ららぽーとにバブリィな福岡を見る
福岡という街に改めて越してきてもう9年以上の時が過ぎた。どこかバブル期の日本の雰囲気を捨てずにいる街だな、そういう感じが引っ越した時にしていた。9年も住むとそんな印象も薄らいでいったが、時々そうでもないこともある。
先日、近くにららぽーと福岡というモールがオープンした、正式オープン前に近隣住民にはプレオープンとしてこのビラで入場できますというビラ入れがあって、せっかくだから昼ごはんでも食べようか、と出かけてみた。案内に従って駐車場に入ると、平日のプレオープンというのに結構車が止まっている。ビラは関係なく誰でも入れた、このビラでというのは客引きセリフだったようだ、福岡らしい。
食事場所を探していくが広い、ラーメンかソバ屋くらいはあるだろうと進むと、これかなというしじみラーメン屋の前だけ長蛇の列だ。昼には麺類がちょうどいいと思うのはだれしも同じようだがその割に麺類の出店が少ない。そこまで店の構成を考えてもいないようだ、アバウトのまま力で押す感じだ。長蛇の列では折りたたむようなジグザグの列にするのは旧来のやり方だが、密を避けるコロナ時代ではそんなやり方はこのところ見たことがない、しかしここではお構いなしだ。どうみても列が密すぎる。こんな風ではコロナの蔓延も簡単には収まらないかな、そう思ってしまう。
そうはいってもプレオープンだ、いろいろ気になるところがあるのは当たり前かもしれない。
少し歩きまわって駐車場に戻るところで、右手に巨大なガンダム像があるのに気づいた、そういえばこの実物大ガンダムができるというのが1年位前から話題になっていた。近くで見ると本当に大きい、よくぞ作った と思える。背中に背負った武器の分お台場や横浜のガンダムより高い、歴代最高のガンダムだという。いずれにせよ客寄せにしてはちと大き過ぎの感がある。
とにかく色々店がある、店が多い、福岡という町は以前からオーバーストアの街といわれていたように思う。50年近く前に天神地下街が開業し、商業ビルが次々に天神地区に造られたとき、これはいくらなんでも店が多すぎではないか、そういわれ経済誌に書かれたことを今でも覚えている。多すぎだろうが何だろうが、店の数は増え続けていて共倒れなどということもないようだ。
この街はこのくらいのモールは難なく吸収してしまうのだろう。既存の店に埋没してしまうのかもしれない、という不安が巨大ガンダムの設置までに至ったと思えてしまう。それは正解だったかもしれない、ここに来るとそう感じる。
どこかバブリィな雰囲気を未だ保持している、それがやはりこの街の強さのようだ。