はにわ展に行ってみて、おや、ということに出会う
1週間くらい前に久しぶりに九州国立博物館(九博)に出かける。はにわの特別展があっていてちょっとのぞきたくなった。春らしくクルマが多 い、土曜ということもある。
大宰府の市街地に入って信号待ちをして いると右手に立派な祠が見える、由緒ありそうととりあえず窓からガラス越しに写真を撮って、戻って調べると 金掛天満宮と呼ばれている菅原道真を祀った神社で、室町時代に起源のある神社のようだ。歴史のある街だけにそこここに由緒のある場所が残っている。金掛けとは飢饉で困った人々を救うため自分の財を家が傾くほどに投げうって世に尽くした一族が天からの賜りを梅の木に掛かった金の入った袋という形で受けて家を再興できたという言い伝えによるものらしい。積善の余慶天の賜りなり、ということのようだ。一度訪れてみねばと思ってしまう。
ほどなく九博に到着する。放送大学の割引で半額以下で入場できる、学費はこうして緩やかに取り戻せる。
さて「はにわ」展だ、予想通りたくさんのはにわらしい埴輪が置いてある。見ていくとちょっと驚く、半数以上の出土は北関東からだ、はにわとはそういうものだと初めて知る。日本のあちこちに分布していたとばかり思っていたがそうでもないらしい。人物は武人が多い、大体が関東出土だ、武人 の伝統が関東で古くから培われていた様を目の当たりにした思いだ。防具の付いた様も細かく表現されている。はにわ師のような職業があったのかもしれない。
会場を出る、頭に残ったのはやはり北関東の出土の多さだ。出かければ必ず、おや、ということに出くわす、それが面白くてどこへでも行きたくなる。風が心地よくなった季節でもある。
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