2024年4月15日 (月)

大谷翔平通訳騒動と笠置シズ子マネージャー事件がどこか似ていて

近頃メディアを賑わしている事件の一つに大谷翔平の通訳賭博騒動があって事実関係の調査の結果通訳による大谷の資産の横領・銀行詐欺ということが明らかになっている。似たような話を最近どこかで出くわしたような気がして思い出していたら笠置シズ子のマネージャーがトランプ賭博にはまって笠置シズ子の資金を使い込んだ事件があったと評伝で読んだのを思い出した。評伝はもう図書館に返してしまっているのでネットで少し調べると昭和25年に350万円の使い込みをしていたことが発覚、マネージャーを解雇された、とある(wikipedia)。当時の350万円は大卒初任給比較からは現在の価値では約30倍の1億円相当と考えることができるようだ、大谷通訳の62億円には及びもつかないが構図は似たところがある。笠置シズ子は当時長者番付で芸能界第2位のポジションにあり、一方大谷には巨額の契約金が動いている、誰からもわかる大金所有者だ。その近辺にこぼれる金を狙った黒いお誘いが飛び交うのは避けようがなく通訳にしろマネージャーにしろごく身近のものが賭博の世界に引き込まれていったという構図が見えてくる。
同じような構造の誰にもわかるお金の集中には将来も同じような事件が起こりそうに思える。
笠置シズ子はほかの理由もあってその後次第に輝きを減じ埋もれていったが大谷はどうだろうか、将来にいいお手本を示すことを期待している。

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2023年11月28日 (火)

大相撲九州場所は終ったが

今年も11月12日から26日までの間大相撲九州場所が福岡の国際センターで開かれた。子供の頃は福岡スポーツセンターで開かれていた記憶があるが50年くらい福岡を離れていたこともあり調べるとスポーツセンターは1973年までで、この後1974年-1980年の間は平尾小学校近くの福岡市九電記念体育館で開かれ国際センターが1981年に竣工してからはこちらで開かれるようになっているようだ。国際センターは日本武道館と同じく中央部分で行われる格闘技などを周りで観戦できる様四角い建物となっている。大相撲九州場所が開かれることを念頭に建てられたといってもいいようだ。
とにかく見に出かける。まあ見れればいいかと最後方の椅子席を予約しておいた。荒れ模様の寒い天気ということもありクルマで出かけ博多タワー近くの駐車場にとめた。少し歩くが帰りに食事すSumo1124aれば駐車料も安くなるし出口の混雑もほぼない。十両の土俵入りというのは見たことがないのでそこらあたりから見るということで2時頃国際センター着となるよう出かけた。13日目のことだ。13日目は必ず金曜日になるが無論日本の武道故そんなことを気にする声は全くない。切符は完売状態と入り口付近に表示があった。無料でもち吉が配っている飲料水とおかきを貰って入る。入ったところの左手に人が集まっているどうやら出待ちのようだ、近くの係の人に聞くと、ここを力士が通ります、とある。観戦する前に待つ気にもなれないのでとにかく予約の席に行く。座ると隣は欧米人の女性だ、見渡せば外国人の姿がちらほら見える、円安の日本に殺到する観光客の姿がここにも及んでいるようだ。椅子席は日本人体格向けでどうしても外人にははみ出す、窮屈だ、ここらあたりももう少し椅子の間隔を広げるなど相撲協会は配慮すべき時代に入っていると感じる、ともかく外人観光客も大事なお客さんだ。
見始めて1-2番ですぐに十両土俵入りとなる、予定通りだ。見てみると幕の内力士土俵入りと同じにみえる。化粧まわしをつけたそろいぶみだ、なかなかだ。すぐ後に幕下優勝決定の取り組みが組まれていて未だ髷も結えない19歳の聖富士が勝って7戦全勝の幕下優勝を果たす、西幕下42枚目だ。幕下は東西60枚目まであるので上から2/3あたりの力士ということになる。ダイナミズムがある。面白いのは幕下の取り組みにも結構声が場内から飛ぶあたりだ、幕下から追いかけている相撲ファンがそれなりにいるということのようだ、予想外の感じがしてしまう。
5番ほどで幕下の取り組みは終わるがその中にも2回も同体取り直しになった1番もあり力が伯仲している様を感じて面白い。十両になる、やっと塩をまく姿が見れる、勝負の形がやはり良くなる。3時40分頃中入り・土俵入りとなる、照ノ富士は休場なので横綱土俵入りはない。怪我でも土俵入りくらいはできるのではないかと思ってしまうがそうもいかないのだろう。取り組みが再開されると掛け声はいや増しに増えてくる、雰囲気がいい。注目の一山本と葵富士の対戦は葵富士がとんでもなく左へ飛んで一山本とても対応できず瞬時に決する、どうだと洗礼を浴びせている感じがする。2敗の熱海富士は高安をなんとか押切り若さを見せたり、霧島も難なく大栄翔を退け2敗を維持、白熱した九州場所が続く。なかなか面白い。次に見るならテーブル付きペアシートがいいかなそんなことも思っていた。


