。木酢の葉を気に入ったようで幼虫は脱皮を繰り返していたが、蛹になる寸前の五齢幼虫と呼ばれる状態の頃にやはり鉢から姿を消した。何匹か育てたがいずれもそうでつい2日前まで育てていたのも忽然と姿を消し Agehamusi2 た。ネットで調べると似たような状況の書き込みが幾つも見つかる、終齢幼虫でしばらくたつと蛹になる適当な場所を探しに出ていってしまうということのようだ。どこかで蛹になっているはずだ、しつこく探しても蛹は見つからなかったがそのうち妙におたおたしたアゲハチョウが玄関先に姿を見せることがある、どうやら孵ったばかりの様子でここまでたどり着いたかとそんなのを見つけるとちょっと安心する。どこか親しげに玄関付近を舞って大空へ飛び立っていく様がいい。
命の循環を手助け出来たようでこちらの心地もちょっといい。

Ruritathmusi1 Ruritathsng1しかし幼虫は大体が不気味だ。庭にはホトトギス草があちこちに生えていて秋には洒落た花をつけるのだが、今年の夏はこのホトトギス草が虫だらけになってしまった。駆除しなくてはと思いつつ何の幼虫だろうとネットで調べるとルリタテハの幼虫とすぐ判る。ユリやホトトギスを食草とするようだ。ルリタテハは綺麗な蝶だ、駆除してしまうのは忍びないとしばらくは食べるに任せることにした、ホトトギスはこのところ庭で勢いを増し過ぎていて勢いを削いでくれるならそれもいい。幼虫の姿は気持ちがいRuritathcyou1 いものではないが見守っているとその内蛹になり始めたようで静かになってきた。蛹を探すのは矢張り難しくて1-2個は見つけたものの大半は見つけられない。こちらも時期が来ると一斉に羽化したようで庭の周りにやけにルリタテハが多い日が訪れた。やはり少しぎこちない飛び方で軒裏にとまったりしていたがそのうちどこかへ飛び去ってしまった。食い荒されたホトトギスの方はみるみる新しい葉を伸ばしてきて秋には何事もなかったように次々に花を開いていった。このくらいなんでもないようだ。逞しい。
Simofuriszm 次は庭に植えたオリーブの木に大きな青虫が現れた。バリバリと葉を食べてフンをまき散らしていてこれは相当に気持ちが悪い。例によってネットで調べるとシモフリスズメガという大柄のガの幼虫とすぐ解る。蝶はいいが不気味な蛾の幼虫となるとこちらも冷酷になって駆除しなHototogs くてはと思ってしまう。たたき落として殺虫剤を振りかける。数日たつとまた新たに出てきたのでこれも駆除する、こんなことを数回繰り返してやっと収まる。どこかに次々に卵を産み付けたようだ。
この他にも夏の終わりに梅の木にモンシロドクガの幼虫を見つけたりもした、こちらはとげに毒Monsirodkg があるということもあってすぐさま駆除と決めた。蛾は虫の頃から人に嫌がられる生き物のようだ、そういう生き方を方向づけられてしまった生き物にみえてちょっと可哀そうになる。

雑草も必死に生きている、青虫も必死に生きている、命がこの小さな庭の中で循環している様がどうしようもなく面白い。どうしてこの世はこんなに面白いことに満ちているのだろうか、そんなことばかり考える日々が過ぎていく。

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