2023年3月31日 (金)

カメラが壊れる

近頃あれっと思ったことの一つにカメラが壊れるということがあった。8年くらい使っている30倍望遠のコンパクトカメラが動かなくなった。(添付写真)。予兆は少しはあったのだがまあ普通に使えていたものが半月ほど前、ズームするとピントが合わないことが多発し始めあれよあれよという間にスイッチを切ると レンズ異Camera0331ab 常を検出しました、スイッチを入れる時にも レンズ異常を検出しました と表示されて立ち上がりすらほぼできない状態になってしまった。キャノンPowerShotSX700というカメラだ。4年位前に似たような症状が出て福岡市にあるキャノンのサービスセンターに持ち込んで修理してもらったことがある。またかという感じでサービスセンターに持ち込もうとネットでチェックしていたらこのカメラの修理対応期間は2020年3月末までで修理は受け付けていない、という文字に行き当たった。部品をもうキープしていないということの様だ。要するに修理はできないということになる。買い替えるほかない。新品はとネットでみると現行モデルはSX720で5万円+位が実売価格の様だ。ちょっとキツイかと思ってしまう。野鳥の撮影にも使える望遠が便利でお手軽外出の時には重宝していた、無いというのはつらい。それではとヤフオクであたる。ヤフオクはあまり使わないが、最近やはり手持ちの一眼レフK-5でメインに使っていた200mm望遠ズームが動かなくなって、ヤフオクで探して2つ目にいい品物に当たったことがあり、オークションの品の説明文をよく読めばこれはいいのではないかというのはわかるような気がしていた。美品とあればいいもののようだ。わりに新しいSX620というのが出ているのを見つけていいかもしれないと入札して対応していたが期限ぎりぎりで出品者が安すぎると思ったかオークションを強制終了してしまうという事態に直面した。こんなことがあるのかと驚いたが、もう一つSX700の良さそうな出品も見つけてちょっと古いが美品であまり使っていないとあり良さそうな感触で入札した。思ったよりも高くはなったが競り合って13000円くらいで落札した。数日後に送られてきてみるとこれは当たりだった。これまで使っていたものと全く同じ型式だが、使った形跡があまり感じられなくて新品同様のようではある、どこかの店に残っていた売れ残りなのだろうかとも思ってしまう。
ともかく気楽なカメラ生活が再開して一件落着だ。
何やらまた一つ勉強した気もする。面白い時代だとも思い始めている。

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2022年10月27日 (木)

写真展「祈り・藤原新也」を見る

藤原新也という写真家がどうにも気になっていた。東京漂流という本がでたあたりから、自分の活動範囲の中に引っかかってくる写真や文が幾つもあるような気がしていた、少し前まで日本野鳥の会が発行していた『Toriino』にもレギュラーとして写真と文を毎回載せていたのもある、何かがある。
北九州で「祈り・藤原新也」という写真展が開かれていてもうそろそInori1ろ終わりそうだというので思い立って出かけた。小倉には殆ど行ったことがなくとにかく車で走って近くの駐車場に入れればいいのだろうと走り出した。リバーウオークというビルの5階の北九州美術館分館および近くの北九州文学館に分かれて開催されている、ちょっと厄介な気もしていた。道が混んでいて予想した1時間半では着かず2時間弱かかってしまったがとにかく安そうなコインパークを見つけて車を置いて会場に入る。それほど混んではいない。分館の方は写真撮影可で、これはというものをパチリパチリ撮りながら進む。
始めのインドの写真から厳しい写真だ、もちろん手持ちでピンが緩かったりは問題にならない。路上で書も書いている。多才だ。よくこんな生き方の世界に入り込めたと思う。最初のインド行は朝日新聞のプラン募集に応募したのがきっかけだったとどこかで読んだ。それがすべての始まりだったのだろうが、芸大油絵に初めての受験で合格するあたりから何かが起こっていたとも思える。とにかく持っている人だ。北九州という土地が生んだ松本清張や火野葦平とどこか通ずるところがあるような気もしてくる。博多にはないまじめさというか。フワフワしたところがない。深く突っ込む。最初のインド行では自分のカメラを持っておらずお兄さんのペンタックスSPを借りて旅立ったともどこかで読んだ。その写真を当時のアサヒグラフが特集したのはその見方視点の故だろう、テクニックから写真入る人にはないものを持っていたということなのだろう。
帰って東京漂流を図書館から借り出して読んでみる、思っていたより写真がない、ほぼ文字の本だ、読んだことがない文章だとも思ってしまう、東京漂流から転載された写真を見て印象に強く残っていたということだろうか、でも、感じるところの多い本だ。

