コロナがなかなか収まらなくてスーパークローンを見に行く
県外への不要不急の移動には心理的な抵抗があって自宅から10km圏内で動いている。食料品の買い出し以外は全て不要不急となる生活がもう長い。そもそも生きていて不要不急でないことなど実はそれほど多くないのではとも思っている。
数日前大野城心のふるさと館でやっている東京芸大のスーパークローン文化財の展示を見に行った。勿論不要不急だ。2年くらい前から全国のいろいろなところで行われてきた展示会が福岡にも回ってきたということのようだ。
東京芸大を中心に行われた国宝など貴重な文化財の3Dコピーという展示だが、質感や細部の忠実な再現に、レーザースキャン3Dプロットに加え職人の技術が惜しみなく投じられ多大な努力が払われていて実現したもので単なる複製とは全く違う。この技術を用いて法隆寺金堂壁画のような失われ た文化財の高精度の再現も可能になっているようだ。
日本の文化財としては法隆寺の釈迦三尊像と金堂壁画の主要部が展示されていたが圧倒される。優しくなら触っても良いとあり、触ると壁画のザラザラ感が伝わって来る。切手にもなっていた観音像の壁画もある。どう見ても本物と思って見てしまう、1300年前のものとはとても思えない気品がある。これを失ったことの無念さが改めて感じられる。
こんなことができるのなら、誰も見たこともないとすら言われる三種の神器も、再現されたものを直に見て見たいとも思う。それができるようになるまでどれほどの時がいるのだろうか。
敦 煌莫高窟や高句麗古墳群江西大墓壁画(現北朝鮮)の再現展示もある。簡単には見ることのできない文化財が触りもできるという展示には素直にありがたいと思う。ただ、見上げると洞窟の天井までは作られていない、徹底が足らないとも思ってしまう。そんなものなのだろう。
お昼になり、この会場の横にあるカフェコーナーでパンケーキの昼食とするがきっちり30分待たされる。如何にもお役人の経営だ、ひどい。
大野城市に来たのだから、せっかくと思って牛頸ダムの野鳥ポイントに回る。ベニマシコ狙いだが出ない。声はするような気がするがベニマシコの地鳴きとホオジロの地鳴きがもはや区別がつかずよくわからない、ベニマシコに暫く出会わないとこんな有様だ。
不要不急だらけの日常が続いていく。コロナはこのまま終わりが来ないかもしれない、そんなことすら思ってしまう今日この頃ももはや普通のような気がしてきている
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