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2025年6月11日 (水)

天下統一の弦楽三重奏に目を見張る

5日ほど前アクロスのランチタイムコンサートがあって聴きに出かけたのだがこれが予想外によかった。ランチタイムコンサートとあるとどこか軽いコンサートのような印象があるのだが今回は、軽いということはない、これは、という本格的な響きを感じる演奏だった。演奏はアンサンブル天下統一という名の弦楽三重奏だ、名前の印象がよくなくてあまり期待していなかっただけに、ちょっと驚いた。
演奏は2曲で1曲目は初めて聴く ドホナーニ:弦楽三重奏のためのセレナード ハ長調 op.10(Dohnanyi: Serenade for String Trio, op. 10)という曲だがドホナーニという作曲家の名前も初めてだ。むつかしい曲かなと思っていたら始まると聞きやすい妙にはまる心地よさのある曲だった、演奏の響きの良さ切れの良さも随分あTenka1 るのだろう、25分くらいの5楽章からなる曲で、急緩急緩急と交互にテンポが変わるのも解りやすい。
いい感じで次のベートーヴェン:弦楽三重奏曲 変ホ長調 op.3に移る。弦楽三重奏という形式を生で聞くのは初めてだったが次第にその楽しさに慣れてくる。左バイオリン、右ビオラ真ん中にチェロというシンプルな配置が見た目にもいい。3台の楽器の分担が明瞭で弦楽四重奏と違って音がこの楽器から出ているというのが見てはっきりわかる、見てたのしい。聴いているとメロディーが左のバイオリンで奏でられそれがそのうち少し形を変えてビオラが奏でる更にチェロに引き継がれる、バイオリンに戻るという具合に、音が3人の演奏者の間をぐるぐる回っていくのが見えるようで面白い。特にこのベートーヴェンの三重奏がそうできているということかもしれないが、刺激的だし楽しい。とにかく演奏がうまい。
万雷の拍手にアンコールでベートーヴェン:弦楽三重奏曲ト長調Op.9-1より 第4楽章 Prestoを演ってくれた、もっと聞きたくなるが、ここで終了となるのがランチタイムコンサートだ。次の機会を期待するほかない。
帰りに天下統一によるベートーヴェンの弦楽三重奏曲のCDをサイン入りでホールで販売しているとあって、これは買わねばと思ってはいたが人波に押されてそのまま退場してしまった。こんなこともあるが、いいコンサートだった。

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