いい写真展だった。流れるように生きてきた空間は過ぎ去っていく、見たいものを見、感じたいところで感じる、こんな生き方を続けていくだけなのだろう。

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2020年11月28日 (土)

P900に照準器を着ける

このところ写真を撮るのはNikonP900ばかりを使っている。コンデジながら鳥を撮るには欠かせない大望遠の能力を持っているからだが、(高価な)大口径レンズの望遠をつけた一眼レフカメラに比べてどうしても力不足のところを感じるのはどうしようもない。特に飛んでいる鳥を撮るのが難しいと感じている。望遠で動いているものを追い続けて撮るには、少しでも広い視野と素速いピント合わせ能力が必要になる。その両方に弱いところがある。ピント合わせ能力の方は置きピンにするといったやり方で対応できなくもない気もするか、飛んでいる鳥を追いかけるにはファインダーの視野が狭すぎる、解決には照準器をつけるしかないかとは思っていたがどうやればいいのかわからず手が出せないでいた。最近コロナもあって時間も沢山あるので落ち着いてネットで探していたら、エアガン用の照準器をいろいろ工夫してp900に取り付けている例がいくつか見つかった。年金生活ではあまり費用は出したくないと調べていくと3000円くらいでも手作りで取り付けられそうな事が分かりやってみることにした。
照準器は2400円位のものがあったので(Sutekusマルチドット照準器)これをアマゾンで発注すると翌日には届いた。取り付け用の穴あきバンド金具や蝶ネジセット、小木片、折り曲げに使う格安ラジオペンチ等を翌日にホームセンターで調達するが、訪れたホームセンターはたまたまソフトバンク優勝セールで全品10%引きとなって、その上支払いはマイナポイント紐付けのpaypayとしたので随分に出費が抑えられた形となっSyojyun11128c た。
準備した工具は、ラジオペンチ2本、電動ドリル、ドライバー、金ノコ、ノコギリ、小刀、ヤスリ 、シャコ万、で2本目のラジオペンチ以外は自宅にあったものだ。とにかく取り掛かる。
まずは照準器の台座となる木片の加工から始める。照準器の台座には通常レールが用いられるがそれに代わるものを木片で作る。木片の両側にV字の溝を掘る必要があり小さいだけにちょっと厄介だが木片をシャコ万で掴んで加工すると何とかやれた。木片にドリルで穴を開け小刀で皿をとって蝶ネジを取り付ける。この蝶ネジをレンズ筒の先に巻き付けた穴あき金具につけるのだが、ここで手違いあり、穴あきバンドの穴径が蝶ネジのボルト径よりわずかに小さいとわかり、止むなくドリルで穴を拡げる。金属穴加工だからちょっと厄介なことSyojyun11128b となったがここでも抑えにシャコ万が活躍し、時間が少々かかったが何とか乗り切った。兎に角組み立てられる状態となり取り付けてみる。何とか形になりそうだ。穴あきバンド金具の余分な長さを金ノコで切り落としヤスリで最低限丸めて出来上がりとなる。金属加工は何にせよ手がかかりちょっと疲れた。
3脚を使って遠くに狙いをつけ照準器のレチクルとカメラのファインダーの中心が合うように調整する。金具の剛性もあり完全一致とはなかなか行かないが大体は合わせられた。
試しに鳥を撮ってみる。レチクルだけを見てシャッターを下ろすとピントが合わない写真ばかりが撮れたりする。右目ファインダー、左目レチクルと両方を見る形で、左目で鳥を追いかけ、撮る瞬間は右目も開けてピントや構図を確かめつつシャッターを押す、これでいくしかないようだ。でもまだなかなか慣れない。カワセミの飛び込みはとても追いきれない。
しかし飛んでいるものを追っかけてみようという気になるのは確かだ、とにかく追える。
半日のやっつけ仕事にしてはしばらく遊べそうだ。
(下添付は鳥写真の試し撮り、飛び込んだカワセミが水から上がるところーーピントがとても間に合わない、ヒヨドリの飛翔ーー何とか撮れる)Kawasemi1127b Hiyodr1127a

