月下美人3回目の開花といい時間
歳を重ねてくると猶更、いい時間を送りたい、と思うようになる。しかし時はするすると流れ去っていく。
もう2週間と少し前のことになるが自宅にある月下美人が今年3回目の開花を見せてくれた。
同じ株が1年に3回花を咲かせることは滅多にないようで、インスタにアップしたら米国の月下美人愛好家から3回目はなかなかないですよとコメントを頂いた。つたない英文でインスタを毎日投稿していると海外から時々”いいね”以上のレスポンスが届いて面白い。日記の代わりにもなっていつ何が起こったかインスタを手繰ってその日の投稿に辿り着くとその時の光景が思い浮かんでくる。日付がすぐ解るので何かと役にも立つ。
今年は温暖化のせいか暖かい日が続いて春先から植物の花付きはどれも良かった。1回目の開花は7月12日でとりわけ早いというほどでもないが、前の年に咲いたのが9月末だったのに比べると今年は元気がいいと思えた。2回目は9月18日、そして3回目が10月23日となった。2回目から3回目の間隔は1ヵ月ちょっとしかなくよくぞ咲いたと思う。10月7日に3回目の蕾を見つけた時は今年は一体どうしたんだろうとさえ思った。
昨年は留守中に開花してしまい開花は見れずじまいだった。今年の1回目は初めて開花をちゃんと見れたので、ちょっとした感動ものだったが2回目になると驚きも薄れて あれまた咲いた、く らいだった。しかし3回目の蕾を見つけた時はまさか、と別の意味で驚いた(写真右)。このまま開花まで至らずに寒さを迎えるかもしれないとも思った。しかし心配には当たらず、台風17号(9月23日早朝に福岡に最接近して我が家にも損傷を与えた)の後には強い台風も福岡には接近せず、順調に蕾は膨らんでいった。毎日様子を見ていて、前2回と同じパターンとなる首を開花に向けた最後の曲げを示したところで家の中に鉢を取り込んだ。今晩咲くはずだ。
間違いなくその日の晩に開花したのだが、今回は何故か香りが圧倒的だ。溜めていたものを一気に解き放った感じさえある。花の咲きっぷりも堂々として迫力がある。一晩で萎むのは惜しいばかりだが一晩限りだからこそこの迫力が出せるのだろう。
翌朝には約束通り萎んでしまったつぼみが残されていた。
思えば今年は6年前の大雪で殆ど枯れていたクジャクサボテンも元気になって2株共花を付けた。この月下美人もその時にダメージを受けていたがやっと傷が完治したということなのだろう。
こんなことがあると年の瀬を迎えつつある今、今年を振り返りながらいい年だったと思えてくる。
いい時間とはこんなピースが寄せ集まって流れていく時間なのだろうか。
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