ベルリンフィルハーモニーピアノ4重奏団を聴く
昨日は久しぶりにアクロス福岡のランチタイムコンサートに出かけた。12月初めに九響の定期演奏会を聴いたのだからひと月と少しくらいしか間は空いていないのだが年末の第九も年初めのニューイヤーコンサートも聴かずじまいだったためか随分あいていたような気になる。年が変わると時がごろりと回ったように感じるそんな効果もあるのだろうか。
何時ものようにクルマで行って昼食をとってコンサートを聴くという段取りでクルマで出かけた。雨だ、それにしては道は空いている。天神南の交差点を過ぎて殆ど到着というところで切符を持ってきていないのに気付いた。こんなことは初めてだ。とにかく引き返すしかない、昼食を後にすればギリギリで間に合うかもしれない。Uターンというわけにいかずナビで自宅を入れると裏道をガイドする、天神周辺はあちこちで渋滞していてこれを避ける選択のようだ、こんなときはナビに従うほうが余計なことを考えなくて焦らなくて済む。久し振りに少し飛ばし目に走り、大した渋滞にも合わずまた往復してなんとか間に合った。開演5分前くらいに席に着けたが2階の1列目で結構いい席だ。
ベルリンフィルピアノ4重奏団の演奏でベルリンフィルの名前が効いてか3階まで満席だ、いつものランチタイムコンサートでは見ない光景だ。何
しろ1000円(会員は900円)でベルリンフィルのアンサンブルが聴けるのだから満員は当然ではある。
曲は映画音楽を多く作曲している現代の作曲家ダニーエルフマンがこのアンサンブルのために作曲したピアノ4重奏曲とシューマンのピアノ4重奏曲だ。どちらも初めての曲だがエルフマンのほうはそんな作曲家の名前も知らない、まっさらの状態だ。現代音楽風の立体感のある響きが始まる。12音階風かと思えばメロディーラインは違和感のない耳にやさしい旋律が連なる、不協和音のような現代音楽ではない、しかしそれぞれの楽器が立体的に響きあう様はえも言われない、現代的だ、それに音そのものが美しい。次のシューマンと比べると、塗りこめられたようにさえシューマンが聞こえてくる。シューマンはそれはそれなりに悪くないのだが較べるとエルフマンの響きが際立つ。
万雷の拍手でアンコールのブラームスのピアノ4重奏曲第1番第2楽章が演奏されたがこれも音の響きが良くて重いブラームスという感じがしない、アンコールが勿体ないくらいの演奏のように思えた。
危うく聴き損なうところだったが聴けて良かった。それにしても、正月の中吉の御籤は当たっているのか、今年一年こんな調子が続くのだろうか、それも悪くもない気もしている。
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