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2019年12月31日 (火)

カメラを買う

野鳥の写真を撮るのにデジタル一眼の300mm望遠を使っていたが干潟などではどうしても力不足でどうしたものかと思っていた、これ以上の超望遠のレンズはぐっと値が張ってくるし重くなる。一方でスマホに押されているコンパクトデジカメ(コンデジ)に大望遠化のトレンドがでてきている、スマホカメラに対抗できるのは大倍率の望遠付きコンデジだというところにカメラメーカーが気づいてそんな分野がここ数年で急速にしっかりしてきている、そんなのをチラチラ見て気になっていた。これまでも手元にある光学30倍ズームのcannonのコンデジは使いでがあって野鳥写真にも結構活躍していた、コンデジは侮れないのは明らかだ。でも干潟では30倍では望遠能力は不足する。
もっと強力な望遠付きコンデジをと探していたら、ニコンのcoolpixを一眼の様に大型化したカメラがレンズも大きくファインダーもあってよさそうだとわかる。coolpixP900というカメラだ。

問題は価格だ、価格comで価格を暫くウオッチしていた。10月から消費税が上がったが消費税アップ後もキャッシュKamera レス還元が使える店なら税込みは却って増税前より安くなることもありうる。税込み45000円位になってそろそろ買い時かと気持ちが動いた。どうせ買うならマイルの溜るカード払いとしたい。価格comの最安値店ではカード払いは駄目だがコンビニ払いで買えるとあるのでコンビニでWAON払いで買えばいいかと発注した。WAON払いを色々受け付けているminiSTOPなら大丈夫だろうと出向くとこれはWAONでは払えないという、エッと思うがどうしようもない、もうキャッシュをWAONに変えてしまっていたこともあり少々嫌気がさして注文をキャンセルしてしまった。多額のWAONが残ったがこれは税金の支払いに充てようと11月下旬頃に再びminiSTOPを訪れると今度は11月17日でWAONでの収納代行サービスは終了した、とある。マイナス金利の時代だ銀行を含む金融業は経営が厳しくなってきているのを感じる、しょうがないので税金は一応マイルが溜められるnanaco払いとしたが、多額のWAON残高は残ったままだ。振出しに戻って何とかWAONでカメラが買えないかと調べていくと、カメラをamazonで買って支払いをamazonギフト券としこのギフト券をminiSTOPでWAON払いで買うという手があると解ってきた。これならWAONが有効に使える。amazon店では政府による5%ポイント還元が即実行されて46000円位で買えるようだ、若干高くなったが以前より価格帯自体が上がってきており、この辺りで手を打つのがいいころ合いだと、この方式で買うと決めて進めた。amazonギフト券は初めて使ったが、登録するとほぼ自動的にamazonの支払いはここからされていく、結構便利だ。WAONでギフト券を買うところでもマイルが発生してこんな買い方にはメリットもある。
すったもんだした挙句カメラが手に入った。本体以外に互換バッテリー(FB-EN-EL23)と互換充電器(ED-UCHG227633),16GBのSDカードも購入した、全部あわせても4万9千円台で、こんなものかと思う。
使い始めてみると光学83倍ズームでは
確かに野鳥を撮りやすい。動きのある被写体はビデオモードでとってここから適当に切り出せばよく、飛行中の鳥の写真も割合簡単に撮れる。手ぶれ防止がビデオ中にも効いていて大望遠でも結構使える。重さが1kg近くあり大きさもボリュームがあって普通のコンデジのようにポケットに入れて持ち運ぶということができないが、それはどうしようもない、遠くの鳥がともかく鮮明に撮れるところはそれを補って余りある。
スマホカメラに対抗するように一眼レフの世界は日本製の独壇場となっているがこの大望遠コンデジも恐らく同様に日本製の独壇場となりそうだ、こんなふうにしてスマホのその先の世界は開けていくのかもしれない。
カメラを買うという、いわば単純な行動にも、デジタルな支払い方の移り行きや、増税の影響、スマホがカメラの世界を変えつつある姿、日本のもの造りの未来などが絡み合うように見ることができて、面白い。この世は面白いことに満ちているとつい思ってしまう自分がいるのを感じてもいる。

