ポリャンスキー指揮の九響をまた聴く
ポリャンスキーという少しは名の知れたロシアの指揮者が九響を指揮する、それに小山実稚恵というこれも少しは名の知れているらしいベテラン(もしくは熟達した)ピアニストがベートーヴェンの皇帝を奏でるというので、ダブルに面白そうだとばかりアクロスに見に行った。日曜の午後2時開演というお気軽コンサートだ。昼食は天神でとも思ったが如何にも混みそうな時間帯で自宅で簡単に済ませて出かける。2階のサイドの席だ、表情などはよく見える。皇帝か
ら始まる。ポリャンスキーは3年位前にここに来ていてその時も見に行ったが、床をどんどんと足で打ったりバイオリン演奏者に近過ぎと思うほどに顔を近づけたりと見ていて面白いコンサートだった、今回はそれに比べればおとなしいものだった。足で床を打つのは次のシエラザードの前半部で少しだけというくらいで、やはり歳をとったかとも思ってしまう、まもなく74歳だ。。

ピアノの小山実稚恵(62歳)の演奏は クリアーで迫力のある音だが流麗でもあり細部も細やかでこれぞ皇帝の決定版と思いたくなる演奏だった、つい合わせて口ずさみたくなってしまう。オーケストラはホルンがちょっとと思ったりすることもあったがそんなことは問題ならない響きでピアノと掛け合っている、いい演奏だった。
休憩後はシエラザードだ、有名な曲だが皇帝の後に聞くとさすがベートーヴェンと思ってしまうほど曲としての皇帝のつくりがよいのに気が付き、こちらはしつこい重い曲に聞こえてしまう。思ったより長い、疲れる。演奏自体は素晴らしいのだが。
万雷の拍手の後のアンコールは3年前と同じチャイコフスキーの「四季」10月「秋の歌」(管弦楽版)だった、美しい曲でこちらの方がいいやとも思ってしまう。
ちょっと聴き疲れたが、いいコンサートだった。外に出ると日が伸びてまだ明るく、早春の太陽がまぶしい。もう春の始まりの様だ。
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