終って波葉の湯で食事だけして戻る。こんな吞気な日々が続く、これが幸せというものだろう。

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2023年7月28日 (金)

世界水泳福岡でハイダイビングを初めて見る

世界水泳が福岡で開かれるとあって何か見るかとハイダイブの切符の予約申し込みをしておいた。競泳が花形とあってこちらも予約申し込みを入れたが競技開始が夜の8時終わるのは10時を過ぎそうでちょっとキツイかとこちらは申し込みを取り下げた。ハイダイブは昼の12時に開始なのでこれなら行きやすい。女子決勝だ。抽選になったが当選との連絡が来てローソンで切符を引き出した。当選すれば自動的にカードから支払われる仕掛けになってWorldauaticshighdive0726aa1 いて、当たったが取り消したではお金は戻らない。自由席となっていてそんなものかと思っていたら、競技が迫ってきて観戦要領を大会事務局に問い合わせてちょっと驚いた、自由席というが席というものが無くて立ってみるということだという、日陰はない、飲料水などは販売している、写真撮影は自由ということだともあ る、立ち見というのは初めに言えよと思ってしまう、切符を予約する段階では一切そういう記述説明はなかった。
熱中症危険情報が出てポカリとお茶を多めにセブンで仕入れてクルマで出かけた。駐車場は会場にはないとそっけないので最も近そうなPaypayドームの駐車場にとめるかとドームに電話して聞くとこの日はドームで野球などの催しはなくそういう利用はwelcomeである、Hidive0726c 付属のレストランなどで食事すれば駐車は4時間無料ともある、要するにただだ。これこれとばかり早目の昼食をとる。いざ入場となると持ち物検査があるが飲み物はヤクルト以外はラベルをすべて剥ぎ取って持ち込めとあり、検査のところでチェックされる。こんな熱中症危険の日でも飲み物に商業主義を持ち込んで規制するとはと全くあきれる。こんなルールを当然のように適用する福岡市の実行部隊もどうかしている、元はヨーロッパの組織なのだろう、いかにもソフトなようで理不尽を強いるヨーロッパの Hidive0726b Hidive0726b0  胸糞悪くなる歴史を思い起こしてしまう。こんなんじゃ大したことはできまい。
会場では自由席とは立ち見のことだったのかとのつぶやきをあちこちで聞く。競技が始まると、あちこち歩きまわって見れるのもあり、立ち見も悪くないと感じる、初めからそういえばいいのに自信の無い事務局だ。競技者の紹介パンフレット位配ればと思うがそれもない。見越してネットで事前に予選結果、このHidive0726a日の出場順のデータをworldaquatics.comからプリントして持ってきていたのでわかりやすかった。世界水泳の国内のページにはそんなデータは何もない、不親切だ、すくなくもそこからリンクを張るようにしておけば最低限の手間で観客に情報を提供できるはずだがそれもない、情けない。
競技の方は20mからのダイブで演技を披露できる鍛えられた技、体が美しい。着水は安全のため足からと決められている、スコアが低い競技者もいるがこの高さから飛び降りて演技するという基礎点がもっとあっていいのじゃないかなとも思ってしまう、少しの差で順位が決まるのが可哀そうでもある。

