九響の定期公演でオネゲルの3番とベートーベンの3番を聴く
春本番でどこかへ出かけたくなるが、何か疲れていたり寝不足の様な感じがあったりでこのところ遠出はしないままに過ごしている。
3日前に、以前買っておいた九州交響楽団の定期公演の切符があってアクロスまで聴きに行った。このくらいが出かけるにはちょうどいい感じだ。夜の公演で早めの食事を街でとる。クルマがすいていて思いのほか早く着いたので食事してもまだ時間余りぶらぶらとあたりを歩いて時間をつぶす、まだ明るい。天神をぶらぶらするのもこんな 時くらいだ。
19時開演、よく入っている。最初はオネゲルの交響曲3番だ、聞いたことがない曲だ、第2次大戦直後に発表された比較的新しい曲だという。渦を巻くような弦の響きがあり、いかにも新しい。ストーリーが展開していくような曲のつくりを感じる、ただ、戦争の影響だろうか、楽しいという曲想が流れるところはどこにもない、心は休まらない、そんな曲だ、しかしトータルの印象はネガティブというようでもない、なかなかの曲だ。演奏もいい。
次のベートーベン英雄は有名な曲だがフレーズを思い出さないなと思っていて、始まるとああこれだったかとすぐに思い出す。きちんとしたつくりだ。ベートーベンらしく次々とメロディを繰り出してくる。若いころはベートーヴェンというと、手あかのついたような漠然とした印象を持ったこともあったが、歳を経てくるとさすがベートーヴェンと思う場面がやたらとある、よく描いている。聴いているとナポレオンが直にいた時代のその空気が乗って伝わってくるような気がしてくる、音楽の力というべきか。
なかなかのコンサートだった。
途中の休憩のところで去年の10月ここで演じられたマーラーの「復活」をCD化したものが売られていてこれこれと買っておいた、こういうサービスはもっとやるべきだ。帰って聞くとあの長いがするすると過ぎて行ったその時の雰囲気がよみがえってくる。惜しむらくは会場の拍手などは全て切られていて臨場感は伝わってこない、スタジオ録音のように思ってしまう。これも追って改められていくだろう、とにかく先へ進んでほしい。
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