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2020年2月20日 (木)

発掘された日本列島2019

 

「発掘された日本列島 2019」 という文化庁主催の催しが全国を巡回していて最後に九州にやってきた。九州では福岡・大野城市の「大野城心のふるさと館」が会場となっている。江戸東京博物館を皮切りに 東京、花巻、青森、名古屋と巡ってきてここだ。開催される場所でのHakkutsu2019 出土品が特に多い展示という訳でもなさそうで、開催地の選択の意図が今ひとつ解らないが、まあそんなことはどうでもよくて、とにかく見に行った。
土曜日だがガラガラだ。ちょっと勿体ない。大野城心のふるさと館は初めて訪れたが大野城市の中心部で市役所などがある一角にあり駐車場は市の施設との共用の無料立体駐車場が使えてクルマで行きやすい。あまり広くないためか展示は1-3階に分散している。
ちょっと驚いたのはスポーツクライミング用の壁が建物内に設置してあって丁度子供たちに指導している風景に遭遇したことだ。オリンピックに採用されたとはいえ小学生の子供を集めて5m位の垂直の壁をクライミングさせている状景を見ると面白い時代になったとの感を惹き起こさずにはいられない。羨ましい、の一言だ。見ている前でヘルメットを付けた小さな女の子が一人また一人とするすると素手でよじ登っていく。遠巻きには母親達も眺めている。ともかく時代は進んでいる、そう思う。
展示の方は驚くというほどではないが白神山地から出た土偶や千葉から出た旧石器時代の石器などもあり、興味深い出土品が色々ある、ゆっくりみれるのがいい。
白神山地の川原平遺跡や大川添遺跡から出土した土偶が各種展示してある、まさに宇宙服を着た 宇宙人のようだというものもあってこれは初めて見れた。まあ祈祷の道具としか見れなくて、これが宇宙人来訪の証拠だというエキセントリックなCSの番組を見たばかりだったがとても宇宙人とは思えない。でも面白い。その他、立派な人面装飾付土器などもあって5000年くらい前にこんなバラエティのあるものを次々に作り出していたことには本当に驚く。
古墳時代のものでは岡山の金蔵山古墳から出土した家型の埴輪で上部がギザギザになっているSirakamidogu0211b ものが色々展示してあって印象的だ、こんな埴輪も初めて見た。かなり大型の古墳だったようで地方に有力な豪族が力を増していった時代の様が思い浮かぶ。
他にも色々あり立派な展示だったが、会場で配Sirakamidoki0211a られていた展示品目録がとても大雑把なもので、各展示品ごとに記述されたリストは配られないのが大変残念に思えてしまった。写真は自由に撮れるのだが撮った写真の整理がつかない、何だったのかよく分からなくなる。更に、それぞれの展示品の重要性がその場では十分伝わってこないのも残念な思いがした。
予算が無いのかな、ここまでやるのが精一杯なのかな、そうかもしれない。一覧表はあるはずだからネット上で公開されてもいいのでは、それなら費用も大して掛かるまい、そんなことも思ってしまう。
様々不満が残るのは事実だがそれにしても興味深い展示だった、後から調べ直してそう思う。会期が終わりになる前にもう一度観に行こうかとすら思っている。
我々はどこからきたのだろうか、その問いの答Kanakurayamakofun0211a えに少しでも近づけるものなら何でも知りたい、そう思う。

 

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