ハイダイビングは国内初の大会のようでなかなかの見ものだった。次に見れるのはいつになるのだろうか。

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2022年12月 7日 (水)

サッカーのクロアチア戦も終わって

ワールドカップサッカーも日本チームがドイツ、スペインをまさかの逆転勝利で破り随分な盛り上がりを見せていたが、クロアチア戦のPK戦であっけなく敗れてしまい、あーあの感が抜けない。
クロアチア戦は午前2時頃起きだして延長後半からテレビで見た。自身の戦前の予想は延長に入りPK戦になるだろうというものだったので、2時頃目が覚めてちょうどいいかもとスマホのワンセグを寝床で見るとやはり延長だ。これは大きなテレビで見なくてはと居間の暖房を入れて見始めた。延長後半からだ。両チームともに疲れが明らかでパスミスも目立つ。これは危ないかと思いきや結構攻め入ることもあって互角で時間切れとなった。PK戦の惨憺たる状況をつぶさに見て、しょうがないな、とまた寝た。
勿論ビデオには録ってあって、昨日今日見直しているが、PKの勝敗は偶然とばかりもいえないのかも、と思ってしまう。日本チームのキッカーの球の軌道は明らかに低い、地面付近だ。これではキーパーの飛ぶ方向が当たれば殆ど失敗するのは当然のように思えてしまう。恐らくPK戦を想定した練習などは十分にはやられてないのかな、と思ってしまう。クロアチアはこれまでも何度もワールドカップでPK戦で勝ち抜いておりきちんと取り組んで対処してきたのではと思わせる。この大事な時に正面にまっすぐ蹴って成功する選手までいる、キーパーは誰でも、まっすぐ蹴られれば多分それが一番入る確率が高いと言うと聞いたことがある。本番で実践できるかということなのだろう。
ビデオでゲームの初めから見直していると審判の判断が妙に日本にきついと思ってしまう箇所が幾つも出てくる、審判団はアメリカだ。何かあるのかな、とどうしても思ってしまうが、壁を突破するときにはそんなものともどうしても戦わねばならないのだろうと思えてくる。壁の一つにそんなものもあるのだろう。戦前の国際テニスの世界にもそのようなことがあったと戦後暴露された歴史も思い起こされる。サッカーの歴史はまだまだ数百年位は続きそうな気がする、先の未来では昔はそんなこともあったのか、と歴史の一コマに落とし込まれていくのだろう。これからどう展開していくのか、サッカーの先行きが楽しみだ。

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2022年9月27日 (火)

