コロナ下のコンサートは複雑
このところ雨が続く。コロナで図書館や植物園も閉まり出かける機会が2重に減っている。せめてもと、1週間くらい前、キップを買っておいた九州交響楽団定期演奏会を聴に行った。緊急事態宣言下でも取りやめにはならない。欧米の対応などをテレビで見聞きするが日本はやはり緩い対応のようだ。ワクチンも遅く、大丈夫かこの国は、と思うところがある。菅政権の振る舞いは一時代前のように感じてしまう。こんな人しかいないというのが我が国の現状ということなのだろう。
夜 の公演で夕方のラッシュと重なる時間帯だがクルマは混んでなくて思いの外早く着く、これでは駐車料が高くなる。夕食場所の「てんぷらのひらお」も空いている。やはり緊急事態宣言が効いているのだろうか。
コンサートは観客は多くもないが席は一つ置きではない、詰めた配置となっている。九響の事情があるのだろうが緊急事態宣言はお構いなしの風だ、ちょっと変だ。演目は
ドビュッシー/牧神の午後への前奏曲
ルーセル/交響曲第3番 ト短調 作品42
ブルジョワ/トロンボーン協奏曲 作品114
ラヴェル/高雅で感傷的なワルツ
ラヴェル/ラ・ヴァルス
とちょっと面白い曲の組み合わせのように思える。作曲者の指定の楽器が多いせいか演奏者が多く舞台からこぼれんばかりだ。
ドビュッシーの牧神の午後への前奏曲は生で聴くのは始めてかもしれない、いい音が出ている。ルーセルやブルジョワの曲は聴いていると何でこんな曲が創られたのか、疑問になってくる、伝わってくるものがあまりない。ブルジョワの曲はトロンボーンの技巧を見せることのみを狙ったような感じがして音楽そのものとは距離がある様に思える、感動というものからは縁遠い。ラヴェルは流石だ、多彩だ。でも何だかキラキラが抑えてある、木管の高音が抑えてある印象を受ける。もっと押し出せばと思ってしまう。
催し物は午後九時で終わるというコロナ対策が発表されていたが、終了は9時を過ぎる。この辺りがピシッといかないのが蔓延を抑えられないこの地の風土なのだろう。そさくさ帰るが駐車料は1600円と予想通り高い。次は早めに安いところを予約しよう。
色々思うところがあるコンサートだったが、聴くだけの立場からはこんな場は有り難い、しかしそれだけでは済まないコロナの状況がある、複雑な時代になった。
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