クロサギに出会う
晴れた日が続くのでどこかへ出かけるかとばかり糸島方面にドライブした。
取りあえずの目標は唐泊(からとまり)の公園としてみたが何があるという訳ではない、ぼんやり海を見るにはいいのではないかと思っていた。
10時少し前に出発、昼用におにぎりをコンビニで買っていく、勿論糸島なら食べるところは色々ありそうだがあまり飯屋にとらわれたくない。都市高速で今宿まで行く。渋滞というほどでは無いもののそれなりにクルマは多い。
ノロノロと千鳥屋の広告塔のある交差点を過ぎていく、クルマは少なくはないが運動公園や農業公園なんかに折れて行く人もそれなりに居て暫くするとクルマは次第に減って走りやすくなる。海釣り公園を過ぎる、ここも結構な人出で桟橋が人で黒い。さすがに連休だ。
少し行くと小田の標識がある、檀一雄がリツ子を看取ったのがこのあたりだ。小田浜というのが良いらしい、また来てみよう。
北崎で右へ折れて細くなった道を唐泊に 向かう、片側1車線もない感じのところが多い道だ。程なく唐泊漁港に着く。漁師町だ。港の近くに釣り人用とおぼしき有料駐車場があってその少し先に停める。あちこちで釣り人の姿を見る。良い釣り場のようだ。ヨットで遊んでいた頃唐泊にも海から来たことがあったように思っていたが陸から行って見ると覚えがある景色でもない。別の場所だったかもしれない。
道が突き当たる唐泊公園をみてみる。少々荒れているがトイレはあって公園として機能している。取りあえずベンチに座って海をぼんやり眺める。波消しブロックにも釣り人がいるが、その先のブロックのところにウミウとウミネコがみえる、そこへ黒っぽい鳥が2羽飛んで来た。何だろうと思うが遠くてよくはわからない、カメラの望遠でとにかく何枚か写して戻って図鑑などで調べてみることにする。
戻って調べるとクロサギと分かる。昨年奄美の海岸で遠くに白いクロサギというのを見たこともありこれまで何度か見たような気もするが比較的珍しい。北部九州では海岸線に分布しているらしい。海のサギと言えるようだ。アオサギなどが大授絡の干潟によく見られたりもして海辺にサギがいることそのものは珍しくもないのだが、クロサギはもっぱら海辺で生活してるらしい。色んなサギが集まってくるサギ山にも参加しないようで、自分の場所を海辺の岩礁と定めてそこを離れない生き方をしているようだ。クロサギコロニーというのもなくて群れないサギともいえる。何がクロサギをそうさせたのだろうか。どこか寂しげな雰囲気がある。奄美で見た白いクロサギもそんな感じがしたことを思い出す。個性的な鳥だ。
世界的には太平洋の島々やオーストラリア、ニュージーランドの海岸に分布しており太平洋の鳥といってもいいようだ。日本の関東辺りが北限で基本的に熱帯性の鳥といえる。恐竜絶滅後の世界をどう生きてきたのだろうか。
唐泊の海を見ながらのんびりおにぎりを食べた後せっかくだからと二見ヶ浦にも回ってみるが酷い渋滞でとめるところも無くてそのまま帰ってしまった。コロナ自粛はそろそろいいかな、と皆が思い始めているようだ、どうなっていくのだろう、波状的な流行が繰り返されていくのだろうか。
次のまた別の攻撃が始まるかもしれない。地球の生態系の頂点に立ち思うがままに他の生き物を扱っている人類という生物には、そういう攻撃が掛けられ続けるのも当然といえば当然なのだろう。人類の地球支配はいつまで続くだろうか。
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