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2017年12月26日 (火)

インスタグラムの写真が

昨年春、インスタグラムに写真を上げ始めてもう暫くたつが、色々発見がある。
この間に心に思うことは、たいしたことでもないが、写真は何らかの加工をしないと自分の感じたものが出ない、というあたりだ。

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まずは遠近法の補正だ。斜めから見た写真を正面からの視点に変え物の押し出してくる感じを拡大したりする。
意外感が出せる。投影ではないものそのものを見る感じがする。

ぼけた写真がかえって面白みが出ることがある。例えばこの写真だ。明らかなピンボケで、普通なら消してしまいたくなる写真だ。これを色彩でいじっていくとボケたところに新たな線が現れ写真の表情が変わ

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る。新しい質感やフォルムが生まれる。更にはこの手順を後で再現しようとしてもうまく再現しないことがある。アプリケーションソフトのちょっとした調整でぼけた画像ほど面白い変化が多層に出てくるのを感じる。
ボケた写真でないとこれが出てこないのが普通では信じられない。
ピンボケの写真にも存在理由があるというか、ピントのきっちりあった写真より価値があるという感じさえしてくる、人の世の縮図でもあるようだ。
色もトーンカーブをいじっていくと隠れていた色調が表に出てくる。元の写真を改めて良くみるとそこにほのかにそんな色合いが隠されているのが解る。世界は思いもよらない色で出来上がっている。

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画像の部分カラー化も面白い。野鳥や昆虫のように本来バックグラウンドに埋もれてしまうような保護色の色彩をそれだけをカラー化して背景をモノトーンや単色化してしまうと対象の存在が際立つ。フィールドで鳥を見る時人は意識の中でそのような感じで鳥を追っているように思う、その感じがよく出てくる。きっちりと写された写真が実は自分の感じている自然でないことが解ってきて面白い。音の世界でいうカクテルパーティー効果(騒がしいパーティーでは周りの雑音からその人だけの声を脳が聴き分けて会話ができる、録音したのでは雑音に消されてしまいわからない)というのが視覚の世界でも存在する様だ。

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風景を眺めた時にも、意識の中では見ていないが写真に写ってしまう電線や看板のような人工物も暇をかければ消し去った画像にできる、そうすると、良く取れた写真だ確かにこの風景を見たとの記憶になるから面白い。

次第に絵を描いているような気持になってくる。本当に見たものを感じたように表現したい、そう思うとただの写しっぱなしの写真ではダメなようだ。

こんなことはもしかしたら写真学校では当然の様に教えられている内容なのかもしれない、ともかく生きて動いていると何をやっても学ぶことが多い。


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2017年9月29日 (金)

タカ見と棚田と

9月は駆け足で過ぎていく。もう2週間位前のことになる、福岡に近づきそうに見えた台風18号は微妙に南にずれ福岡への影響は弱まった。
それでもそれなりに台風の影響は出たが、台風が来るといいこともあった。タカの渡りへの効果だ、台風明けに一気にタカが渡る。
こんな日は鷹見のポイントへとにかく立たねば損とばかり台風の翌日 近くの油山の片江展望台に出かけた。3連休でもあり懸念したが駐車スペースはまだ残りがあった。