久し振りに野球を見る

コロナ騒ぎも収まってきたかなという感じになって、暫く遠ざかっていた野球見物に久し振りに出かけた。予想したより色々な事が起こって総じて面白い感が今でも残っている。
 行くかなと思った時に日程を見ると9月26日の対ロッテ戦がホークスの福岡での今期最終試合のようだが、平日でもあってめちゃな混雑もあるまいとこの日に決めて事前に予約しておいた。席はお気に入りのSMBCダブルシートだ、今度は1塁側にしてみたが楽に取れた。
当日試合前に食事しようと少し早目に近くのバス停でバス待ちしていると野球見物風のおばさん達が同じようにバス待ちしている、これは結構混むかなという予感がする。いつもは降りないひとつ前のPaypayドーム前で降りて食事場所を探す。マークイズに食べるところがいくつかあってここで腹ごしらえしてドームに向Paypaydome0926a かう。大きなたこ焼きが目についてこれもテイクアウトして持っていく、マークイズは元のホークスタウンでドームの身内のはずだからここの食べ物の持ち込みは許されるだろうと思っていたらそうではなかった、ドーム入り口の手荷物検査であっさり拒否された、別の施設ですから駄目です、という。どうしようもなくて破棄してもらう、なんだかがっかりだ、経営が楽でもないのかな、そう思ってしまう。
席に着くと予想通り球場全体が見渡せてゆったり座れていい席だ。程なく試合が始まる、ロッテの選手は知らない人ばかりと思っていたら先発投手は佐々木朗希だ、これは有名だ、見れてちょっと得した感がある、対するホークスの先発は東浜だ、パーフェクト投手対ノーヒットノーラン投手ということになる、投手戦になりそうだ。客席を見回すとほぼ満席だ、後で発表された観客数は39500人位だ、こんなに入っているドームは記憶にない。当地最終試合なPaypaydome0926b ら平日でも集まるものなんだ。1回裏のホークスの攻撃になり佐々木の投げっぷりを見る、背も高いが足が長いのがやけに目立つ、投げる球はさすがに速い、155km以上ばかりで驚く、時には159km何というのがあったりしてまともなヒットはなかなか出ない。なかなか点が入らないなあと思っていると5回裏にホークス先頭の三森がデットボール(痛そうだった)で出塁、とにかく盗塁を仕掛ける、バッターの周東はその気持ちを汲んで走り始めるととにかく振る、何度もファウルになるがめげず盗塁を仕掛ける、遂に周到が三振してしまったところで、盗塁を成功させる。佐々木はモーションがやや大きくて盗塁しやすそうにも見える。次の打者牧原の時にも同じように盗塁を仕掛けて打者が振るというシーンとなり5球目についに三塁盗塁成功。続けて牧原三振の時のワンバウンドボールを捕手が取れずに前へはじいたのを見てというかはじきそうなところ読んでいたかのようなスタートの良さで本塁へ突っ込んでノーヒットで1点を先取した、こんなのは見たことがない、打てないなら走り回ってでも点を取るという切迫感が伝わる。チーム全体が必死だ、マジック5が出ていたが残り6試合の内一つしか落とせないということでもある。試合は同点になった後8回裏にこれまでいいところで凡打を繰り返していた柳田がヒットで出塁しデスパが続き今宮がセンター前に返したところで柳田が2塁からホームへ突っ込んで際どくセーフとなってこれが決勝点となった。ほぼ勝てたという感じがして球場を引き上げることにした。8回裏で9時を回っていて、試合が終わった後のセレモニーや花火をみて引き上げるとなると遅くなるし4万人の観衆の移動だけでもたやすOoiribkr0926a いことではない、帰宅は深夜に及ぶことすら懸念される。もたない。
球場を出るところでまだ試合は終わってはいなかったが、大入り袋を手渡された。ドームの営業も随分いい日になったようだ。バスを乗り継いでほぼ10時に自宅にたどり着けた、これならちょっと遅いくらいで普通だ。

満員の観客、佐々木の長い脚と速球、必死に勝ちを狙うプレーの連続、ドームの営業、なかなかの見ものだった。たまには野球も見てみるものだ、野球だ相撲だサッカーだと気軽に楽しめるのも福岡のいいところなのだろう。

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2021年9月24日 (金)

オリパラが終わってもう20日

2021年の2020東京オリパラが終わって20日くらいたった。未だに分からない感じがあるのは開催反対の声が7-80%くらいあったという事前の世論調査だ。誘導的な設問があったにせよ、きわめて大きな数字だ。どうせ直接は見れない地方にいる自分の周りではそのような強い声はあまり聞かなかったように思う、恐らく東京の話でしかない、ということだろうか。あるいはそのような声を先導している者がいたということだろうか。楽天の三木谷の様な知名人が反対したというのもあるのだろうか。しかし三木谷のそんな発言を読んだ時はこんなこというのはどうかと思った、J1リーグにもプロ野球にも自分のチームをかかえながらJ1、プロ野球の中止という声は発せずに頑なにオリンピックにだけ反対するというのは何か別の損得勘定があってのことなのだろうか、そのようにしか見えなかった。オリンピックでJ1やプロ野球が注目されなくなるのがいやだということだろうか。或いは朝日新聞は社説でオリンピック開催反対を主張していたが、朝日主催の高校野球を取りやめようとはしない。オリンピック開催で高校野球の影が薄くなるのが実は反対の根っこにあるのだろうか、勘ぐってしまう。利害関係者が中立のような顔をして意見を述べそれが世論を誘導するというのは見ていて胸糞が悪くなる。兎に角変な声があちこちにあった、こんな変な声が多くの人のぼんやりとした疑問を明確な反対へ後押ししたのではなかろうか。結果的には懸念されたオリンピック関係者から広がる感染爆発(主に海外メディアの懸念だった)は起こらなかった。

