クイーンビートルでサンセットクルーズ
コロナはちょっと落ち着いてきた感があって、博多どんたくも今年は再開された、3年振りだ。しかし、やっぱり人ごみになりそうでどんたくを見るのは止めにすることにした。そのかわりにと図ったわけでもないが、JR九州のクイーンビートルを用いた博多湾サンセットクルーズに乗ってみた。そもそもは、このクルーズに300人が当たる無料招待募集が市政だよりにあったのでそれに応募してみていたが、外れました、しかし外れでも半額で乗れるというはがきが帰ってきて、これに乗ってみることに したという次第だ。クイーンビートルという船はJR九州が釜山との連絡船として2020年に導入した新鋭の高速船だったがコロナで当座の活躍の場を失ってこんな使い方で凌いでいるということのようだ。知床事故の遊覧船とは比べ物にならない立派な船だ。港まではバスが楽なので家の近くから博多港国際ターミナルに向かう直行のバスに乗って出かけた。福岡市中心街を通っていくがどんたくで矢張り人出が多いのが車窓から見える。
16時15分乗船開始17時出航でバスを降りて手続きをしすぐ乗船する。サ ンセットディナークルーズと称していたように記憶していて食事が出るものと思っていたら、カウンターで無料ビールが一杯あるだけで食べ物はおつまみの様な軽食を買うようになっているだけだった。しょうがない。とにかく混んでないので適当に座る。揚げ物やサンドイッチでそれなりに腹ごしらえしながら窓から海の景色を見るが甲板へ出れないような雰囲気だ。試しに近くにいた船の人に聞いてみると後部甲板には出られる、という。聞いてみるものだ。教えられた後部のスロープを上がり階段で1階分上がるとそれらしいところに出る。椅子が並んだ小ぶりの船室の先が甲板に出る出入り口になっている。風が強いところでは後部甲板だけだが緩くなると横の甲板にも出れる。晴れていて基本的に風は弱く、気持ちがよくてここばかりにいることにする。船は博多湾を出て糸島沖を
通って芥屋の大門で折り返す。玄海島、机島のあたりにはカンムリウミスズメが生息しているはずで見れるかもしれないとほのかに期待して目を凝らし
ていたがそんなものはどこにも見えない。難しい。糸島の二見ヶ浦を海側から眺めたりしていると海鳥が群れている、少し遠いがどうやらオオミズナギドリのようだ。なんとなくオオミズナギドリは東の方の鳥のように思っていたが、飛翔力もありここらにいても何の不思議もない。出航後1時間くらいで芥屋の大門海域にくる、以前遊覧船で見たように記憶していたが、この少し沖のルートで見ると印象が違う、奇妙な岩礁のように思えてしまう。それ程の感動もなくてUターンして同じコースを戻っていく。またオオミズナギドリの群れを見たり島々の様を見たりしていると時はするすると過ぎて行く。日没はこの日は19時3分でほぼ着岸時だが、戻るにつれ沈みつつある夕日が博多湾の先に見えてなかなか綺麗だ。家族連れだったり女性二人組だったり、壮年や熟年夫婦だったり
色々な人が密にもならずぼんやり眺めている光景がいい。
予定通り19時頃着岸してまたバスで戻るがせっかくだからと福岡市ではここだけに走っている2連バスに乗って天神まで行く。ちょっと食べ足りない分を地下街のラーメンで補ってまたバスでのんびり家路に向かう。
こんな過ごし方がこの年になると5月の連休としては一番いいような気がしている。いつまでこんなふうな時間が使えるだろうか、先のことは考えずに今の瞬間を楽しむほかないのだろう,そうまた思ってしまう。
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