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見始めたのが11時20分頃で、すぐにタカ柱が確認できた。見ていると次々に来る、積雲が心地よさげにぷかぷか浮いている。いい日だ。
肉眼で見えるくらいに近づくこともあって写真に撮ったりスコープで追ったり忙しい。一般の観光に訪れた人も肉眼で見えるのに感激している。これは多い。
横でカウント集計しているのを見ると1時間ほどで4-500羽出ていることになる。

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そのうちぱったりと来なくなって食事時でもあるのでさっさと引き上げる。十分堪能した。

気をよくしたこともあって翌日は気になっていたアカハラダカの渡りを佐世保の烏帽子岳まで見に行く。朝早目に出かけていくと伊万里の先の国見峠で雲海がちょっと出ている。そういえばこの辺りでは棚田に雲海の風景が良いといわれていたのをかすかに思い出す。しかし写真はな

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かなか難しい。何枚か撮ってみる、インスタグラム用に使えるかもしれない。
烏帽子岳の上りはナビに従って細い取り付け道路から入る。登山道路入り口が見落としやすかったのも思い出す。久しぶりだ。
6時半過ぎに自宅を出て9時前にほぼ予定通り目的地に着く。2時間と少しだ。懸念した駐車場は十分空いていて、関西ナンバーの車もちらほらある。

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観察場所にはおがさわら丸でおなじみとなった大望遠レンズを付けたカメラがずらりと並んでいる。確かにアカハラダカを対馬に渡らずに見るにはこのポイントが一番いいのだろう。少しして遠くのほうに出始めるが双眼鏡ではほぼ見えないしスコープで探すのも視野が狭くて難しい。と思う間に割合と近くにタカ柱ができる。100羽位はいるかなりの規模だ。スコープで見たり写真を撮ったり忙しい。油山のハチクマのようにはそばに飛んでくるアカハラダカはいなくて大きく一羽を映像に収めることはできないがしようがない、もともとが小ぶりのタカだ。
しばらく眺めているがその内ぱったり途絶える。ここでのアカハラダカは塊でくるという来方をすると思い出す、来なくなるとぱったり来ない。10時半頃になっても次が来る様子はなく仲間内の喋り声ばかりが声高になったのもあり、引き上げることにする。でもまずまずだ。

少し早いのでここらには名の知れた棚田があったはずとその様子を見ていくことにする。うろ覚えでナビに行き先を入れて走り出す。確か伊万里の北の、橋でつながっている島だったと、エイッと入れて少しは近づくと土谷棚田までxxキロという標識が現れるようになる、当たっていた。有名なところなので駐車場所はあるはず、と期待する。棚田を見るのは路上駐車しかないところが多く、落ち着いて眺める場所を見つけるのが厄介なことがあるがここはそんなことはあるまい。
近くにまで来ると放棄された棚田が目に付いてくる、やはり過疎化してくると無理が生じるようだ。それらしいところに小型バスが止まっているのが見える、どうやらここらしい。駐車場がある。

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写真でよく見る棚田風景が現れるがカメラ画角から外れた左右のところは少々荒れている。観光用の棚田になってしまっているようだ。しかしこれでも維持が大変そうに見える。火祭り用とみられるライティングの仕掛けが棚田上にあり近くの看板にはそれが台風で延期されたとある。台風の影響がいろんなところで出るのはしようがない。
元気があれば島をもっと巡ってみたいし玄海原発近くの玄海の棚田も見てみたいがちょっと疲れたので真っすぐ帰宅する。ともかくこんな時新しいクルマの自動追従機能は本当に楽だ。殆どブレーキもアクセルも踏まずに走れる。