一方で実行サイドの対応にも、あれ、というところがある。徹底したPCR検査を選手・関係者に対し毎日のように行なっていたというあたりだ。これまではPCR検査を予防的に広く行うというやり方は全くというほど政府の行動としては排除されていたように思う。恐らく厚生労働省サイドを主導する医療関係者のPCR検査に対する不信感(6-7割位しか信頼性が無いという)がそうさせていたように見える(例えばチームの中心にいた押谷氏の発言@newsweekインタビュー)。ところがオリンピックでは手のひらを返したような検査密度だ、国際的感覚がここにあって、これをIOC側から指摘されたということだろうか、解らない、なーんだできるんじゃないか、そう思ってしまった。

普通に思えばオリンピックは選手のための大会だ、4年に一度しかない大会のメダルは選手寿命の中で大きな比重を占めているだろう、何とかやってあげたいという気持ちがあるのが当たり前のように思う。しかし、これが表に出にくかったマスコミの状況が大会前にあった、少し異常だったように思う。戦前の軍国主義が大手を振っていた時代もこんなのと同じではないのか、マスコミがあおった軍国主義と同じように、操られるようにしてオリンピック反対の世論がヒステリックに形成されていった、この過程は落ち着いて検証さるべき事態のような気がしてならない。また別の形で繰り返されるのではなかろうか。

コロナの時代は非日常の連続の様な気がしている。その意味では眺めているだけできわめて興味深い時代というほかないようにも思っている。

それにしてもこのオリンピックは最初福岡へ誘致するという話があった、もしそれが実現していたら、どんな展開になっていただろうか。未来はとても見通せないことで満たされている、つくづくそうも思ってしまう。

 

 

 

 

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2021年7月30日 (金)

オリンピック漬けの日々とアクロスのコンサートと

オリンピックが始まって、テレビばかり見る日々が続く。世界屈指のアスリート達の本気の勝負は大抵の番組より遥かに面白い。
しかし、時には少し外さないときつい気がする。そんなのもあって、開会式の2日前の21日から競技が始まって6日目の27日にアクロスのランチタイムコンサートに出かけた。ダニエル・ゲーデというバイオリン奏者の演奏会だ。ダニエル・ゲーデという名は全く知らないままに、良さそうな予感がして出かけたのだが、予想通りというか、かなり良かった。
曲はPhoto_20210730234601
C.ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト長調 op.78「雨の歌」
C.フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
J.マスネ:タイスの瞑想曲
F.クライスラー:
美しきロスマリン op.55-4
愛の悲しみ
ウィーン小行進曲
アンコール曲 : A.S.アレンスキー:セレナード ト長調 op.30-2
伴奏ピアノは大須賀恵里だ。

コンサートの出だしでは伴奏ピアノの音が大きい気がしたが暫く聞くとそのピアノの中から細く鋭くもクリアーな音が突き抜けてくる様がよく思えてくる。ゲーデの希望で伴奏が大きいのかもしれない。音のバランスといい音色と言い、えもいわれず素晴らしく、音楽そのものがよく響いてくるとしかいいようがない。近年になくいいコンサートだった。フランクのバイオリンソナタが特に心に残った。
戻って改めて経歴を見ると1966年ハンブルグ生まれ、若くしてウイーンフィルのコンサートマスターを暫くつとめたりもして世界的に活動している。相当な経歴だ、何やら合点がいく。日本語の自身のホームページも持っていてかなりの親日家のようでもある。神戸や東日本大震災に際しては来日してチャリティコンサートを何度も開いていたようだ。

