エア・インディア171便の墜落
6月12日、インドで離陸直後のボーイング787-8が墜落した。またボーイングとの感もあるが787は就航以来14年、初めての墜落事故で事故後1週間たった現在でも事故原因のおよそのところも明らかになってこない。
墜落事故の概要は以下の通り
2025年6月12日(木)現地時間12日13時38分 (世界標準時UTCで12日8時8分) (IST India Standard Time =UTC/GMT +5:30 hours)インド西部のアーメダバ ード国際空港滑走路23を英国ガトウイック空港に向けて出発したエアインディアのAI171便(ボーイング787-8)が離陸後約30秒で墜落炎上し搭乗していた242名(乗客230名、乗員12名)のうち241名が死亡した。乗客1名は奇跡的に大きなけがもなく生存。地上では巻き添えとなった死者が33名出ている模様。ボイスレコーダとフライトレコーダは現場から回収され解析中。(写真はwikipediaより)
現地気象条件はUTC12日8時のMETAR(本空港)で 120800Z 25007KT 6000 NSC 37/16 Q1001 NOSIG と風はほぼ正面から7kt(3.5m/s)、視程6km 、雲なし,気温37℃露点16℃、気圧1001hp で飛行には問題ない状態だったが気温は結構高い。
滑走路は1本で05/23,長さ3,505 m (11,499 ft)、標高58m。
機体はボーイング787-8、座席数256(C18、Y238)で90%の搭乗とほぼ満席の状態。
製造のラインナンバーは26で比較的初めの頃の機体(機体重量がまだ下げ切っていない頃の機体と思われる)2013年末製造で11年くらい運航に供されている模様。
離陸時のビデオ映像が公開されていてそれをみると滑走路端一杯で離陸、浮上したものの脚は上げないで無理に高度を上げ失速したようにマッシュ状に降下している。
アーメダバード国際空港からガトウイック空港までは直線距離で3704nm(6859km)で西行きの飛行であり向かい風になりがちな飛行で燃料は多めとなっていたと思われる。ほぼ満席で気温の高い状態のでの離陸では3500mの滑走路長はそれほどの余裕はなく、ましてやLN26というやや重めの機体故厳しさはなおさらだったと想像される。当日の離陸ビデオでも滑走に路端付近でやっと離陸している状況が見て取れる。
ビデオで見る限り離陸後の飛行は両エンジンの同時不調が事故原因として最も考えられるように見える、エンジン不調で自動展開するラムエアタービンも展開していたようだとの情報も流れている。こんなことを引き起こしえるのはエンジンを制御するソフトに何か落とし穴があったか燃料及び燃料供給系に何らかの異常があった位しか思いつかない。鳥衝突は鳥の残骸が発見されておらずまたぴったり同時に両エンジンを止めるほどの衝突があったとは考えにくくこれではないように思える。
ともかく回収されたフライトレコーダとボイスレコーダには重要なデータが残されているはずであり事故原因の究明が待たれる
これとは別に、エアインディアの機体の整備はトルコの会社が担当しているところがあり印パの戦争状態の現状から事故原因にイスラムの影を疑うNet情報が流れ、急遽トルコからこの機体の整備にはかかわっていないという声明が出されたり、エアインディアがタタグループ傘下に入りエアバス・ボーイングに大量発注を行っており事業の急拡大に進んでいたことが事故の背景にあるのではないかとの憶測が出てきたりと、ネット上の話題は尽きない。翌日のイスラエルによるイラン空爆のニュースに放送のニュースは圧倒されてしまったがnetの情報は出続けており、報道の流すニュースの選択権力のような力がむなしくなりつつある現実も面白い気がして眺めている。
さてどうなるか。