2014年9月12日 (金)

滝川スカイパークが頭から消えてくれない

今月始めに北海道を旅したとき富良野から滝川周りで札幌へ向かった。占冠経由で高速を巡ろうかと当初考えていたのだが富良野が思ったよりも単調で富良野の延長を見てもしょうがないかと思ったこともある。それより滝川のグライダーポートをこの際一度見ておくのが魅力的に思えたのが大きい。最初の日に千歳から旭川に向かう高速道の途中で通過した滝川市の看板にグライダーがあしらってあって そうだ滝川といえばグライダーだと心に響くものを感じていた。
前の晩に泊まった富良野の宿でネットで少し調べてみると体験搭乗を受け付けるという記載に行き当たる、この際運がよければ飛べるかも知れないとの期待もある、何しろ最後にグライダーで空を飛んだのは身内の結婚式でハワイに行った時だ、その夫婦にも子供が2人生まれた、ずいぶん時が経っている。
Takikawa1
滝川スカイパークをナビに入れると滝川の鉄道の駅のそばで街の真ん中と出る、これはいい場所にある。富良野から滝川への道は北海道らしい走りやすい道で程なく到着する。

石狩川の河川敷に滑走路があって複座機が1機滑走路へ運び出そうと格納庫の外に出ている。立派なクラブハウスがあるがドアにクローズとの札がかかっている。仕方なく他の入口を探して回るとスカイミュージアム入口というのがありご自由にお入りくださいとある。入ると格納庫そのものだ。16-7機の機体がひしTakikawa2 めいている。歴史的な数機を除いてプラスチックグライダーばかりで多くがかなり新しい。殆どが単座機だ。夢のような環境だ。しばし見とれる。格納庫は2階建てだが土手の地形を利用して2階からも直接機体をそのまま出せるようになっている。1階には5-6機格納してありまだまだ格納庫の余裕はある。

ミュージアム側からクラブハウスに入れると解りそこにいる人に体験搭乗希望と声をかけてみるが今日は休みの日でできない、とあっさり断られる。パンフレットをよく見てみると水曜定休日となっており仕方がないようだ、しかし運が悪い。
Takikawa3 土手の上から滑走路の全体を眺めてみる。飛行機曳航用の800mの滑走路が1本とショルダーの芝地に1200mの長さをとってウインチ発行用のストリップが2本用意されている。草も綺麗に刈られて美しい滑空場だ。本当に夢のような場所だ。
立ち去り難くしばらく眺めていると黒い背広姿の3人が車で到着し、それと合わせるように曳航機がタワーの下にある別の格納庫から車にひかれて出てくる、複座のグライダーも滑走路端にセットされる。どうやら背広組のゲストフライトが行われるようだ。
Takikawa5 これだけの施設を市が運営していくには多くの人の理解と支えが必要なのだろう、その活動の一環なのだろう。これでは定休日にふらりときた観光客は断られるのが当然だ。
曳航機が一度単機でテスト飛行したあとグライダーを曳航して離陸する。それにしてもいい日だ、空には心地よさげな積雲が浮き風は穏やかでいかにもフライト日和だ。こんなことなら火曜日にここを訪れるようスケジュールを組むべきだったと悔やまれる。
グライダーが飛びたくてこの地に居を構える人が少なからずいるに違いない、またここに来れるだろうか、後髪を引かれる思いでスカイパークを去る。格納されたキラ星のような高性能単座機の群れが頭からなかなか消えてくれない。

歳を経てまた昔やっていたことに回帰したくなる、もう無理だと思っていたことにもまた火をつけたくなる。そういうものだろうか。九州の地で何とかまた飛んでみたい、そんな風に思い始めている。

旅すると思いがけないことに遭遇する、それがよくて動き回るのを止められないのだろう。旅は続く。

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2006年11月25日 (土)

清新な秋が

数日前のことだ。いつものように通勤のクルマを走らせて角を曲がるとカラスだ。ハシブトガラスらしきカラスが5-6羽ログハウス展示場の電線にのっている、いままでここでは見たことがなかった風景だが今日は休日出勤だからこんなこともあるのか、とやり過ごしてもう一度角を曲がると向こうの空に転々と黒い物がとまっている、またカラスか、と思って、はっとする、これは変だあんなところに電線はない、もう一度よくみると熱気球だ、茂木で世界選手権大会が開かれているのがここまで飛んできたんだ。停まって数えると60機くらいが浮いている。これはすごい。
気になっていて今朝は休みなんで、早起きして茂木まで出かけた。快晴で風がない。絶好の気球日和だ。地上はたちまち気球の送風機とバーナーの音であふれ、次々にローンチしていく。頭上が気球で埋まる。先週のマガンではないが、数が揃うと壮観だ。落ち着いて見て堪能しては映像に落とす。慌てて写真やらビデオやら振り回さなくてもゆっくり動いてくれる、これはいい。
Kikyu 低い山と谷を越え僅かな風を読んで高度を変えてじりじり目標の地点に接近していくのが丘の上からみてとれる。競技も最終日でヒートアップしているに違いない、しかし、そんなことには関わりなくおだやかさに満ちた空気が流れていく。

帰り道晩秋の益子の里を気球を追いながら走る。こんな日は北関東の清新な秋が代え難いように思えてきて、さまようように走ってしまう。

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