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2021年11月28日 (日)

多相な時の流れが

冬らしくなってきた。東北以北では大雪のところもあるようで本格的冬の到来が今年は早いような気がする。

世界的な寒さのサイクルは北極振動である程度説明されている。すなわち、北極回りの渦(極渦)が強い(指数Ao1127 が+)と寒気が北極に閉じ込められて北極以外の北半球は暖かい冬となるが極渦が弱くなる(指数が-)と寒気が流出して北極以外の北半球は寒い冬となるというメカニズムだ。北極振動の今後の予測は2週間先までは米国NOAA(アメリカ海洋大気庁)の予測が公開されていてこの先一旦+側に振れ2週間後にはまた-になるとある。(添付図1,右端の赤線が予測)。2週間で1サイクルということになる。日本では具体的にはどうかというと気象庁の2週間予測データ(GSMデータ)で例えば福岡では、寒暖を2サイクル繰り返すと予測されている。北半球全体の振動より短い振動があるようでその影響がこの先2週間の日本では強いようだ。(添付図2 Kionsuii1127 上層の気温推移予測、黄色が850hp(高度1500mあたり)の気温で地上気温の指標とされている)。なんでこうなのかはよくは分からないが全地球の寒暖サイクルと局地のサイクルは必ずしも一致するものではないことを示しているようだ。あちこちの世界的な極端な気象を報ずる煽りのような報道が走ることがあるが、それはそれとして身の周りのことは落ち着いて考えるべきなのだろう。多相な空間がここにはある。

少し前に三浦百恵の著作の本を見ていた。
山口百恵が結婚引退してもう41年にもなる。ちょっとした感慨がMomoe あって図書館に百恵著のキルト本の貸出を予約していたらやっと順番がまわってきて借りてきて見ていた。「時間(とき)の花束 Bouquet du temps」だ。キルトとは?、と思っていたが見ると何となく感じが分かる、刺繍のような作業を布単位でやるのがキルトということになるのだろう。刺繍という言葉は詩集に通じる。詩集、言葉をモザイクのように合わせて世界を作る。キルトもモザイクのように組み合わせて自分だけの世界を作っていく、そう感じた。現在の本人の写真もある、姿が10代の時と大きく変わっている、当然ではある。以前のシャープなどこか作られた感じが取れて、ふつうの姿になっている。40年間世の中は色々なことがあった、この間の世の中の変動と百恵という個人の変動のサイクルもやはり別物だったのだろう、だから面白いのだろう。多相の時間が流れている。

たらたらと時を過ごしていた。人と接する機会を減らしてきているこのコロナ時代も同じように多相な時の流れが流れ続けていることに新たに思いを致している。

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