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2020年5月17日 (日)

今村昌平の人間蒸発を観る

コロナで家に居る時間が長くなりゴロゴロしているがそれはそれで面白いことにも行き当たる。

借りていたニューズウィーク日本版を読んでいたらドキュメンタリー監督のコラムに、昔ドキュメンタリ―映画の世界に入って行った時これは見るべきだといわれたのが今村昌平の人間蒸発だったという下りがあって、読むとドキュメントのようなドラマのような見ているものにそれを委ねるような撮り方Ningenjht をしているらしい。確かずいぶん昔に人間蒸発というタイトルの映画があったことは薄っすら記憶にあるが観ていない、これは何とか見たいものだと探し始める。wowowでやったりしないかとネットで調べてみるが、wowowには無くてブログの映画評が幾つか引っかかる、かなり面白そうだ。その内人間蒸発youtubeというのに行き当たる、何と映画全編がyoutubeにアップされている。何という時代になってしまったのだろうか。これはパソコン画面で見るのはつらいので光BOX+で ネットを使う を選択してテレビ画面に映して 見始める。画像はハイビジョンにはならないようだがそこそこ見れる、十分だ。とにかく基本的に無料で見れることになる、不思議な時代だ。
確かに出てくる人は失踪した人もこれを探す人もみな実在の人で実名の様だ、俳優も自分の名前で自分自身として写される、監督の今村昌平までもこの映画の監督として出てきて、全体がドキュメントとして写される。ところが後半、盛り上がってきた室内でのシーンが突然セットであることが披露されて、これは何という映画だろう、と解らなくなる。
本当のこととは何なのか、当事者さえも次第に解らなくなっていく、その雰囲気が巧みに捉えられていて、面白い映画だ。
でもこの話で一番面白かったのはYoutubeでタダで観れたというところだ、それでも映画の面白さが十分伝わってきたというところだ。
作品が埋もれてしまう位ならタダでも人の目に触れ訴えかけ続けられるほうがいい、という時代に入りつつある様だ。そういう社会的な仕掛けが成立しようとしているようにみえる。もっと突き詰めていえば、ボランティアで人助けをするということからお金を払ってでもボランティアをする、つまり、お金を出してでも働くということが社会的に成り立つ時代に差し掛かろうとしている、ということのように思える。

この先どのように展開していくだろうか、100年先1000年先にはどんな社会が存在しているだろうか、思いめぐらしていくだけで、十分に楽しい。こんな風に時間を過ごしているとコロナ騒ぎもまだまだ耐えられそうだ。

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