そういえばタカの渡り見物と棚田見物は似たような場所にあるような気がする。人里のある平地からすぐに立ち上がった山の斜面は人の生活に近いだけに棚田が作られやすく、一方では斜面風も使えて上昇風ができやすくタカの渡りルートになりやすいし、また観察しやすい展望所や道が得やすくタカの渡りの観察地となりがちなのだろう。
生物が利用しやすい地形は生物の種類によらず似通ってくるということかもしれない。そう考えるとタカと人類がつながっているようで面白い。

それにしても忙しい9月だ。あっという間に終わりを迎える。さらさらと流れていく時が惜しくもあるし心地よくもある。

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2017年8月25日 (金)

暑い夏はオペラと星で

暑いのであまり出かける気にもならない。海にさえ行く気がしない。

こんな時はブルーレイに録画して貯めておいたオペラを見るにはちょうどいい気がする。オペラは長いのが多くて放映時その時に合わせて根を詰めて見るのはかなりきつい。
2日ほど前は今年のバイロイト音楽祭の幕開けの出し物、ニュルンベルクのマイスタージンガー がNHKBSでほぼ5時間にわたって深夜に放映されていたものを録画で見ていた。ワーグナーだ。ワーグナーはジークフリートの出てくる神話ものがどうにも肌に合わなくて敬遠気味だった。このニュルンベルクのマイスタージンガー も神話ものかという思い込みがあって1-2年前METの公演がWOWOWで放送されていたのも見ずじまいになっていた。とにかく長い。
あらためて見てみると話は神話でなく中世のニュルンベルグが舞台となっている。今度の祭りでマイスターの歌比べをやる、優勝者には金物細工のマイスターが全財産を与え一人娘と結婚させると言い出して、話が回り始める。結局この娘と恋仲になった騎士が祭りで素晴らしい歌を披露してマイスターとして認められて優勝、ハッピーエンドになる、というのが物語の超あらあらだが、5時間もの舞台だ、色々枝葉が付く。ともかくワーグナーにしては随分柔らかなオペラだ。そうはいっても、これまでの世俗的権威(マイスター)の持つ堅苦しいしきたりの無意味さ、それにしがみつこうとする人の愚かさに対する批判が全編を通じて流れている。さすがワーグナーだ。初演は1868年だから明治元年ということになる、世界が激しく動いていたころだ。その時代

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の沸き立つような雰囲気が背景にあるようにも思える。
 演出も趣向が凝らしてあって、舞台奥にニュルンベルク裁判の連合国の国旗が掲げられていたりして、ニュルンベルクという街の歴史的位置づけに思いが至るような雰囲気を与えている。連合国の権威が米英の政治の混乱で揺らいでいる今日世界を暗に揶揄っているようにも見える。
なかなかのオペラだった。

オペラを見るにせよ暑い昼間は大人しくしている他ないということもあって、最近、夜、星空の写真を撮っている。

手持ちの一眼レフ ペンタックスK-5に適合する簡易赤道儀機能の機器が大分前から売られていたのをふとしたことで知り早速入手して試している、O-GPS1という。カメラにもともとついている手ぶれ防止機能を星追随用に利用する。カメラの向き・位置

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はGPSナビゲーションの機能を持つO-GPS1が正確に把握してユーザーはカメラを3脚に固定して望む方向に向けてシャッターを切りさえすれば2-3分なら光学系が星の動きに追随して静止したように見える星の写真が撮れるというしかけだ。なかなか優れている。
自宅は福岡市の中心部・天神から直線で約4㎞のところにあり星などとても見えない気がしていたが、晴れた夜にO-GPS1を付けて2分くらい露光してみると、随分な星が写る。薄っすらと天の川も姿を現す。これは面白い。夏の大三角(デネブ、ベガ、アルタイル)をきっちり写すこともできて夏らしい(添付)。
300mmの望遠を使えば星雲が撮れたという例もネットで散見される。今度はアンドロメダ星雲にでも挑戦したいが何しろファインダーを覗いても見える星は限られている。これは狙いをつけるのが難しそうだ。

