阿蘇に旅する、その2 野鳥がやはりいい
久し振りの阿蘇への一泊旅行の余韻がまだあとびいていて、幾つか書き留めておく。
初日の夜は天気が良ければ星がいいかと思っていたらあいにくの曇り空で、代わりにフロントで貸し出していた家庭用プラネタリウムを借り受けて部屋で投影してみた。凸凹の天井に投影するのでは無理がある、しかしミラーボールと思えば立派ではある。見てるとすぐに眠くなる、タイマーがついているのもうなずける。少しの間面白いが、感動はない、しょうがない。
翌日は朝から晴れている、朝食前にあたりを散歩する。宿の後背は林のある斜面で野鳥観察に向いているようだ。 宿の玄関を出ると前には阿蘇山が間近に見える、右のほうからホオジロの声がしてぶらぶら右のほうへ行くと広場の先の背の高い木の上の方に丸っこい鳥が15羽くらいいる、もしやレンジャク?、と双眼鏡で見るとヒレンジャクだ。やっと今年もレンジャクが見れた。だだし木の枝
に囲まれていて写真はうまくは撮れない、アングルも真下から見上げる感じで証拠写真の域を出ない写真が数枚位だ。でも無いより何倍もいい。
裏手の林に入って暫く進むとキビタキの声が響いてくる、近くを飛び回っているようだ。これも今シーズン初めてだ。姿はチラリと見れたくらいで写真には撮れないが、いい声だ、これも囀りを聞けただけで十分という気がしてくる、そういうものだろう。
朝食後、もらったクーポンでお土産を買ったりしてのんびり出発する、一人2000円分のクーポンが宿泊料の県民割りとは別にもらえる、随分とお得だ。
この日は、熊本地震で損傷を受けた阿蘇神社がどこまで修復されたのだろうかと見てみたい、その後は小国の鍋ヶ滝という滝が評判のようなのでそこを見て戻ろうと思っていた。根子岳の東側を北上する。開けたところで間近に見える阿蘇山の全容がなかなかいい。中腹にパゴダが見えたりする。釈迦の遺物が何かしら入っているというから驚くばかりだ。
程なく阿蘇神社につく、倒壊した楼門(重要文化財)はまだ工事中だ、大きなイラストのある囲いの前でバイク一人旅の様な女性がバイクを入れて自撮りしている。この阿蘇の旅ではバイクがやたら目に付く、宿にも大型バイク3台で乗り付けたおじさん3人組が泊っていたりした。この時期バイク旅はこの広大な景観の中でいかにも心地よさそうだ。
楼門以外はほぼ修理完了しているようで、参拝する。
ここから外輪山をうねうねと登って小国に向かうのだが外輪山の景観の名所、大観峰の近くを通るのでここにも寄る。ここでもバイク旅が目に付く。いつ来ても眺めがいい、随分前まだ九州にいた頃ここでカルデラの朝霧の中に浮かぶ阿蘇を見たことがあった、景観としてはそれが自分の記憶の中ではNo1だ、そんなことも思い出す。
鍋ケ滝へ向かう、ひたすら北上だが暫くは阿蘇外輪山のうねる草地が続く、牛や馬を放牧している近くも通り過ぎる。確かにバイク向きの景観だ。
10年位前に訪れたことのある坂本善三美術館の前を過ぎて狭い道を進むとやっと鍋ケ滝の駐車場に着く。鍋ケ滝を見るには事前のネット予約が必要で予約なしでは入れないと案内のページに書かれていて、本当にそうかと電話で問い合わせもしてみたがそのような説明だ、但し直前に駐車場でスマホでの予約でもいいと教えられてその気で来たのだが着いてみるとネット予約のない人は現金で入場料を払えばいいとなっている、そうだろうな、と思ってしまった。ネット予約必須というのは細い道の渋滞を何とかして回避しようとする行政の苦肉の策のように思える、混んでない時はこんなことでもいいのだろう。 駐車場から滝への道を下っていくと、何とオオルリの声が響いている、今年初めて聞く、どこだろうと探すが木も多く姿は見つからない、でもいい雰囲気だ。肝心の滝は滝の裏に天然の大きくえぐれた道がついていて裏側からシートのように落ちる滝を眺めることができる、きれいな滝だ。それにこんなに近くに寄れる滝もめったにない。もういいかというまで色々写真を撮って引き上げる。帰りもまたオオルリが響く。矢張り野鳥がいい。
後は道の駅小国の蕎麦屋で昼食、10割そばは止めとけばよかったと思いつつひたすら日田インターに向かい高速で帰る。
色々あったが矢張り旅は面白い、クルマで回れるのもいつまでだろうか、また出かけたい、そればかりを思っている。
| 固定リンク
コメント