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2023年12月31日 (日)

放送大学でメディア論を学んでいる

半年に1つだけ放送大学で学ぶということをもう何年も続けている。選科履修生 という形で在学しているのでいまだに大学生ということになる。学生証もあるし学生料金が設定されている催しでは割安で入場できる。学費はかなり取り戻せる感があるのでそう高いという印象はない。今期はメディア論という科目を受講している。2つの戦争が世界で進行しプロパガンダが横行し、メディアを通じて流れてくる情報にうんざりしていて、メディア論といMediaron うタイトルに何か惹かれたというのが受講のきっかけということになる。メディア論とはそもそも何か。メディアに関する学問と大雑把に捉えている、時代とともに変化の激しい情報伝達・情報共有を成り立たせるための手段(メディア)を扱った学問全般と思っている。メディアとは腕木式信号機であり旗振りであるというところからメディア史は語り始められるが、その前の長いのろしの時代というきわめて興味深い段階は省かれている。そこまでは論じられられないということだろうか。メディアの歴史の中で興味深いのは戦争とのかかわりが多々ある点だ。マスコミュニケーション研究の源流に位置する米国のリップマンは第一次大戦で情報将校として宣伝戦を戦った、その時得られた知見がその後のマスコミュニケーション研究の出発点になって世界に広がっている、また同じく米国のラザフォードは第二次大戦期に軍の戦争宣伝と結びついてマスコミュニケーション研究を発展させたりもしている。マスコミュニケーション研究を体系化したシュラムも2次大戦中は戦時情報局で宣伝研究に従事していた。要するに戦争の遺産・軍事研究のプロたちに主導されたコミュニケーション研究というのがそもそものマスコミ研究の出発点でありメディア論のもとになっているようだ。
そう考えると民主主義社会の中心である民衆をどうやってコントロールするかそのことに専心しているプロたちがいないと自由民主主義のような政治体制は安定した発展を保たれないということのようにも思えてくる。これが悪意の手に支配されればとんでもないことも起こる。メディア所有者の意思で民主主義の根幹がコントロールされる。そう考えると現代的にとても重要な学問と思えてくる。
まだ勉強中だが来月には試験がある、正月明けからまとめに本腰を入れなければならない。
でも、学ぶことはいくつになっても楽しい。

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