コロナとオリンピックで閉じこもってばかりの生活からふうーと息が抜けた。

しかしこのオリンピックはやっぱりやって良かったと感じている。日々新しい驚きに出会う。感慨もある。昨夜はセーリング競技の有様をやっと見れるサイトに行きついた。470級女子の第3レースを全部見てみたがまるでアメリカズカップ中継のようにヘリも飛ばして今どの艇がどの順番に走っているか分かるように映像で追ってくれる、素晴らしい、ヨットレースは海岸から眺めたのではとても解らない。日本チームがトップを走るレグもあPhoto_20210730235201 ったりして世界のトップクラスのセーラーと互角の勝負を戦っている模様が伝わってくる。TVで放送されないのが残念だ。見ていると数年前にやめてしまったヨットクラブでのレースを思い返してしまう。スタート前の場所取りなどやっていることはレベルが違えど同じように思える。やっぱり海は好きだ。

寝不足の日々が続いていく。オリンピックが終わったら何をしようか。

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2021年6月25日 (金)

またコロナのことを書き残す

コロナのことを何でもまた書いてみる。今しか感じることのできないことだ。


10日位前に近くの医院で1回目の新型コロナワクチン接種を受けた。ファイザーのワクチンだ。通常の診察の合間に接種をやっている形で待合室にワクチン接種待ちの人の姿は多くはない。これで済むならこれでいい。接種は接種量が少ないためかすぐ終わり待機場所で30分過ごす。何とも無い。風呂はいいが運動はなし、とあり、散歩は止める。散歩位ならいいのかもしれない。2回目は3週間後でこちらは何らかのダメージが体に来る可能性があるようだ。ただし若い人ほど要警戒のようで、年寄りはそれほど心配するほどでは無かろうと思っている。この日は少し睡眠不足気味で接種を受けた、ネット情報では睡眠不足がワクチンの”つき”に最もよくないらしいとある、どちらかというとこちらの方が心配だ。
自分自身が接種を受けると、日本はどうしてこうも接種が進まないのかという憤りは収まってしまうのは我ながら情けない気がしてくる。結局は自分の事第一なんだ、こんな事態では恐らく多くの人もそうなんだろう、と思ってしまう。ともかくコロナの精神的な閉塞感はワクチンでずいぶん和らぐようだ。2回目を打ってしまうともっとなのだろう。「気が緩む」と表現される状態になって社会的な警戒感が薄れてくることから イギリスでの再流行のような事態になってしまう可能性も、確かKyogijyo2021 にと解る。

オリンピックの議論がいつまでも騒がしい。アスリートファーストでは何とか開催してあげたい、と思う。無観客が前提で開催とすべきだったのだろう。コロナ感染に顕著な好転があれば観客を入れることも考慮するという位がいいところなのだろう。少しでも観客を入れようとするのは、無観客ではスポンサーに対する申し訳が立たないと思ってのことだろうか。IOCからの圧力があるのだろうか。本当のところを伝わるようにしないと運営に対する不信感が増すだけのように思える。

東京2020ライブサイトやパブリックビューイングの中止決定も如何にも遅い。都内の計画はすべて中止と数日前にやっと発表されたが、都外の熊本などでの催しについては未だだ。熊本側は中止でもいいと東京都側に伝えているようだが東京都による正式な中止決定は未だに無い。このコロナ時代にパブリックビューイングなど密を生むだけのイベントを公共で行うのは如何にも認識がボケている、コロナ前に決めた計画が中止決定されないままずるずるここまできたということのようだ。間違いを認めない、一度決めると変えられない、典型的お役人仕事だ。こんなのを見ているとオリンピック全体の運営の頼りなさによるトラブルがまだまだぼろぼろと出てきそうな気がする。


競技開始となる7月21日はもうそこに迫っている。どうなるか。

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2021年6月 2日 (水)

