トンガ海底火山爆発や日向灘地震や
今年になってトンガ沖の海底火山の大爆発(1月15日)や日向灘地震(1月22日)などあってその時はこれは、と思ったがもう忘れてしまうくらい色々なことが起きている。
少し頭を整理してみる。地形とプレートの関係を見ると
、トンガ海溝とトンガ火山の位置関係は日本列島と日本の海溝の位置関係とそっくりだ。トンガ沖の海底火山爆発は津波は来たものの所詮は遠いところの騒ぎと眺めるわけにはいかないように思えてくる。トンガプレートというプレートの下に太平洋プレートが潜り込んでいてそのあたりが深い海溝になっている。プレートの潜り込みで海溝の先にマグマが作られこれが地上に噴出して火山となる、これが爆発したようだ。
1週間後には日向灘地震だ。こちらはユーラシアプレートにフィリピン海プレートが潜り込むところに南海トラフと呼ば れる海溝が形成されていて、この先にマグマが作られ九州の火山帯が存在している。日向灘地震の震源深度は45kmでプレート沈み込みにともなう(火山性)マグマが生成されやすい位置にあり、マグマ生成が関係しているようだ。その意味ではトンガの海底火山爆発と似たような構造のように思える。フィリピン海プレートは太平洋プレートから分れた一部のようで、たまたまかもしれないが太平洋プレートの周りが騒がしいような気がしてくる。
地球全体のプレート運動の程度はどうなっているのだろうか、プレートの周辺で地震がどれくらい起こっているのかで大体見当がつくのではないかと調べる。USGS(アメリカ地質調査所)データが地球全体の地震を調べるには便利でこれを見る。データではこの1/10-2/10の1か月間の地震より1年前のそれは1.2倍くらい活発でさらに以前の10年前の大震災後の時期に較べ現在は1.3倍程度となっているようだ。これくらいはばらつきの範囲ではないかとも感じる。ともかく、トンガ付近のプレートの押合いは以前から明瞭で、日本付近の地震も最近目立って増えているわけでもないと解る。こんなものなんだと思うが改めて地球という星のプレートのヘリに住むということの不安定さというものを感じてしまう。
一方でプレート活動が地球誕生以降連綿と続いたことが生命の存在し続ける奇跡のような星地球を可能にしたという(放送大学「地球史を読み解く」)。
このくらいのことは受け入れ続けねばならないのだろう、そう思うと何だか日々の暮らしで地震のことなど忘れてしまう位が丁度いい生き方なのかもしれないと思ってしまう。よくできている。これがこの星に住む知恵かもしれない。(図は順に2021.1.10-2.10の震源、その1年前の1ヵ月、10年前の1ヵ月、USGSデータ、最初の図の黄色塗りは最近1週間の震源、丸の大きさは強さの程度、M2.5以上のデータ)
| 固定リンク
コメント