大げさな高価な機器を組み合わせなくとも手軽に天文写真が撮れるところは画期的だ、時代は進んでいる。

暑い夏も、どこへ出かけるというわけでなくともオペラを楽しんだり自宅庭から星を写したり それなりに楽しみ方があって、このくらいで済めば温暖化する地球も悪くもないか、そんなことを思っている。

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2017年7月30日 (日)

観音の滝を見る

毎日のように熱中症の警報がメールで送られてくる。WBGT(Wet Bulb Globe Temperature)という暑さ指数が31を超えると危険と判定され外出は避け涼しい室内で過ごすことが適当とされる

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高度を上げて少しは涼しい山歩きをするにも雷が危ない、ここは瀧見に出かけるのがよかろう、滝なら少しは涼しかろうと、自宅から1時間少しで行ける唐津市七山の観音の滝にランチも兼ねて出かけた。日本の滝百選に選ばれている滝だ。

無料の西九州道を使って思いの外簡単に到達する。ランチは駐車場所にあるそばの店で「冷やしわさび茶そば」というのを食べる、この辺りではもともとワサビが自生していたようだ、とにかくこれがうまい。味100選店の看板もあって、一定の水準以上ということになっているようだが味 わってみても少し凝ったところがあって むべなるかなとの気がする。

滝はここから川底へ下っていくのだが、アマチュアカメラマングループと思しき一団がすぐ前を行く。
こちらは三脚もなく手持ちでスローシャッターを切ったりしているが向こうはケース入りの立派な三脚を立てて時間をかけてフレーミングしたりもしている。

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身なりもきっちり長袖長ズボンとそれなりだ。趣味は何でものめりこまなくては面白くないのかもしれないが、自分としては とんとそんな気にならない、のめりこまない趣味ばかりだ。その方が自由でいいような気がして遊んでばかりいる。

川底におり始めようとすると駐車場所に水遊び姿の親子連れが続々到着する。どこで遊んでいるのかと帰りに気をつけて見ていると滝の上の淵にある自然のスライダーで遊んでいる。滝の落ち口まではややあって安全そうには見えるが何かの拍子で流されれば助かるとは思えない。よくこんな所で遊ぶと思う。しかし涼しそうで手軽で一度やってみるとまた、ということになるのだろう。大人でやる人はいないようだが、いつか大人でもはやってきそうな気もする。この暑さだ。
毎年のような猛暑には耐えるのにも限りがある。

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岩肌もきれいだ。地質を見るとこの辺りは1億年前の白亜紀に凝固した花崗閃緑岩という深成岩でできている。マグマが深いところで冷えて固まった所謂花崗岩の一種というわけだ。目に見える滑々の岩からは水で浸食はされるものの適当に硬くていい石ということかなと思えてくる。耶馬渓では竜門の滝の滝滑りが有名だがあちらは安山岩に苔がついて滑りやすくなっているようだ。安山岩よりこちらの方が石は良さそうだ。

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すぐ南には黒雲母花崗岩の地層があって高級墓石材とされる天山石が産出しているという。大谷石ではないが掘れば売れるものが出てくるというのはいいところなのだろう。
立派な滝があるところは地層が面白い。

肝心の滝は落差45m、途中で少し段になっているようなところがありなかなか姿がいい。いかにも絵になりそうな滝だ。しかし期待していたほどには涼しくない。滝の冷気をまともに浴びる場所で見れるようになっていないからだろう。

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贅沢は言えない。
色々滝を撮ったりしてこの地を後にする。しかし暑い。

逃れようもない暑い夏は、滝見くらいでは許してくれない、観念して、こんなものかと受け止めて味わうほかないようだ。

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2017年5月 6日 (土)

インスタグラムと著作権侵害

インスタグラムに写真を投稿していると時々不愉快な事態に遭遇する。自分の出したInstag 写真とタグをほぼそのままコピーして別の人がその人のハンドル名でインスタグラムにアップしているというちょっと信じられないような事態だ。

