ことしも第九を聴く時期になってしまった
寒い寒いとこぼしていたら北米の方がもっと寒く中西部に北極の 寒気が深々と下りてきてゆっくり東へ動いていった。ニューヨークに到達するころになってNHKをはじめとする日本のマスコミもやっと騒ぎ始めた。どう見ても今回の寒波は北米への進出が極東をはるかに上回っている。北極をめぐる渦流(極渦)の強さはゆっくりしたサイクルで振動していて北極振動と呼ばれるが、このところ強さが弱まり北極に閉じ込められていた寒気が各地へ流れ出している、そんな訳で世界のあちこちで寒い寒いと声が上がりそれらしい映像が世界をめぐっている。そろそろ極渦も強くなりだしているようで今回の寒さは一まずの区切りとなりそうだ。
そういうこともあるのか今日は昼から日が差して暖かく風も弱まり、散歩すると汗ばむほどだ。近くの池ではウグイスが元気に飛び回っている。今日は年末恒例の第9交響曲をアクロスまで聴きに行った。まだまだと思っていたらたちま ちこの日となった。のんびりした日々を送っているような気がしているが時はのんびりとは進んでくれない。
のんびりした気分で自宅を車で出発したがさすが師走の日曜日の午後だ、渋滞があちこちで起こる。余裕があるはずだったが席に落ちつけたのは開演5分前となって肝を冷やした。3階まで満席だ。滅多に見ない混雑ぶりだ。
第一楽章、聴きなれたフレーズが流れ始める、暫くすると中央やや左のティンパニーがずっとたたき続けている、そうだったっけ、こんなに長く連打し続ける曲だったっけと新鮮な気分になる。1階後ろめの席で全体がよく見えるということもあるのだろう。今日は演奏の 細かいところがよく見える気がする。するすると進んで4楽章の合唱部分に入る。合唱はきちんとして旨いのだが男声に凄味というか圧倒する何かが弱い、そんなことを感じる。もっとバラエティのある型破りの声も加えた方がスケール感が上がるのではないか、そんな風にもつい思ってしまう。勝手なものだ。
あっという間にフィナーレになって拍手喝采で終わる。まだまだと思っていたのがもう今年は6日しか残っていない、もう終わるのか、という感慨がオーバーラップする。
いつもの様だがまた新しい年の終わりを迎える。確実に過ぎて行く時が何だか頼もしい。
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