中国クロスカントリー事故が気になって

5月22日に中国・黄河石林で催されたクロスカントリー大会で気象が急変し21人の死者が出た、という報道があり耳を疑った、21人という人数の多さだ。一体何がと調べ始めた。
このクロスカントリーレースは黄河石林山地马拉松百公里越野賽(黄河石林山岳マラソン100キロクロスカントリーレース)と呼ばれ今回が4回目であったようだ。このイベントは、景泰県が主催し、白銀市党委員会と市政府が後援し、イベントの運営は甘粛省盛京体育文化発展有限公司が管理しているという(Bai-du百科による)。
Photo_20210601235201 場所は、緯度経度では北緯47度東経104度付近の黄河西側で標高2000m程度の山岳部分を巡るコースだ。
Baidu百科にあったコース図を転載する(右)。参加者は100kmコースでは172人だったという。最短の5kmコースでは非常に多くの(1万人レベルの)一般ランナーが参加する大規模なイベントのようでもある。現地時間午前9時にレースは開始されたが正午ごろ天候が急変し20kmから30km地点(チェックポイント2から3の間、急な吹き曝しの上り)で一部 の参加者の連絡が途絶え、競技は中止となった。
この時の気象は具体的にどうだったのか、まずはJAXAの世界レーダー雨量分布図で見てみる(左下、2021.5.22.現地10-11時雨量分布)、確かにこの時202105220203utcamekumo1_間帯に帯状の前線とみられる降水帯が現地を通過している。地表の気温、風等のデータとしてsynopポイントのdataを調べる。問題の発生したチェックポイント3(CP3)はグーグルマップの地図と照らし合わせると(北緯37.0,東経104.22)と読めるが、近くのsynop点の計測値はなく、100km位離れた地点のデータしかない。(Huajialing、(35.38,105.0)標高2450m)。ここでは11時で気温10.4℃が17時で1.2℃に急落、11時-14時で2mm、14時-17時で10mmの雨、風速は8時ごろの前線通過後次第に強くなり北から8-12m/sの強風が吹き続けている。緯度経度の差を考えると問題の起こったクロカンコースではこれより若干早く同様の気象変化が起こったと推定される。
前線状の降雨帯が通過した際、ひょうが降ったという証言がある、予想以上の激しい積乱雲が発生したようだ。マクロな気象予測計算では850hp高度で気温が下がる部分が通過するもののここまでの急激な変化は予測していなかったようでもある(右下図)。2021052206850hp2
しかし、データを見る限りでは異常気象というような天気ではなくメイストームと称されたりもする5月頃の変わりやすい山の天気の一つくらいの感じがする。ここを短パン・ランニング姿で駆け抜けようとしたことが無理だったということの様に思える。いずれにしろ天候の急変は想定すべきであったのに主催者側がきちんと対処しなかったとみえる。


調べるに当たって中国の新聞やネットへの書き込みを中国語で見つけて翻訳ソフトで読んだりしていたが、幾つか思うところがあった。まずはクロスカントリーという現代的スポーツが思いの外中国で盛んなようなことだ。日本では市民マラソンはあってもこんな大規模な市民参加のクロスカントリーレースはあまり聞かないような気がする。もう一つは事故後直ぐに参加者の具体的体験がネットに書き込まれたり、また主催者の非を糾弾する声が一斉にネットに出てくるという思いの外オープンな社会の雰囲気だ、これにちょっと驚く。中国も開かれた社会とすべく前へ進んでいるような姿がリアルに分かってどこか安心を覚えた。世界の未来もまだまだ捨てたものではないかもしれない。

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2020年11月 1日 (日)

コロナとアクロスのコンサートやサッカーの観戦や

コロナも日々の感染者が福岡県で10名内外と随分と落ち着いてきて、コンサートやスポーツ観戦などの催し物も徐々に動き出してきた。

アクロス福岡でのコンサートはやっと再開の状態になったが、海外からの演奏者の来日が未だに思うようにならず、演奏者や演目の差し替えあるいは中止といった状態が続いている。10月は福岡では例年古楽器による演奏会がいくつか開かれていたが今年は欧州からの演奏者の参加が不可能になり、国内演奏者だけとなった開かれるだけでも十分という感じがする。