発見はふとしたことからだった。
アップした時に殆どの人が使っていないハッシュタグを書き込んでしまって、しばらくした後少し後悔しながらタグのページを開くと自分のと同じ写真が2枚アップされている。あれっと自分のミスかと思ったりもしたが写真をクリックすると知らない人のページに行く。こちらにも いいね を打っている人もいる。
何なんだこれはと思うがロシア語であったりヘブライ文字が出てくるぺージであったりしてこんなことをしている本人に注意するのも厄介そうだ、どうしたものかと暫くほっておいた。ほぼ忘れかけていたが、つい4-5日前にSNSの著作権侵害に関するニュースが流れているのをテレビで見て思い出した。
せっかくだから著作権侵害の申し立てをインスタグラムに送る方法はないかと探してみると すぐに見つかった。やはり問題のところなのだろう。

Instagramヘルプセンター - プライバシーと安全 - 報告する と辿ると報告する手順が始められる。にっくきコピーページのurlをメモし、自分の対応ページもメモして手順を進めると最後まで行きつく。最後のところに電子署名の要求があり、電子署名?といぶかるがそのまま自分の名前を書き込む。これでOKのようだ。
送信して2-3日もしないうちに 削除しました との英文のメールがinstagram team から送られてきた。確認すると問題のページは削除されている、めでたしだ。まだあったと思い出してその後も申し立てを何回かやっているが慣れるとすぐにできるようになる。ネットで手続きが面倒だとの書き込みをいくつか見かけるがやってみるとそんなことはない。勿論日本語でOKだ。

ネットに出した写真は無断コピーは避けられない、ある程度の著作権侵害は防ぐのが難しいというのが実情と思うが、防ぐ手立てはとにかく講じてみるのが大事のようだ。すこしづつルールを固めていけばこれはひどいという事態は抑制されてくるだろう、ネットを便利に使っている現在の様な生活は少なくとも維持したい、これは知恵が出せればできるだろう、拡大しても行けるだろう。

とにかくこれから続いていく未来は言葉通り広く果てしないのだから。

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2017年2月12日 (日)

ケアシノスリと篠山写真展と

同じような冬の日が繰り返し繰り返し過ぎていくようだが、落ち着いて考えるとそうでもない。毎日何か新しいことに遭遇している。

昨日のことだ。
170211keashinosuri2 雪も大方溶けたし日差しも出てきたのでいつものように散歩に出かけると見かけない鳥が上空に舞っている。タカの仲間の様で下から見ると随分白くて尾が短いがノスリとも少し違う。おまけにホバリングをよくする、勿論チョウゲンボウでもない、羽には下から見ると横向きに線が入っているようにも見える。手持ちのコンデジでは狙いにくくてうまく写真が撮れない。残念だ。しばらく池の水鳥を狙っている風情にも見えたが人が来たのでまずいと思ったか風下へ飛び去ってしまった。
戻って図鑑で調べるとケアシノスリが一番近い。多分そうだろう。初めて見た。
こんな冬型で風が吹きまくった後はいろんなものが飛んでくるようだ。


今日は篠山紀信の写真展「写真力」が今日までなのが分かって慌てて観に行く。福岡Sinoyama アジア美術館で開催されている。2012年の熊本を皮切りに全国を巡回している写真展だ。
素直な感想は、こんな虚の人物写真を撮っていたんだ!、というものだった。
渥美清などにはじまる芸能人の、虚像をかぶっているその虚の姿のみを注意深く写している、本当のその人の姿が出ないように映している、こんな写真の撮り方もあるんだ。ぺらぺらした感じがする写真だ。しかしとにかくプロフェッショナルなテクニックだ。
アナログ時代にどうやってこういう写真を作り上げたのだろうと思う写真がいくつもある。どうみても写したままの写真ではありえないがどう手を入れているのかわからない。圧倒される力量だ。
土門拳や木村伊兵衛などから連なるよく見る写真芸術とは全く違う写真だ。驚いてしまう。


生きていると確かに色々なものに驚く。これがいいのだろう。

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