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2022年10月17日 (月)

今年のノーベル文学賞アニーエルノーの「凍りついた女」も読んでみる

10日くらい前にノーベル賞の文学賞がフランスのアニーエルノーに授与されることに決まったと発表されて、いったい誰なんだろう、と思ってしまった。ネットで調べてもピンとこない、とりあえずは読んでみるかと市立図書館の蔵書を調べてエイッと3冊予約する。「凍りついた女」「ある女」「戸外の日記」の3冊だ、「ある女」「戸外の日記」はもう順番待ちの列が結構長そうだが「凍りついた女」の方は列が短く早そうだと思っていたら、1週間も待たずに借り出すことができてさっそく読み始めた。日

Koorituitaonna 本での出版は1995年でもう30年近く前の本だ。読み始めるとすぐにこれは手ごわいと思ってしまう。びっしり文字で埋められて会話が殆どない、読みづらい、とどうしても思ってしまう。読み進むのに抵抗感があったが初めの方は速読に徹するとなんとか突破できた。内容はほぼ自伝のようだが、自伝にありがちな自慢やひけらかしとは対極にあるような内 面のさらけ出しだ。少女時代から学生結婚、出産育児、教師の資格取得、教師として働く2児の母となるまでの間の、本当はどう感じどう思って生きてきたかを内面の心の動きを中心にリアルに描いている。非常にリアルといってもいい、こんなのは読んだことがない。作者の最もフェミニズム的な作品という評もあるようで、ほかの著作も読んでみないととは思うが、この本からは確かにノーベル賞に値する普遍性を感じてしまう。

Koorituitaonna2また一つ世界が開けたような読後感がある、これは小説ではないのかもしれないが、小説を読むという行為は幾つになってもやはり続けるべきと思ってしまっている。

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