« 堀文子の「ホルトの木の下で」という本を暫く読んでいた | トップページ | 講談付きオペレッタ「こうもり」が予想以上に楽しい »

2021年11月23日 (火)

コロナ自粛からそう直ぐには抜けられない

このところ出不精になっていて本を読んだりテレビを見たりする時間が長くなっている。コロナ自粛からそう直ぐには抜けられないということだろうがこんな生活でいいのだろうかと思ったりもする。

堀文子の自伝を読んでいた話は前に書いたが、自伝の最後の方でクラゲの寿命は1億年以上というところがあったのが引っかかっていて、少し調べた。2007年に書かれた本だが、今までそんな話は聞いたことがない、と、Umi0609 ネットで少し調べると、今でも結構話題になっているようだ。ベニクラゲという1cm位の小さなクラゲが不老不死だというのは明らかな事実のようだ。クラゲとしての生殖行為を行った後親クラゲは水底に沈んで殆ど死んだような状態(肉団子状態)になる、肉団子状態になった後普通のクラゲなら水に溶けてしまうところをこのベニクラゲは溶けずに膜で体が覆われるようになり何かに付着した状態で幼生時代に戻ってポリプとなりここから蘇ってしまうというのだ。人間なら胎児にまた戻るということなのだろう。フーンという感じだ。
つい昨日クルマで走りながらラジオを聴いていると、子供電話相談室の公開版があっている中でこのベニクラゲの再生について質問した子供がいたのにはちょっと驚かされた。その場にいた他の子供たちは誰もそんな話は知らないという、そうだろう、それにしても、ベニクラゲの不老不死は結構知られた話になっているようだ。
確かにこれは不老不死だろう、しかしクラゲに記憶があるかは知らないがもしあったとしても幼生にまた戻ってしまってはそんなものは消し飛んでしまうだろう、DNAに残された記憶はまた再生するがそれは(生殖、子孫誕生-親の死)を繰り返す他の生物でもDNAは伝わっていくのだから、これが不老不死なら大抵の生物も不老不死と同等ということになるように思える。DNAの伝搬の研究も近頃思いもよらない結果をもたらしたりもしているようだ(帯刀益夫著「われわれはどこから来たのか、われわれは何者か、われわれはどこへ行くのか」、この本も面白い)。中央アジア在住の人のDNAを調べたところこの地域の男性のうち1600万人はジンギスカンの末裔なのだそうだ。調査対象の8%のY染色体DNAに同じパターンが認められこれを手繰ると約1000年前の一人の男性にたどり着く、これはその時代に多くの子孫を残せたジンギスカンということになる、というのだ。1600万の中にジンギスカンの遺伝子がリアルに伝わっていて今後も伝わり続けていくというのならこういう不老不死もあるといってもいいのかもしれない。
たらたらと読書をしていくと思わぬものに当たり続ける。テレビで放映される最近の映画を見ることも多くなったがここでも知らなかった世界やそうだったのかと思うことに出くわす(例えば今年のアカデミー賞映画「ノマドランド」や韓国の朴大統領暗殺の内幕を描いた「KCIA 南山の部長たち」など)。本の中でも映画の中でも新しいことに出会い続ける、こんな風に時間を過ごしていくというのも悪くないと思い始めている。

つまらない生き方などどこにもないのだろう。

|

« 堀文子の「ホルトの木の下で」という本を暫く読んでいた | トップページ | 講談付きオペレッタ「こうもり」が予想以上に楽しい »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 堀文子の「ホルトの木の下で」という本を暫く読んでいた | トップページ | 講談付きオペレッタ「こうもり」が予想以上に楽しい »