ランチタイムコンサートとして開かれた10月16日の古楽器演奏会に久しぶりに行ってみた。観客は結構多いが座席はコロナ対策で一つ置きになっていてゆったりしている。ドリンクコーナーでの飲み物の提供販売はなく水分補給は各自持参したペットボトルを飲むほかない。クロークも停止、切符は各自もぎるとコロナ対策が色々ある。

プログラムはバッハのヴァイオリン協奏曲 第1番、第2番、および 管弦楽組曲 第1番だ。

聞いていた時は古楽器特有の響きがいい心地だったのだが少し経つとすっかり忘れてしまう。言葉と同じように楽器の響きも演じられたその音はたちまち大気の中に消えていき後には何も残らない、瞬間のアートだ。それでも管弦楽組曲 第1番の方はバロックオーボエの金属的な音色が印象に残っている。バロック期ではナチュラル・トランペット以外の管楽器は大抵木管でバロック時代の演奏は古楽器を用いて初めて当時の音色が再現できるという。定期的に古楽器の演奏会が開かれるのは貴重な感じがする。

つい昨日(10月30日)は九響(指揮:小林研一郎)と福岡出身のピアニスト藤井佑子によるピアノ協奏曲のコンサートがありリストの1番やベ-トーヴェンの5番「皇帝」などが演奏された。何時ものように九響はいい演奏だったしピアノはどこかのキーが少し調律がずれたような響きがあったものの座った場所が良くて激しい手の動きが良く見えこんな風に弾いてるんだと感心して見ることができて、なかなかの演奏会だった。

コロナもやや収まってきたのを反映してか席は一つ置きという縛りはなくなっていた。
また月に一回くらいのペースで演奏会が聴けるようになってくれそうでちょっと安心する。

スポーツ観戦の方は10月25日にアビスパ福岡対ジェフ千葉戦を福岡のスタディアムに観に行った。アビスパはこのところ好調が持続しJ2の首位を走っている。友の会のタダ券がまだ未使用だったというのが観戦の動機でもあるが、どんな観戦スタイルになったのかにも興味があった。友の会の切符は昨年までは紙だったのが今年からQRチケットと称してスマホ上にQRコードが送られてそれがチケットとなる方式になっていた。家内の分はスマホ上でQRチケットを譲渡するという手続きになって結構面倒な操作となる。

前日からQRチケットの取得手順を進め駐車場の予約もスマホで行ったのだが、何故かQRチケットの観戦ゾーンが家内とは一緒にはならない形となってしまった。何とかなるだろうと当日出かけるとゾーン内では席は自由だが、料金が同じところでも違うゾーンには行けないという。集中を避けるコロナ対策の一環のようだ。ゾーンの境界に係員が立って通行を厳しく規制している。しょうがないので境界付近の別々の席で見ていた。試合が始まって1/4位過ぎると規制が緩まって係員の了解のもと席移動ができるようになり、あとは普通に見れたが、席は1-2席空けてしか座れないのはコンサートと同じだ。応援は拍手と配られたハリセンを叩いてのみということだったが目の前で味方がゴールすると誰しも立ち上がって声を上げてしまう、どうしようもない。勿論マスクは必須だが。

各種食べ物屋はコロナ前と同じように開店していて、休憩時間には列をなして観客は買い求め、あたりの座れるところへ座ってマスクを外してしやべりながら食べている。際どいといえば際どい。

試合の方はアビスパは兎に角1点を守り切り、勝ち点3を挙げた。首位キープだ。去年に比べ外人が増え攻め方や守り方が多彩になった気がする。このまま走ってJ-1昇格を勝ち取れるかもしれない。

少しづつもとに戻りつつある、だがまだ先は大分ある感じがしてしまう。

コロナが終わっても又全く別の感染症が現れるかもしれない。一つ一つ乗り越えていくよりほかないのだろう。

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