博多座でマイフェアレディ
つい昨日、先月に買っておいたマイフェアレディの切符があって博多座まで見に行った。切符を買った少し後で主演の一人の神田沙也加が札幌公演のために宿泊していた札幌のホテルから墜落死してセンセーショナルな話題となっていた。自殺らしいが事故と いうこともないわけではない。
10時過ぎに家を出て52番のバスで博多座へ。入ってすぐのロビーのコーナーで昼食。12時開演、席は3階の最前列。安い席だが双眼鏡があればよく見える。
舞台の進行は 前半1.5hr-休憩0.5hr-後半1.5hrで15時30分頃終了と長い。
主演はWキャストになっていて切符を買った公演は朝夏まなと主演で神田沙也加の組ではもともとなかったが神田沙也加の死をどうしても見ながら思ってしまう。本当は沙也加出演の日のを買いたかったのだが買おうとした時点で売り切れていた。今となっては同じ事だが、そんなことより死んでしまうとはどうにも惜しい。何があったのだろう。
観客は女性が多い。舞台は面白くて出演者は本当によくやっているが、ところどころせりふが早口でくちゃくちゃで聞き取れなかったりする。こんなものなんだろう。マイクを体に付けているようで歌もオペラとはまるで違う。実質3時間という長丁場の時空をまるでそこにそのように生きているかのごとく振舞い続け、歌い踊り続ける、これは相当の能力がいる、体力技術がいる。教えているヒギンズが実は殻にこもっていてこれを教えられているはずのイライザが殻から引き出してくれる、その絶妙さが何とも言えない。いい舞台だった、舞台を支える全員に感謝しかない。
終わってまた52番のバスで帰る。
帰ってのんびり調べていると2018年にも神田沙也加はこのダブルキャストで博多座でマイフェアレディの公演をしている。今回の死の数日前の神田沙也加への新聞のインタビュー記事もネットに見つけてこれを読むと死んだのは芝居からのストレスのせいではない様にみえるし、芝居以外にも死ぬほどまでに深刻な事態が起こっていたとは考えにくい気がする。当日、死の直前に父神田正輝に電話しているようだが誕生日のお祝いで普通だったということのようだ。落ちたのはもしかしたら偶然かもしれない。窓の開度を制限するストッパーはコロナ対策の一環で換気のため外すことができるようになっていたとの報道も見る。どんな窓だったのだろうか。色々思いを巡らしてしまう、全ては元には戻らないことではあるが。
生身の人間が演じる芝居やミュージカルもなるべく見る様にすべきかな、そんなことを思っている。
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